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保活の第一歩は「結婚したら、どこに住むか」。

「人事部勤務ワーママが書く保活ガイド」をお読みいただきありがとうございます。

いきなり本題です。

保活の第一歩は何か?それは間違いなく「どこに住むか」です。
認可保育園は自治体(市区町村)単位で申し込みや利用調整が行われます。そして、認可保育園の利用は、基本的にその自治体に居住している人が最優先されます。また、認可外の保育園を使うにしても、基本的には自宅からなるべく近い場所の保育園が便利ですから、どの自治体に居住しているかは、保活をもっとも大きく左右するファクターと言って差し支えないでしょう。(認可・認可外については別の記事できちんと書きたいと思います。)
そして、それを考えるべきタイミングは、結婚する、もしくは結婚を前提にパートナーと同居を開始するときです。

これから結婚するのに、こどもの保育園の話なんて

って思う方は多いと思います。もちろん、今は妊娠がわかって結婚するというケースも少なくないですから一概には言えませんが、これから結婚する、もしくは結婚したばかりの時期って、結婚式や披露宴、新婚旅行などハッピーハッピーなイベントが続くので、妊娠・出産から保育園なんて現実的なことにまで、とても頭が回らない・・・とか、本当はちゃんと考えたいけどパートナーに話しにくい・・・と思うかもしれません。

でも、ちょっと想像してください。ひとたび妊娠がわかってから(あるいは妊娠しなくても何らかの理由でこどもを育てることになってから)、保育園への入りやすさを考えて引っ越しを検討し、物件を決め、実際に引っ越しをするのってとても大変です。そもそも、妊娠期間中に健康に動き回れる妊婦さんばかりではありません。運良く体調に恵まれた妊婦さんだって、自分の体調とお腹の赤ちゃんのことに常に気を配るだけで精一杯です。ましてや出産して子育てが始まってから引っ越しを考えようなんてもっと大変。
それに、(別記事で書きますが)妊娠がわかってから引っ越すのは、実は保活上は不利にもなり得ます。

だったら、結婚するときや同居を始める際の新居選びをする時に、そのエリアの保育園事情を考慮に入れるのは、決して悪手ではないはずです。新居の候補に入れている物件の周囲に認可保育園がどれくらいあるか、その自治体の待機児童の状況はどれくらいか、など、ざっくりとした情報収集で十分ですので、ぜひ調べましょう。(待機児童の情報は、市役所・区役所等のWebサイトに公表されている場合が多いです)
パートナーと話し合うのはちょっと・・・と思う方は、1人こっそりでもいいので下調べをしておきましょう。

保活目線での住む場所選びは「路線」「駅」単位ではない

働く人同士が結婚する場合、それぞれの職場への通勤のしやすさが新居選びの重要な条件になることは多いと思います。その点は、実はこどもが保育園に入った後の生活においてもとても重要な条件になるので、しっかり考えておいて損はないです。

そのような背景から、住む場所選びは多くの場合、路線や駅を単位に考えることが多いと思います。物件情報サイトや広告も含めて、ほとんどの情報源が「●●線●●駅徒歩●分」という情報を前面に出してPRしています。通勤のしやすさを考える上では欠かせない情報だからです。

ですが、保活を考える上ではこれだけでは不十分です。候補物件の実際の住所をもとに、自治体としてはどこに居住することになるのかを必ず確認しましょう。自治体の境界線なんて日常生活で意識することはあまりないと思いますが、駅の所在地と物件の所在地で、自治体が異なるという例もあります。新居は目黒区だと思っていたら実は世田谷区だった・・・となれば、保育園事情は違ってきます。必ず確認しましょう。
認可保育園の設置状況、空き状況や待機児童数などの情報は、自治体のWebサイトで公開されていますので、簡単に調べることができます。

さらに、同じ自治体の中でもエリアによって保育園への入りやすさが異なる場合もあります。例えば私が住んでいる東京都墨田区は南北に長い自治体ですが、錦糸町・押上などが含まれる南部エリアと、曳舟・東向島などが含まれる北部エリアでは、南部エリアの方が保育園事情としては激戦です(2019年現在)。南部の方が人口が多い割にはひとつひとつの園の規模が大きくなく、受け入れ数としては足りていないということでしょう。

億劫がらずに自治体に問い合わせてみよう

このような情報は、実際に住み始めてからでないとなかなかわからないことも多いでしょうが、候補物件を絞り込んだら、その物件がある自治体で、認可保育園の利用調整を行っている部署に問い合わせてみると良いかと思います。保育園の一斉申し込みがある11月〜3月頃は忙しくてゆっくり対応してもらえない自治体もあるかもしれませんが、その時期を外せば、親切に対応してくれるところも多いようです。

保育園を管轄している部署を調べるには、市役所・区役所のWebサイトで保育園入園に関する情報を掲載しているページを見ると良いです。墨田区であれば、墨田区役所のWebサイトに「申込みから入所までの概要」というページがあります。一番下までスクロールすると「このページは 子ども施設課 が担当しています。」とあり、「子ども施設課」の連絡先が書いてあります。ここに問い合わせるのが確実です。

全部をやろうとしなくてもいい、何もしないよりはいい

ここに書いたことを全部やるのは大変だなあ、と思う方も多いと思います。そういう時は、候補物件の周りにある保育園を検索するだけでもいいのでやってみましょう。Googleマップに候補物件の住所を入れたら、「周辺を検索」で「保育園」と入れるだけです。その物件の周辺にたくさん出てくるか、全然出てこないか、それがわかるだけでも大きく違うと思いませんか?

なお、下記のマップは東京都23区内の保育園の場所と種別がわかるので、23区内在住の方にはオススメです。私が最初に保活した2014年時点から存在していたマップですが、墨田区で2019年度に開設した保育園も表示されましたので、きちんとアップデートされているようです。

全部やろうと思わずに、ひとつめだけでもいいからやってみましょう。その積み重ねが後々必ず役に立つと思います(保活に限らず、どんなことにおいてもね)。

とは言え、これを読んでいる方の大半はおそらく、妊娠しているか、妊娠を真剣に考えている状況で、最初の住まい選びは終わっているだろうと思います。ですので、今後は今お住まいの自治体で保活することを前提として書いていきます。身の回りでこれから結婚する、パートナーと同居するという方にはぜひこのnoteをシェアしあげてください…!

かく言う私は・・・

これだけのことを書いておいて、お前はさぞ用意周到に調べて新居選びをしたんだろうなあと言われそうですが、全然違います。
結婚を決めたとき、例によって通勤しやすさ(と住みやすさ)で選んだ新居が墨田区で、その墨田区がたまたま、保育園事情としてはそんなに悪くなかった(東京23区の中では)というだけの話です。要するにラッキー。
だからこそ!これから住まいを選ぶ人にはぜひ、保育園事情を考慮に入れて選んで欲しいと思います。

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