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【細分化】一つの指導場面をスモールステップで考えてみよう


発問、指示をするときに、あまり意識せずに発した言葉に、子どもが混乱して戸惑ったことはありませんか?

大人の「できて当然」「これくらいわかるやろう」が、意外と通じないものです。

そこで意識しておく必要があるのが、「細分化」です。


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たとえば、「開脚跳びをする」
という運動を、いくつもに細分化して見ることができなければならない。
粗く言えば
「助走する」「跳ぶ」「着地する」の三つに分けられる。
更に「助走する」にしても
「助走を始める前」「助走を始めた直後」「中間走」「踏み切る直前」
というふうに細分化できる。
さらにその時の
「目線」「走り方」
などと、分解することができる。…(中略)
このように、指導内容を細分化することが必要なのである。

向山洋一著「授業の腕をあげる法則」(学芸みらい社)
「授業の原則10か条」
第6条細分化の原則~指導内容を細分化せよ~より
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学年が下がれば下がるほど、スモールステップの指導が有効になります。

指導を細分化することは、支援を要する子にはとても必要な作業になります。
そうでない子にも、もちろん、わかりやすい指導になります。


昔、算数のノートを久しぶりに(←え)点検したら、書き方が各自違っていて、驚いたことがあります。
いやそれがなんと、ます目を無視して書いている子もいるありさまで。
「目指すノート」と程遠い現実があったのでした。

「ノートを書かせる」「板書を写させる」にも、指導の細分化が必要なのでした。
失敗から学びました。


例えば上記の算数なら

1.子どもと同じページを示す。実物投影機でノートを映す、同じマス目のマ黒板を使うなど。

2.書き始めの場所を指定して、日付、ページ数、問題番号を同じ場所に書かせる。

3.1問目を写した時点で同じように書けているか確認する

・・・

のように、少しずつ進めていく必要があったのでした。


大人の思考でつい「できるだろう」と思ってしまいがち。いろんな場面で「これはどう細分化できるかな?」と考えるのもいいですね。


ちなみに、大事なはずの細分化も、やりすぎるとくどくて、子どものためにならないことがあります。「何でもかんでも」は、要注意(^^)


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【ワーク】

「教科書の音読指導」を細分化してみよう。




(取り組むことで自分の考えが整理されます。ご自分のノートでも、コメント欄でも、書いてみてくださいね)

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【質問】

何を意識して細分化しますか?




(ご自分に問いかけてみてくださいね。答えはすべて正解です)

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文中で一部を引用した書籍です。

新人からベテランまで、意識するべきことが十か条に絞って書かれています。



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