何が私を"強く"見せるのか
昨日、クリニックで、
「もっと『不安である』ことを伝えた方がいい。」
とアドバイスをもらった。
その時にはものすごく納得して、「なるほど!!」と思って帰ってきたのに、今日になって頭の中がぐるぐるしてしまって、身動きが取れなくなってしまった。
私はどこで迷路に入ってしまったのだろう。
毎日、何かしらのことで不安を感じている。
うつ病だから、というわけではないと思う。
昔から、不安になりやすくて心配性だった。
大学時代、慎重に準備をして進めたい私と、とりあえず勢いで進んで壁にぶつかったら登ればいいスタンスの先輩とサークルで何度もぶつかった。
色んなことが不安。
わからないことも、予測して次々に思い浮かぶリスクも。
絶対に締切を守る働き方も、抜かりない準備も、全てが私の不安から生み出されたもの。
これは仕事においては割と評価される生き方のよう。
とはいえ、うつ病になったのは管理職でもない私がリーダーとしてチームを率いなければならなくなったことが引き金だったと思う。
そんなミスってある?と全く想像もしていなかった事態が起きた時、名ばかりの「リーダー」のポジションで取り引き先に頭を下げたことがトラウマのように残ってしまった。
当の本人には「大事には至ってませんから」と笑顔で対応するのに、なぜ問題を起こしてない私が「原因と改善策を示せ」と詰められなければいけないのか。
二度と謝罪をしなくて済むように、メンバーの一挙手一投足全てを監視しなければ不安から逃れられなかった。
とはいえ、このやり方ではいつまでたっても安心は訪れなかった。
1ヶ月たった頃から眠りにくくなって、空から突き落とされる夢を何度も見て、2ヶ月経った頃から通勤のバスの中で涙が出るようになって、3ヶ月経ったゴールデンウィークが開ける直前、仕事用の時計が壊れた瞬間に「もう頑張れない」と思った。
不安だ、と毎日思っていたけれど、誰にも理解してもらえなかった。何回上司に掛け合っても体制はかわらず、うつ病の診断書を印籠のように掲げてようやく、そのポジションから逃れることができた。
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7月から始めた認知行動療法の一環である【気づきノート】には、たびたび「不安」の文字が現れる。
不安なのに、外から見たら不安を感じなそうなストロングスタイルに見える、というのが根本の問題のよう。
毎日毎日、不安と向き合って一つずつ潰していくことでしか、日常を送ることができない。
それなのに、いったい、どこでどうやって私の"強さ"は伝わってしまっているんだろう?
何がそうやってアフォードしてしまっているのか、私にはさっぱりわからない。
せめて、職場以外では。
私は、不安を吐き出せる人でありたい、しっかり者だと頼られない人でありたい。
でも、なかなかそうはみられないようで。
自分の想いとは反して、周りに"強さ"が伝わっているよう。
私の何がいけないのだろう。。
考え出したら途端に、
誰かと会うこと、何かを話すことが怖くなってしまった。
強さを示す正体がわからない。
どの発言、どの振る舞い 、どの行動が、私を"強く"見せるのか 。
単純に、「不安だ」と口にすれば良いのかもしれない。
でも、たくさんの苦い思い出が私を引き留める。ネガティブな反応をされてきた過去が頭にうかぶのだ。
「リードすることが役目でしょ?」
「女の子ぶってるの?」
「盛り下げんなよ」
うーん。
怖い。
また、こんな風に言われるのかなぁと思ってしまう。
安心できる人と優先的に接すればいい、と言われて、確かにそうなんだけど。
好きだからこそ、安心できると思ったからこそ、悲しかったし、怖い。
たぶん、これらの発言をしてきた人にとって、私が不安を口にするのは、意外だったんだと思う。
イメージと発言のギャップから、そういった発言になったんだと思う。
そうゆうキャラじゃないでしょ?ってニュアンスだったんだと思う。
でも、意図してそうなったんじゃないんだよ。
誰も男性に負けたくないって思って働いてないし、リーダーになりたいなんて一言も言ってないし、誰かについて行けるならついて行きたい。
そう思っているのに、
どうしてなのか、私の"強さ"は伝わるようなのだ。
そんな風に振る舞ったつもりは、ただの一度も、なかったのにな。
どう振る舞えばいいのか、わからなくなってしまった。
うざいくらいに小さいことが気になって、しつこいくらいに確認して、一歩一歩しか進めない。
そうやって生きることが私にとっては安心のはずなのに、なんで違うように伝わるのだろう。
私に対してどんなイメージを持っているのかわからない人に会うことが、ものすごく怖くなった。
わからなくて、不安。
どう振る舞えばいいのか、わからなくて身動きが取れなくなった。
大学時代を思い出す。先輩は、「ゆかは石橋を叩き過ぎて叩き割るタイプだからな!」と笑いながら、スタンスを変えない人だった。それでも、「無理すんな」と頭をポンポンとしてくれる人だった。
今になって、いい加減だけどよく私をわかってくれていた人だったんだなと思う。
あの時は、不安だ、不安だ、と毎回言っていたのに、いつから私は「不安だ」と言えなくなったのだろう。
何が私を"強く"見せているんだろう。
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