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『ごはんをつくる前に読む本』ができるまで④

第3章は食糧調達

第1章と第2章に何を書くかが決まりました。
食べることのループの順番でいけば、次は「食べ物を調達する」番です。
第3章は、買い物についてまとめることにしました。

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この本を書こうと決めてから数ヶ月、片っぱしから会う人会う人に「ふだん何食べてる?」「どうやって何を食べるか決めてる?」「買い物に行く?」「いつも何買ってる?」と質問をたくさん投げかけて答えをもらいました。その中で、この章をまとめるにあたって参考になった話がいくつかあります。

1つは、「買ったりもらったりしたのはいいけど、食べきる自信がない大きいポーションのもの(キャベツや白菜丸ごと、とか)。使い道が広がらず、結局似たような味付けや食べ方するから飽きちゃって持て余す」というエピソード。一人暮らしの学生さんや、普段料理をしているママ友などがこの話をしてくれました。

もう1つは、「1つのものに対して、種類が多すぎて迷う」話。これは、普段あまり料理をせず、妻やパートナーなどからおつかいを頼まれた男性数人から出てきたのですが、なかなかおもしろかったです。
例えば、おしょうゆ買ってきて、と言われて醤油売り場に行くと、さまざまなメーカーがあり、こいくち・うすくち・たまりと種類も違えば、さらに減塩・丸大豆・有機などの枕詞付きもあって、しかもサイズも違って、一体正解はどれなんだ!パートナーにどれを買えばいいのかとメッセージを送ったら「適当でいいよ」と言われ、適当ってどうすればいいんだろう、とさらに悩んだそうです。
じゃがいも買ってきて、と言われた人は、「じゃがいもにはメークインと男爵の2種類がある」という知識を持っていました。どれがそれかはわからないけれど、ホクホクになるやつとか、煮崩れないやつがある、という知識もある。そして売り場に行ってみると、メークインと男爵のほかに、キタアカリという聞いたことのない名前のものと、「新じゃが」なるものまでも置いてある。新じゃがは聞いたことがあって旬のものだという推測はできるが、種類の名前はなく、ただ新じゃが。一体正解はどれなんだ!予備知識が少しあるために、より正解を求めるべく、さらに悩みが深まったそうです。

調味料問題もありました。よくわかんないから何とかのタレとかドレッシングとか買ったけど、どれも結局使いきれないんですよね、という話。旅先で買ってみた珍しい調味料とか、貰い物の見慣れない香辛料とか、確かにありますよね。

みんなが話してくれたことをヒントに、第3章はこれから本格的にごはんづくりを始めようと思っている人にも読んでもらえるように「買い物は混乱と誘惑、そしてときめきの出会い」というタイトルをつけ、買い揃える最小限の調味料や、調理ハードル(アク抜きや皮むきなどの下ごしらえ)の低い食材の目安、代用できるものの話などをまとめることに決めました。

食べたいものを決めて、買い物に行ったら、さあいよいよ調理です。次の章では、調理についての話を書くことになりそうです。

『ごはんをつくる前に読む本 −三日坊主をくりかえせば自由に生きられる』
https://www.amazon.co.jp/dp/477302643X

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