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小学校受験を考える保護者として最初のチェックポイントとは?

 中学受験以上の入試とは異なる小学校受験。何が違うかと言えば、「学力」「お子様の力」だけではご縁をいただくことができないというところ。小学校受験は親の受験と言われるほど、「親の力」が合否を大きく左右するのです。

 4歳、5歳のお子様が自分から受験をしたいと言い出すことは通常ではありません。受験を決めるのは親です。「なぜ、小学校受験を目指されたのですか?」とお尋ねすると、「よい環境で学ばせてあげたいから」と多くの保護者の方がおっしゃいます。
「では、どのようなお子様をお育てになりたいのですか。そのためにどのような環境を与えたいとお考えですか」と聞いた後の答えが、各ご家庭様々です。ここで「ご家庭の教育方針」が言葉として出てくるかどうか…これが受験生の親としての最初のチェックポイントです。

  私立小学校には建学の精神があり、それに基づいての教育がなされています。その教育方針がご家庭の教育方針と合致している学校が、そのご家庭にとっての目指すべき学校であり、「よい環境」となるのです。それぞれが特徴のある教育を実践しているのが私立小学校ですから、万人にとって「よい環境」などということはありません。「我が子にとって、我が家にとってのよい環境」を目指すことが、小学校受験の志望校選びのポイントです。

 もし、我が家の教育方針がない状態、はっきりしない状態で受験を考え始めたら、「どんなお子様に育ってほしいのか?」その1点について、保護者がよくよく考えることから始めてほしいものです。

 受験準備の渦中に入ると、いろいろな情報が耳に入り、説明会に行けば行ったでどの学校もよい学校に見えてきますし、周囲の人の話も気になり…幼児教室の先生に、「〇〇ちゃんは良くお出来になるから、○○(有名大学の付属の小学校)をお受けになったら?」と勧められたら、その気になって、幼児教室の授業を増やしてみたりと、無我夢中で受験期間を過ごすことになります。もちろん、幼児教室の先生はそれぞれのお子様の特性、保護者様のお考えを伺いながら、そのご家庭にとっての最善を考え、アドバイスをしていますので、そのアドバイスに従ってみるというのも一つの考えです。しかし、小学校から大学までの16年間をどのような学びのキャリアを創っていくのかは大きな選択です。受験を決めた親の教育方針が出発点の方がよいのではと、私は思います。

 ちなみに我が家の場合は、「自分の頭で考え、自ら判断し、行動できる人に育ってほしい。その最初の段階として、中学受験では自らの進路を自分で決めてほしい」と考え、中学受験をする学校を第一志望としました。幼児教室の先生からは、「なぜ大学附属でないのか?なぜ大変な中学受験をする選択をするのか?小学校受験の意味がない」とまで言われました。が、初志貫徹。もちろん中学受験は大変でしたが、今も変わらない我が家の教育方針。この選択を後悔したことはありません。

 我が家の教育方針。まずはこれを言語化するところから、始めてみませんか。

▼正解のない時代を生きるお子様を育てるヒントをたくさん書いています。


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