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中学受験は子どもが自らの進む道を、自ら決める、自律への一歩。

2月1日。東京都の中学受験初日です。
この日になると何年経っても、我が子の中学受験を思い出します。

中学校受験は新4年生。小学校3年10月から塾の受験コースがスタート。そこから入塾すると3年間ずっと、夜まで勉強する日々が始まります。幼稚園受験、小学校受験、高校受験、大学受験と、どの受験よりも準備期間が長い受験ではないかなと思います。

我が家の子どもたちは、新5年生から算数だけ、塾に行き、四教科は新6年生の1年間だけの通塾でした。それでも、3年生くらいから学校説明会や文化祭へ足を運び、塾選びをしていたので、それなりに長い準備期間でした。その間、思春期に差し掛かる子どもと向き合いながら、いい時も悪い時も伴走しつづけること、仕事も忙しい時期だったので、毎日が綱渡りの日々でした。

中学受験とは、子どもが自らを知り、自らの進むべき道を模索し、目指す道へ進めるように、自分を律しながら、自分のために努力をする機会だと、私は考えています。幼稚園や小学校受験は親の受験と言っても過言ではなく、子どもは親が導く方向に進んでいくことを踏まえると、中学受験は、12歳という子どもが自分で初めてする大きな選択なのではないでしょうか。

私の長男、長女の受験では、この考えの元、志望校、塾選び、日々の勉強のすべてを「子どもが自ら決定する」ことを大切にしてきました。
とはいえ、11歳、12歳の子どもに自らの選択をさせるためには、親は黙ってみていればいいといわけではありません。

まず受験をするのか、しないのかの決定。親が中学受験経験者、また周囲に受験をする友達がいると、子どもは自然と受験ということを意識しはじめます。我が家の場合、私自身が中学受験経験者であり、周囲にも中学受験江尾目指すお友達がいっぱいいたので、自然と「受験する」と子どもが決めました。

次に志望校選び。これはなかなか難しいです。子どもが気に入ったとしても、通学距離や学費、偏差値など、他にも検討すべき項目はたくさんあります。そのため私は、まずは私が片道1時間半で通える範囲の学校の情報を調べ、その中で気になる学校すべての説明会に、私だけで参加しました。学校へ足を運ぶと、なんとなく、我が家にあっているかどうか、この学校へ通う我が子がイメージできるかなどで、志望校候補できるかどうかがわかってきます。そこでいくつか候補を絞った後に、今度は子どもたちを文化祭や運動会、説明会に連れていくのです。あとは子どもが決めるだけです。息子は文化祭でのある在校生の対応で、「あの人にみたいになりたい」と思える学校と出会い、そこを第一志望として強く強く志望するようになりました。親がいいと思った学校にだけ連れて行っているので、子どもの志望を心から応援できるというわけです。

志望校選びで気をつけること。それは第一志望は子どもが決めたとしても、併願校の出し方は親がある程度、アドバイスをする必要があるということです。第一志望に合格できる子は3割(様々なデータがありますが)と言われます。それだけ狭き門なのです。出願方法を間違えると、合否結果の影響を受けて、メンタルが持たなくない、全落ちしてしまう、というケースもありうるのです。親がやるべきは、受験期間中、子どもが力を出し切れる環境を作り出すこと。そのために併願校を考える時は、合格発表時間等も考慮しながら、様々な提示を子どもにすることが大切だと思います。

そして、複数合格をいただいた時、どの学校へ行くのかも子どもが決めるべきです。首都圏の中学受験の場合は、ほとんどが中高一貫校。つまり6年間通うことになる学校です。多感な時期を過ごす中、合わない学校へ進学すれば、ドロップアウトしてしまう可能性が高くなります。もちろん先の見通しが立たない子どもなので、必要な情報は伝える必要はあります。でも最後、決めるのは、子ども自身です。
子どもが自らが選択する。そして、自分が決めたことには責任を持つ。
ということを伝え、あとは親は見守ることに徹するしかありません。

毎年、この時期になると、すれ違う中学受験へ向かう親子に、心の中で「がんばれ!」とつぶやいています。
サクラサク春がきますように。

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