ジルスチュアートやエスプリークなどの会社をけん引するブランドを複数保有する、国内シェアNo.3のコーセー。コーセーは、「世界で存在感のある企業への進化」を目指して、グローバル展開を加速させています。地域ごとにニーズを捉えて各ブランド戦略を掲げることで、世界中のお客さまの“きれい”を追求し続けます。

コーセー(第3位:売上高…3329億円)
売上高:3329億円(2018年度)
営業利益:524億円(2018年度)
設立年:1948年
従業員数:14046人(連結)

コーセーは、化粧品業界第3位の企業です。コーセーが保有するブランドとしては、コーセー、雪肌精、エスプリーク、ジルスチュアート、アディクションを挙げることができます。

コーセーも資生堂と同じように、価格帯に分けて、ハイプレステージ、プレステージ、コスメタリーの3つです。

海外売上比率は現在27.9%ですが、2016年から年平均3%海外売上比率が伸びています。

他の化粧品業界各社と同じく、コーセーも高価格帯のブランドに注力することで、営業利益率を15.7%と、他社と比べて高水準を保つことに成功しています。

中国市場では、2018年に中国最大のECサイトである天猫(Tmall)に主力ブランドであるDECORTEを出店しており、2017年には272億円であった中国市場での売上は、2019年現在、514億円に増加しています。

KOSEの事業内容

さらなる成長ステージを目指した中長期ビジョン「VISION2026」を策定しており、売上高5,000億円、営業利益率16%以上を経営目標に定めています。

■事業内訳

化粧品事業 77%
コスメタリー事業 22%
その他 1%

■利益内訳
化粧品事業 97%
コスメタリー事業 0.5%
その他3%

最も売上も利益大きい化粧品事業がコーセーの主柱事業ということになります。
・最も売上の貢献が高いのは化粧品事業
・最も利益の貢献が高いのも化粧品事業
・最も利益率の貢献が高いのはその他事業

化粧品事業

コーセーは、化粧品の製造販売を中心として、独自の高い付加価値を持つ高級化粧品を強みとしています。KOSEは、化粧品事業の①高付加価値のハイプレステージ領域、②プレステージ領域に加えて、セルフ販売を中心に買い求めやすい商品を提供する③コスメタリー領域に分かれ、顧客ニーズに合わせた商品の提供を行っています。

■ハイプレステージ領域
「最高のクオリティを、最高のサービスで」をモットーに、コーセーの最先端技術を駆使した高級ブランド品がこの領域に入っています。専門教育を受けたコンサルタントがカウンセリングを行いながら商品の提供を行っています。ハイプレステージ領域には『コスメデコルテ』や『雪肌精 みやび』などのブランドがあります。

■プレステージ領域
「より多くの方に、付加価値の高い化粧品を」をモットーに、
①量販店、ドラッグストアなどで展開するブランド
②EC、通販で取り扱う『米肌(マイハダ)』
③サロンで扱う『アスタリュクス』
のブランド群がこの領域に含まれます。他にも『雪肌精』『エスプリーク』など、コーセーを代表するブランドがここに含まれます。

▼ハイプレステージブランド
・コスメデコルテ
・ジルスチュアート
・雪肌精みやび
・インフィニティ
・アディクション
・タルト
・アルビオン(ALBION)

▼プレステージ
・雪肌精
・ONE BY KOSE
・コーセー 米肌肌潤美白
・ONE BY KOSE(ワンバイコーセー)

■コスメタリー事業
「いつもより、少し上質な日常を」をモットーに、化粧品の他、シャンプーやコンディショナーなどの化粧品発想で開発するブランド群がこの領域に含まれます。量販店、ドラッグストア、コンビニエンスストアなどで手頃な価格で購入できる商品『ヴィセ』や『スポーツビューティ』などがあこの領域です。

▼コスメタリー
・ヴィセ
・ファシオ
・スティーブンノル ニューヨーク

その他事業

その他事業にはアメニティ製品の販売やOEM(他社からの委託)製品の製造などの売上が含まれます。

KOSEの海外事業

■海外事業地域内訳
アジア 61%
北米 34%
その他 5%

アジアは主に、中国、韓国が主要なエリアであり、「デコルテ」などのブランドを中心に免税が牽引しています。中国のEC比率は約6.5割と、ECで過半数以上を稼ぎ出しています。海外子会社には高絲化粧品銷售(中国)有限公司やKOSE America, Inc.などがあります。

コーセーは
1968年 香港へ進出
1970~1980年代 マレーシア、タイ、台湾、中国にエリアを拡大
2014年 北米事業のさらなる強化を図るため、タルト社の株式を取得して子会社化。米国で誕生した「タルト」は世界180ヵ国にまで販路を広げており、さらなる拡大が見込めます。

革新的な研究開発

コーセーは、研究開発にも力を入れています。
1975年「美容液」
1976年「パウダーファンデーション」
など化粧品の新たなカテゴリーを数多く生み出している企業です。このような革新的な研究開発で、これまでロングセラー商品を続々と世に送り出しています。

コーセーの研究開発では、「Intelligence:英知」、「Sensuousness:感性」、「Reliability:信頼性」の3つを高次
に融合させることで独自の美しい価値と文化を創造し、創業者が掲げた「良心的で優秀な商品の供給」を実現することを理念としています。独創性とスピードを重視した研究活動は高い付加価値を生み出しており、成長の原動力となっています。


コーセーの中長期戦略

ブランドのグローバル展開加速
コーセーは重点グローバルブランドへ注力することによってさらなる海外展開の加速を進めています。

■重要ブランド
・デコルテ
・雪肌精
・ジルスチュアート
・アディクション
・クリアターン

KOSEの環境への取り組み

コーセーとかかわるすべての人、そして大切な地球のために、サステイナブルな社会の実現を目指しています。2009年から「SAVE the
BLUE」プロジェクトをスタートし、地球環境保全活動を支援しています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?