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『ごはんをつくる前に読む本』ができるまで⑧

タイトルが決まるまで

「ごはんをつくる=食べる自由が手に入る発想と具現(仮)」という仮タイトルをつけてずっとつくってきたわけですが、いよいよタイトルを決めるときがやってきました。これが決まらないと、当たり前ですが表紙のデザインが決まらず、デザイナーのけいこちゃんがすごく困るわけです。
版元の編集のNさんと二人で、ああでもないこうでもない、と2ヶ月ぐらい頭を悩ませました。(いつもながら私のアイディア出しや中身の整理のキャッチボールに付き合ってくれて誠実な意見をくれるNさんには、本当に感謝と信頼しかないわけですが)タイトルを決めるにあたり、私は希望が2つありました。

1つは「自炊・料理・簡単・楽になる・〇〇したら人生が変わる、みたいな言葉を使わずに中身が伝えたい」。
すべてを調理することだけが自分のごはんを用意するのではないので、自炊や料理という言葉を使うとレシピ本や簡単な自炊テクニックの提案というように間違って伝わるかもしれない。自由になるって、簡単とか楽になるとはまた違うので、そこも伝わりづらくなっちゃうんじゃないか。そして少なくとも私が書いたのは、1冊読んだからといって途端に生活がガラリと変わる魔法のような本でもない(そういう力がある本を書けたならすごいのですが!)と思ったからです。

もう1つは「ネガティブな言葉を使いたくない」。ストレスフリーとか、悩みから解放される、とか、今のあなたが改善されますみたいな、現状を否定するような言葉を使わずに伝えたらいいなあ、と思いました。食べることも、食べるものを用意すること(一般的にそれが自炊だったり料理だったりという言葉になるのだろうと思います)も、そんなに嫌なことばかりでもなければ、なんとなく気がかりはあっても嫌だ!と思っている人ばかりでもないしなあ、と。それに、料理ストレス、というと、すでにしている人だけが対象になるような気がしました。

改めて、どんな人に手に取ってもらえたらいいだろう、と考えました。
始めたいけど躊躇してる人に手に取ってもらえたらいいと思う。
やっているけどできてない、と思っている人に手に取ってもらえたらきっと肩の荷が降ろせると思う。その辺が、正直に伝わるといいなあと。

候補としては( 内は却下になった理由です)
・家のご飯で「自由」を手に入れる
(→家のご飯、というと自炊だけが正解です、みたいに感じない?)
・「食べる自由」を手に入れる方法
(→ちょっと曖昧すぎて、しかも方法、というとノウハウ本みたいにならない?)
・「3日坊主」が習慣をつくるまいにち家ごはん
(→なんかこれだと完全にノウハウ本みたいになっちゃう)
・続く秘訣は「3日坊主」自由で気楽な家ごはん
(→自炊を続けること第一主義、という内容ではないので、誤解されそう?)
・自由な家ごはん―「つくる料理」から「食べたいごはん」へ―
(うーん、いいけど、なんだかレシピ本と勘違いされる可能性あるかも!?)

といろいろ出してみた中で、
『ごはんをつくる前に読む本 ー三日坊主を続ければ自由に生きられるー』
に決まったというわけです。

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次は、タイトルが決まっていよいよ表紙のデザインに。ここでもまた、みんなで頭を悩ませることになります。

『ごはんをつくる前に読む本 −三日坊主をくりかえせば自由に生きられる』
https://www.amazon.co.jp/dp/477302643X

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