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「家事育児のやり方に不満」パートナーにイライラした時、悪循環にならない方法

「何度注意しても、パートナーの家事の仕方が雑でなおらない」
「育児に関して指示待ちでイライラ。主体性をもってやってくれない」

といったお悩みをよく聞きます。

自分のしてほしいことを相手が実行してくれないのってストレスですよね。「パートナーに自分の気持ちを理解してもらえていない」「私のことが大切じゃないのかな……」とまで考えて、落ち込んでしまうことも。

今回は、パートナーにイライラしてしまったら見直したい、「関係の質」について考えてみようと思います。

「結果の質」にとらわれすぎると、良い結果が生まれない

「何度注意しても行動が改善されない」「パートナーが主体的に動いてくれず、指示待ちになっている」といった悩みは、自分が理想とする「結果」にパートナーの行動が追いついていない現状から来ているものだと思います。

でも、その現状=「結果」だけにとらわれていると、事態を改善できないばかりか、より悪化させてしまうかもしれません。

例えば、以下のようなエピソードに心当たりがある方も多いのではないでしょうか。

「パートナーの掃除の仕方が雑でいつも注意していたら、お互いギスギスした雰囲気に。パートナーは私に注意されるのが嫌で、ついに掃除すらしなくなってしまった。ふたりの関係性は最悪、部屋も荒れ果て、イライラした私はさらにガミガミ怒るように……(ふりだしに戻る)」

なぜこのようなことが起こってしまうのでしょうか。マサチューセッツ工科大学のダニエル・キム教授が提唱する「成功の循環モデル」に当てはめると、その理由が見えてくるかもしれません。

成功の循環モデルは、組織を成功に導くためのマネジメントの考え方。「関係の質」「思考の質」「行動の質」「結果の質」に着目し、それぞれをどのように循環させれば良い結果につながるかを示したものです。

成功の循環モデル1

引用元:https://otonal.co.jp/blog/987

教授によると、「結果の質」に重きを置くと、チームの中で批判や押し付けが発生し、それを恐れて失敗を回避したり、消極的な姿勢になったりするため、良い結果に至れないと言います。

バッドサイクルでは、

パートナーの掃除の仕方が雑で、期待するキレイさではない(結果の質)
⇒一方的に掃除の仕方を指示するようになり、関係がギスギスする(関係の質)
⇒パートナーは家事は受け身でいいや…と考えるようになる(思考の質)
⇒批判されるのが怖いため、パートナーはもはや掃除をしなくなってしまう(行動の質)

⇒部屋がさらに汚くなる(結果の質)

という悪循環が生まれてしまいます。

「関係の質」を深めると、結果うまくいく

では、どうしたらいいのか。キム教授は、まず「結果の質」ではなく「関係の質」に目を向ける大切さを唱いています。

成功や成果といった組織としての“結果の質”を高めるためには、一見遠回りに思えても、組織に所属するメンバー相互の“関係の質”をまず高めるべきだ、と述べています。

組織の関係性の質が高まると、個人の思考の質や行動の質もよい方向に変化して、結果の質の向上につながる。良い結果が出ると、メンバーの相互信頼が深まり、さらに関係の質が向上していく。このグッドサイクルを回すことが、組織に持続的な成長をもたらしていくのです。

(引用元:https://jinjibu.jp/keyword/detl/815/

先ほどの事例で「関係の質」にまず目を向けるとどうなるか。

成功の循環モデル2

引用元:https://otonal.co.jp/blog/987

パートナーの掃除の仕方が雑でも、お互いに尊重し、どうしたらキレイに掃除できるのか一緒に考える(関係の質)
⇒掃除の仕方もいろいろあり、面白いと感じる(思考の質)
⇒パートナーは自発的に掃除の仕方をいろいろ工夫するようになる(行動の質)
⇒部屋はキレイになり、他の家事に対しても主体性が生まれるようになる(結果の質)
⇒ふたりの信頼関係がさらに深まる(関係の質)

という良い循環が期待できます。

たしかに、自分が期待する成果を出せなかったときに、一方的に批判されるよりも「一緒にやり方を見直そう」と接してくれるほうが、苦手な家事も楽しくできそうですよね。

もちろん、いつもキレイにグッドサイクルが回るわけではないと思いますし、理想論かもしれません。

だけど、パートナーにイライラした時は、自分が「結果の質」だけを見て一方的に指示をしていないか、相手を萎縮させて主体性を奪っていないか、立ち止まって考えてみるとよさそうです。

結果の追求から関係性づくりへ、視点を変えてみる

現代社会は何事もスピードが早いゆえに、組織でも家庭でも効率や生産性が重視され、すぐに結果を求められがち。

メンバーの営業成績が低かったり、パートナーが家事や育児に非協力的だったりすると、「なぜそうなってしまうのか?」と、結果に対する原因の追及や相手への非難から始めてしまう人も多いのではないでしょうか。

だけど、結果が出ないことを責めるうちに、相手への期待がどんどん一方的な指示になっていってしまいます。非難された相手はモチベーションや自己効力感が下がり、行動することも億劫になってしまう。

「思考の質」と「行動の質」の低下が、さらに「結果の質」に悪影響を及ぼす……という負のスパイラルに陥ってしまうかもしれません。

まずはお互いの違いを尊重し、「家庭内の家事を円滑に回すためにはどうすればよいか?」と一緒に考えていける関係性をつくること。このような視点の転換がとっても大事だなと感じます。

関係の質を上げるためにはどうすればいいか?に関しては、よかったら他のnoteも読んでみてくださいね。

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