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今週でカーニバル期間も終わり


2月13日で17日間続いたカーニバルも終わりを迎えました。水曜から節制期間が始まり、18日日曜のクアレーズィマ(イースターの40日前の日曜日)から本格的な自粛期間に入ります。キリスト教の教義上お肉や楽しみ事は禁止です。

それはキリストが人類の罪を背負って十字架に貼り付けられて亡くなった後、天の王として復活する日に備えるためです。



その40日の自粛期間に入る前に、たくさん楽しんで、美味しいものもたっぷり食べておく期間がカーニバルです。カーニバルはラテン語の「お肉を消す」という意味の言葉から来ているので、お肉を食べ尽くすといった感じでしょうか。食べ物だけでなく、他の楽しみも。かつてこの期間は皆がお面を着けて無礼講が許されました。「年に一度はとち狂ってもいい」と昔から言われているそうです。


カーニバルはキリスト教圏のお祭りなので、それぞれの国や地域で祝い方は様々です。


フィレンツェでは子供たちがファンタジーの服装に身を包み、紙吹雪を飛ばして遊びます。そして伝統的なお菓子を頬張ります。


左がフリテッレ、右がチェンチ

フリテッレというミルクで煮込んだお米をオレンジの皮で味付けて上げたものと、チェンチという揚げクッキーです。チェンチは雑巾の形をしているのでその様に呼ばれますが、地域によって呼び名が変わります。

それと、スキアッチャータ・アッラ・フィオレンティーナというスポンジケーキがも外せません。オレンジとレモンの香りがポイントです。


スキアッチャータ・アッラ・フィオレンティーナ。ココアで描かれているのはフィレンツェの紋章。

カーニバルは毎年日にちが変わるイースターを基準にするため、年ごとに期間が変わります。イースターの70日前の日曜に始まり(今年は1月28日)、ジョベディ・グラッソ(今年は2月8日)でクライマックスを迎え、マルディグラ(クアレーズィマの前の火曜日。イタリア語ではマルテディ・グラッソ)で終了です。かつてカーニバルは大宴会が開かれるマルディグラの日だけを指していましたが、お祭り期間はいつの日か増えたようです。


伝統ではカーニバルのお菓子はマルディグラで終了です。でもしばらくの間パン屋さんやバールで買えると思います。特にフリテッレは3月のサン・ジュゼッペの日(イタリアでは父の日)にも食べますから。


カーニバル期間にフィレンツェにいらっしゃる時の参考になさってみてください。


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