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小学校受験、中学受験、大学受験を経た今だからこそ伝えられること②

 幼稚園受験から大学受験まで、受験と名のつくものを目指す時、多くの方が利用することになる塾などの教育系サービス。それぞれ専門性が必要であり、すべての受験を一人の先生が担当するということは通常、ありません。もちろん、例えば、リソー教育グループのように、幼稚園・小学校受験の「伸芽会」と中学校~大学受験までを網羅する「TOMAS」を運営する企業もありますが、一人の先生が0歳から18歳前後までの学びのキャリアについて熟知しているわけではありません。

 私が小学校受験の講師になったのは、もし、小学校受験の時に通うお教室で、小学校以降の学びのキャリアについての相談ができたら、もっとそれぞれのご家庭の教育方針にあった学び方、学校選択ができるのではと思ったから。教育学科卒業で幼稚園、小学校教諭免許を持つ幼児教育の専門家、また企業で22年間、正社員として働きながら、息子と娘の小学校受験、中学校受験、大学受験を経験してきた私であれば、少しは学びのキャリアについて相談に乗れるのではないかと思ったからです。
 でももちろん変化の激しい世の中で、幼稚園受験をする2歳~3歳児の保護者に18歳までのイメージをもっていただくことは現実的ではありませんが、我が子が育っていく未来をイメージしながら、学び方、学校選択をすることは大事なことだと思っています。

 我が家の2人の子どもが小学校受験をすることになった経緯は前回の記事で書きましたが、ひょんなきっかけから挑戦した小学校受験の時の選択が、子どもたちに大きな影響を与えていることを実感しています。

 当時の小学校受験を目指すご家庭は、大学の付属校や小中高の一貫校を志望し、受験勉強に忙殺されない豊かな学校生活を求める方が多くいらっしゃいました。我が家も最初は小中高の一貫校で、自由でのびのび、泥んこになって遊ぶこと、体験することを大事にしている学校を第一志望にしていました。併願校というか記念受験として、大学まである一貫校も受験を考えました。共働き家庭であり、安心して小学校から高校くらいまで安心してお任せできる学校を考えていたからです。しかし、結局は、幼児教室の先生から反対されながらも、中学受験を目指す小学校を第一志望とし、無事ご縁をいただく結果となりました。それは何故か…

 夫はそもそも小学校受験は反対。ですが、「勉強することに価値がある」という考えではありました。また小学校受験準備で何よりも大切な「わが家の教育方針」について、幾度となく夫と話し合いを繰り返した中で共通している考えは「自らの頭で考え、自ら行動できる人になってほしい」という思い。「本人がどうか」が大切で、「考えるとはどういうことか」「自ら行動するとはどういうことか」に本人が気づけなければ、その先はないという考えが夫と私に共通している考えだったのです。

 その教育方針で考えれば、小学校から長ければ大学まで、親が考えた道筋を進む学びのキャリアでよいのだろうか?

 そのような思いが生まれたのです。通える範囲にある学校を何校も足を運び、実際に先生のお話しを聞き、通っているお子様の様子を拝見し、その学校を卒業した方がその後、どのような道に進んでいらっしゃるのかを調べていくうちに第一志望が決まっていきました。

 小学校受験を通じて、我が家の教育、子育ての軸がはっきりとしたことで、私たちの子育てがぶれることはなくなったと感じています。子どもたちは中学、大学と自ら考え、自分が目指す第一志望を決め、その学校へ通い、「自分で決める」「自分のために努力をする」「自分の選択には責任を持つ」という経験を積んでいます。

 そう考えると、仕事と子育てでいっぱいいっぱいだった時にトライした小学校受験が子どもたちの未来に大きな影響を与えていたのだなと実感しています。

 「学びのキャリア」については…次回へ続く…

 

 

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