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見守りと監視は何が違う?

遠方に住む両親が介護が必要になり、遠方からでもできる仕組みを構築中。まずはインターネットを引いて、Amazonエコーを取り付けた。
(今リンクを作ってびっくり。タイムセール中なのね。私が買った時より5千円も安くなってるよw)

次にそのAmazonエコーと繋がるTP-Linkのカメラを設置。
ペットカメラ、監視カメラ、見守りカメラ、色々な名前で検索しても同一商品にたどり着くのは、「監視」なのか「見守り」なのかは購入者のニーズの違いであって、このカメラ自体が単一目的で作られたのではないということだ。非常に興味深い。

同じIDでログインすれば、複数のスマホで共有できるので、妹と同じIDを共有した。でも、母とは共有していない。私も最初の頃はそうだったのだが、カメラの画像をスマホでずっと見続けてしまうのだ。

昼はもちろん、夜も赤外線で綺麗に映る。ズームもできる。ローカル(スマホ内)でもクラウドでも映像は保存可能だし、録画時間も曜日ごとに決められる。スマホで写真を撮ることもできる。双方向通話もできる。それでこの価格は安い。(しかも今見たら、またまたセール対象商品だったよw)

部屋の中央壁寄りに設置するとその部屋は全部見える
電気が消えても赤外線カメラでしっかり見える
うちは高齢者なのでびっくりするかと思い、この機能はまだ使っていない
一度に見られるのは4つってこと。32台まで追加できるみたいw

これらの画像に、介護のシーンは出てこない。赤ちゃんやペットが主。でも、介護で使っている人は多い。目的は「見守り」だ。

私は両親のタイムテーブルを作り、部屋の壁に貼っている。移動する、出かける、そういう予定の時に見るようにしている。そして、父または母が転倒した場合、お互いに助けられないので、どうしたらいいか妹と話し合っている最中。一軒家なら窓を割ってでもご近所さんが入れるかもしれないが、マンションで出入り口一つなのは、こういう時に不便かもしれないということが分かった。

さて、このカメラは私たち姉妹の間では「見守りカメラ」として設置した。ところが、見方を間違えると「監視カメラ」になってしまう。ヘルパーさんの声のかけ方や、オムツのあて方、母への態度など、意図せず全部見えてしまうのだ。もちろん、カメラを設置した時は、ケアマネさんを通じて、我が家に出入りするすべてのスタッフに伝えてもらっている。カメラによるトラブルが多いらしい。

こちらの心持ち次第で、親を見守るためのカメラから、親にどんな態度で接しているのだ?という監視カメラになってしまうということ。

これは深い発見だった。

私は教育者なので、保護者向けの講演会などで「見守る」と「見張る」の違いなどについて話してきた。

見守るは、子どもの力を信じて手を放すこと。
見張るは、子どもが自分の言った通りに行動しているかチェックすること。

この場合の「見張る」はカメラでいう「監視」にあたる。同じ「見ている」という動作が、見る人の気構え次第でこうも変わるのだ。カメラも同じ。見えてしまうものを、どう心で整理していくか。こちら次第なのである。

私たちが出した結論は、ヘルパーさんやケアマネさんとの普段のコミュニケーションをとること。他の利用者さんにはないくらい、密に連絡を取り合っている。毎日気が付いたことや感謝を連絡帳でやりとりしている。そういう日々の積み重ねで、お互いに信頼関係を作っていく。そういうことで、カメラの意味も随分変わることを実感した。相手にしてもそうだろう。「見られている」「監視されている」という緊張があっては、ヘルパーの仕事がぎこちなくなってしまう。私たちだってそう。むしろ、信頼していれば、その時間はカメラを覗かなくていいのだ。

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