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【絵本紹介】字のない絵本で読み聞かせ(^^)


「字のない絵本」というとアンデルセンの童話のようですね。
今回は、文字通り「字がない」、「絵だけ」の絵本をご紹介します。


字がないって絵本ってどうやって読むの?と思われるかもしれません。
(そもそも「読み聞かせ」って言うのか!?)

案ずるより産むが易し。

いつもどおりのスタイルで、絵本をめくってみてください。
先生がページをめくるたびに、子どもたちの方がいろいろと話してくれますよ。




■なんにかわるかな?(パット・ハッチンス 作  ほるぷ出版)


人形の男の子と女の子が、積み木で遊んでいます。
同じ部品を使って次々といろんなものに作り替えていきます。
船、自動車、建物…。


単に積み木を作り替えるだけでなく、ちょっとしたストーリーも感じられるところがおもしろいです。
表紙の絵のように火事が起きたりして危機一髪!という場面もあり、「次はどうなるんだろう?」とわくわくしながら見ていくことができます。


子どもたちは、ページをめくるたびに「○○や!」「えー、そうなん?」などなど、つぶやきながら見ていました。


(品切れのようです。ユーズドや図書館でお探しくださいね)



■かようびのよる(デイヴィッド・ウィーズナー 作  徳間書店)


ある火曜日の夜のこと。
静まりかえった池の中に顔を出したかえるたち。
一匹ずつ蓮の葉の上に乗りこんで、空を飛んで町へ向かいます。
寝静まった町の中で、空飛ぶかえるがさまざまなドラマに出会っていきます。


私には絵がなんだかリアルすぎて(特にかえるがね)ちょっと「げっ」と思ってしまうのですが、どことなくユーモラスな感じもあってついつい読んで(見て)しまいます。


「蓮の葉に乗ってかえるが飛ぶ」というところからして、子どもたちは「えーっ」と盛り上がります。
文字がないだけに「こうなったんや」と自分たちで納得しながら絵本を見ていました。





■木のうた(イエラ・マリ 作  ほるぷ出版)


一本の大木が画面の中央にシンプルに描かれています。
冬、春、夏、秋、そして冬。
季節とともに移り変わる木そのものの姿と、小鳥や動物たちの生態をみごとに表現しています。


1977年発行のロングセラーです。
絵がシンプルなこと、色使いが美しいこと、木に集う動物の生態が学べること、魅力はいろいろあるのでしょう。

どの学年の子も楽しむと思いますが、絵のシンプルさから、特に低学年におすすめです。
幼稚園や保育所で読んで(?)もらった子も多いかもしれません。




■みえないさんぽ ― このあしあとだれの?(ゲルダ・ミューラー 作  評論社)


ある冬の日の朝。
お部屋で目覚めた主人公は朝ごはんを食べたあと、外に出ます。
家の近くを散歩して帰ってきます。

…といっても絵の中には誰も登場しません。
描かれているのはあしあとだけ。
このあしあとを見ながら「何をしたんだろう?」「何が起きたんだろう?」と推理しながら読むのが楽しいのです。


実は私、この中の見開き2ページを使って、過去に研究授業をしたことがありました。
小学校3年生だったのですが、子どもたちは絵をよく見て、ああだこうだと意見が飛び交いました。



研究授業が終わったあとに、絵本を最初から最後まで見せたのですが、「本になってたんや!」というのが驚きだったらしく(授業で使っていたのはプリントだったもので無理もない 笑)、実に熱心にお話を見ていました!





■旅の絵本(安野光雅 作  福音館書店)


絵が細かいので「読み聞かせ」というよりは「一人~数人で見て楽しむ」方が向いていると思うのですが、あえてご紹介します。
どうしてって、私が大好きだから!!!


海を渡ってやってきた旅人が通り過ぎる街の様子を描いている絵本です。
どの見開きにも主人公の旅人がいるわけで、その点では「元祖ウォーリー」のような感じです。
ページをめくるたびに、子どもたちはまず「いた!」と旅人を見つけようとします。


その上、絵には細かい仕掛けがいっぱい!
有名なお話の一部分や名画と同じものが描かれていたり、ここにいた人物がほかのページにもいたり。
こちらは「元祖ミッケ!」という感じかな。
見れば見るほど面白い。
ある意味教養を試されているかも(笑)


これは1977年発行の「中部ヨーロッパ編」ですが、今ではシリーズ10冊目まで刊行されています。
8冊目はついに!我が国、日本がテーマですよ(*^^*)




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電子書籍を出版しています。


子どもたちの心に種をまくように、ちょっと心に響いたり、何か行動してみようと思えたり、そんなきっかけになる絵本を集めました。


主に小学校の教科の学習の中で、関連づけて読み聞かせができる絵本を紹介しています。



それぞれの季節に合わせて読み聞かせできる絵本を紹介しています。



子どもたちにも人気の、読み聞かせで鉄板ともいえる絵本を紹介しています。
なぜ小学校で読み聞かせをするのがいいのか、学級づくりにどう役立つのか、そんなことも書いています。



2021年9月に出版した、初めての電子書籍です。
子育て中であり仕事にも忙しかった小学校の先生の私が、少しずつ意識を変え、生活を変え、夢を叶えていったお話を書いています。




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