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シャンプーとブローに特化した美容室チェーン「Drybar」になぜニューヨークの女性は毎週通うのか?

こんにちは。ニューヨークで日々新しいサービスに目を光らせているゆかこです。先日、こんなツイートをしました。

毎日自分で髪を洗い、自分でヘアアイロンで髪の毛を巻く私は、なぜ、ニューヨークの女性にこのブロー専門美容室が人気なのかずーーーーーっと不思議に思っていました。その謎が解けたので解説します。

「カットなし、カラーなし、ブローのみ。」

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(出典:Drybar公式サイト

ニューヨーク、マンハッタンに23店舗(2019年12月15日現在)もある美容室チェーンの「Drybar」。ここはシャンプーとブローに特化した美容室チェーン。そう、カラーもカットもメニューにないんです。

しかし、ニューヨークの女性は、毎週の様にDrybarへ通い、$49(約5,300円)を払いシャンプーとブローをしに来ます。また、多くの方が、$85(約9,200円)を払い月会員になるそうです。月会員の特典は月2回のブローと商品10%割引です。

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(出典:Drybar公式サイト 右から2番目の女性が創業者のAlli Webb氏)

Drybarはかつて出張ヘアスタイリストだった女性創業者アリ・ウェブが設立した企業。 彼女は、ヤフーなどでマーケティングのキャリアを積んだ兄のマイケル・ランドーと、広告業界出身の夫とともに創業。初代CEOの兄が出資した25万ドル(約2,820万円)と夫婦の貯金5万ドル(約565万円)を元手に2010年2月、ロサンゼルスの高級住宅街ブレントウッドに第1号店を開いた。(引用:Forbes Japan

初見だとわかりづらいメニューを解説

そんなDrybarを街中で見かけたことのある人は多いかと思います。入り口に掲載されているメニューを見てもイマイチわかりづらかったのでどの様なシステムなのかご紹介します。

店内に掲載されているメニューがこちら。料金はエリアによって異なりますがニューヨークの場合ブローが一律$49(約5,300円)です。(下の画像は他エリアのため$45と少しお安めです。)実際は、チップ20%を乗せるので、$60(約6,500円)くらい支払います。

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$49(約5,300円)でシャンプーとブロー、そしてお好みにスタイルにセットしてくれます。Manhatta、Mai Taiなどがヘアスタイルの名称になります。そのセット名が日本人にはピンと来にくいので画像とともに紹介します。

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(出典:Drybar

極上ストレートヘアスタイルの「Mahnattan」

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一番上からManhattan(マンハッタン)。これはシルキーでスムーズなストレートスタイルです。

ゆるいウェーブスタイル「Mai Tai」

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ゆるいウェーブスタイルのMai Tai(マイタイ)。日本では「外人風巻き髪」と呼ばれるゆるいウェーブスタイルです。この様なゆるい巻き髪をBeachy(ビーチィ)と英語では呼びます。

大きな巻き髪「Cosmopolitan」

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ボリューミーな仕上がりに「Southern Comfort」

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セレブリティの様に、ビッグでボリューミーなヘアスタイルのSouthern Comfort(サザン・コンフォート)。

シンプルなストレートヘアスタイル「Straight UP」

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スッピンヘアに近いナチュラルなストレートヘアスタイルです。

わざと乱れたヘアを演出するスタイル「Dirty Martini」

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わしゃわしゃと手で髪を乱した様なラフなスタイルのDirty Martini(ダーティーマルティーニ)。

以上の様なヘアスタイルをシャンプーの後に仕上げてくれて約6,500円です。いかがですか?「シャンプーとヘアアイロンくらい毎日自分でやるもん!」という方はあまりニーズを感じないかもしれません。

それでは、なぜアメリカ人女性から人気を集めているのか説明します。

「自分で髪を洗えない」から。

人種によって髪質もそれぞれ。細い髪、太い髪、ストレートな髪、ウェービーな髪など。特に下記画像の右側2枚の画像の様なカーリー(Curly)、コイリー(Coily)と呼ばれる髪質は、髪を洗うのが特に一苦労。

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(画像:insider

シャンプーの泡をしっかり洗い流すのも、乾かすのも時間がかかり、数時間かかる人もいるそうです。また、綺麗にカールを再現させるためにはブローテクニックも必要です。そのため特に、髪の量が多かったり、カーリー・コイリーなヘアスタイルの方はDrybarや一般の美容室などでシャンプーをしてもらうことが多いそうです。

自分ではヘアアイロンで髪を巻けない人が多い

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(画像:Freepik

わざわざDrybarでヘアアイロンセットをしてもらう理由として、自分で髪を巻けない、という方も多いそうです。「不器用な人が多い」という理由もありますが、もう一つは、髪質が影響しています。

「日本人と比べて欧米人は髪質が細い」と言われています。髪質が細いとヘアアイロンでカールをクセづけさせるのがなかなか難しい様です。そのため、自分では髪を巻けず、美容室で巻いてもらっている様です。

そもそも毎日髪を洗わないのが一般的

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(画像:lewigs)

また、アメリカでは、髪の毛を毎日洗うと髪と頭皮に悪影響という考えが一般的なため、週に一度、多くて週に2~3度の頻度で髪を洗うのが一般的です。その習慣を続けていると、体がそのサイクルになれ、匂いなども気にならない様です。

毎日髪を洗っている人も、髪を洗う頻度を少しずつ減らしていくと、はじめは頭皮の臭いが少し気になったとしてもだんだんと気にならなくなるそうです。

また、髪の毛を毎日洗わない代わりに、「ドライシャンプー」などのヘアプロダクトが人気です。ドライシャンプーとは頭皮に吹き付けるスプレーで頭皮のリフレッシュと消臭効果があります。シャンプーをしない日が数日続くと、髪の毛がぺちゃんこになりやすいため、ドライシャンプーをすれば頭皮の不快感がなくなり、髪の毛をふんわり立ち上げやすくなります。

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(画像:Batiste

Drybarのヘアプロダクトも人気

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(画像:「Mai Tai」ヘアスタイルを維持するためのヘアケアプロダクト

Drybarはヘアスタイルごとに、それを維持するためのヘアケアプロダクトが販売されています。サロンで綺麗にセットしてもらったヘアスタイルを維持したくなるので、上手な商売だな〜と思いました。

いかがでしたか?

日本人にはピンときにくかったブロー専門店ですが、シャンプーの文化の違いや、髪質の違いからこれだけ人気だということが納得できました。

それではまた次回。

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