支え

備忘録として。
基礎である下半身の支えについて。

演奏中、私たちの注意と意識はもっぱら上半身に向けられている。
腕で楽器を持ち上げ、唇でアンブシュアを作り、舌を使って発音(タンギング)し、指でフィンガリングを行う、そして目で楽譜を見て、耳で音を聴く。
これらは楽器の演奏のために必要不可欠なことだが、体の上部に過度な緊張が発生し得る。特に、上半身を持ち上げる、力強く安定した土台が欠けている場合。(Regula Schwarzenbach&Letizia Fiorenzaの本「Höhenflüge mit Bodenhaftung」より)

→下からの安定した支えがあれば、上半身はリラックスし自由になる。
上半身を支える仕事、楽器を持ち上げて安定させるための仕事を、楽器の操作を担当する部位から解放してやることで、演奏時により自由で繊細な動きを行うことが可能になる。
そのための第一歩として、足が地面にしっかりついていることが大事。そして地面に自分の体を持ち上げ・支えさせる。
下方に向かってかかっている重力に反して、上方へ向かって地面が体を持ち上げて立たせている。
自分はただ足と地面とのコンタクトを感じ、体重を地面に預けるだけ。
この感覚を知るだけでも、上へ上へと上がっていた重心が下り、硬直していた肩や首周りの緊張が緩むと思う。

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