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妊婦さんへの処方薬① ~ストレスへの思い込みをはずそう~

こんにちは。
せっかく自己紹介も書いたので、今日はちょっと記事を書いてみます。

今日のテーマは「妊娠」と「ストレス」です。

これまで、色々な妊婦さんやお母さんと会ってきました。
その時思ったのが、ストレスをとても感じている妊婦さんが多い事。
そして、その事が赤ちゃんに悪影響になるのではないかと
とてもとても心配していること。

でも、ストレスって捉え方次第なんです。
日常レベルのストレスであれば、むしろ体にプラスに働くこともあります。

今回は、そのようなお話をしようと思います。
毎日がんばっているお母さんの気持ちが、少しでも明るく前向きになりますように。

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<目次>
1 すべてはストレスへの思い込み
2 そもそもストレスとは
 ←今回の投稿はここまで
3 強いストレスを力に変える方法
4 適度なストレスは、胎児のレジリエンスを上げる
5 それでもダメな時は、逃げる
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1 すべてはストレスへの思い込み

ストレスは長い間「体に悪いもの」という認識がされてきました。

ところが、コロンビア大学ビジネススクールの心理学者、アリア・クラム博士の研究によって「ストレスは100%悪いもので、減らすべきもの」という思い込みこそが体に害を及ぼすという事が分かったのです。

そして逆に「ストレスは自分を成長させる力になる」と言うマインドセットを持つことで、ストレスは心身に良い効果をもたらしてくれるらしいのです。

アメリカで有名な疫学研究で、ストレスへの認識が健康状態に及ぼす影響を調べた「ボルチモア老化縦断研究」と言うものがあります。この研究では、年齢を重ねる事を最もポジティブにとらえていた人達は、そうで無い人達に比べて心臓発作のリスクが80%も低い事が分かっています。また、別の研究では、年を取る事についてポジティブなイメージを持つことによって、平均寿命が7.6年も長くなる事も分かっています。
 
これらは、ストレスをポジティブにとらえる事でその人の目標や選択が変わった結果だと言われています。これを「マインドセット効果」と言います。マインドセットとは、いわゆる思い込みや潜在意識の事を言います。

2.そもそもストレスとは

ストレスホルモンにはコルチゾールとDHEAという2種類があります。

■「火事場の馬鹿力ホルモン」コルチゾール

コルチゾールは、腎臓の隣にある「副腎」という部分から発生するストレスホルモンです。
何か不安な事があったとき、お腹のあたりがもやもやっとするのはそのせいなんですね。

これは人間にとっての起爆剤のようなもので、原始時代から人間が生き抜くために備わっている本能といえます。

例えば目の前にライオンが急に現れたとします。
その時コルチゾールは、体中の糖や脂肪の代謝を加速させ」「今すぐ逃げろ!!!」と脳に命令します。
いわゆる火事場の馬鹿力と言うやつですね。
瞬発力を発揮するためにちょっと使うならよいのですが、これがずっと分泌され続けると
糖が無駄に分泌されたり、体を守ってくれる脂肪がどんどん減ってしまい
免疫機能の低下やうつ病等の症状が現れる可能性が高くなります。
不妊の原因にもなってしまいます。

■「成長ホルモン」DHEA

一方、DHEAとは、成長ホルモンの事です。
ストレスの脅威と戦うために免疫力を向上させたり、
そこから学ぶために脳を成長させてくれるホルモンです。
実は不妊治療にも用いられていて
体の中で、女性ホルモンであるエストロゲンの原料にもなります。
ちなみにDHEAは、コルチゾールを原料としています。

このコルチゾールとDHEA、バランスがとても大事で
どちらが表に出てくるかで、長期的なストレスとの場合
「害」となるか「力」となるかが変わります。

つまり、ストレスを感じる→コルチゾール発生→DHEAに変換
と言う流れを作る事が出来れば、ストレスはあなたの体をより良い方向に導いてくれるのです。

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ここまで、ストレスホルモンの種類と作用について書いてきました

次回は、「そうは言っても、どうやってストレスをポジティブにとらえたらいいのさ?」という疑問にお答えしていきたいと思います。

それではまた!

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