インタビューの楽しさと難しさ
インタビューは私にとって、とても楽しくもあり難しくもある。
私は大学で社会学を専攻しているので、インタビュー経験が何度かある。
大学2年生:教育社会学ゼミの一環で、同期2人にインタビュー。
大学3年生:
①社会学研究法ゼミの一環で、サークルの先輩にインタビュー。
②地域社会学ゼミの一環で、御徒町・蔵前の人々5人にインタビュー。
大学4年生:卒業論文の一環で、自衛官複数人(現在5人)にインタビュー。
インタビュー経験を積む中で、インタビューについて得意な部分と苦手な部分が少し見えてきた。
インタビューで得意な部分
得意な部分としては、インタビューの質問の言い回しや順番を考えること。
インタビュー全体で明らかにしたいことと仮説をはっきりさせたうえで、一つ一つの質問意図を考え、質問表現と順番を考え、その質問表現・順番だと質問意図がきちんと満たされた回答がなされそうかを考え、また質問表現と順番を練り直す。質問の言葉一つで答えが変わりうるし、質問の順番によっても答えが変わりうるので、想像力をはたらかせる必要がある。これが楽しくて仕方ない。永遠に考えていられるほど楽しい。
これはおそらく、私の性格によるものだろう。私は普段から、「こう言ったら相手はどう感じるかな」と先回りして想像し、細かな言い回しを考えるのが好きだからだ。
加えて、私は完璧主義なので、「もっと良い質問表現はないかな」と追求することが好きである。このため、質問表現を1つ思いついてもそれで満足せず、的確な質問表現を追い求めて考え抜くことができる。
質問を考えることが好きになったきっかけ
私がこのように「質問を考えることって楽しい」と気付いたきっかけは、2つある。
1つ目は、大学2年次に受けた「社会学研究法」という授業である。これは社会学の調査方法を学ぶという授業で、その中で、アンケートの質問の作り方を学んだ。ここでは理論だけ学んだが、「質問を考える際は、このように考えれば良いのか」とわかり、面白いと思った。
そして2つ目は、大学3年次に入った地域社会学ゼミで、実際にアンケートを作成したことである。春学期の数回の授業にかけて、先生を交えてゼミの皆で、質問表現や質問の順番を丁寧に精査した。これがとんでもなく楽しかった。1回のゼミは3時間ほどかかったが、全く飽きなかった。これをきっかけに、アンケートやインタビューの質問を考えることの楽しさに目覚めた。
インタビューで苦手な部分
私は、インタビューでの回答に合わせて、臨機応変に質問を変えることが苦手かもしれない。おそらく、「その場でとっさに考えること」が苦手なのだろう。自分の仮説と全く違う回答が出てきたとき、その回答に合わせて新しく深掘り質問をとっさに考えることが難しいと感じる。
そういえば私は、一人でじっくり考えに耽っているときが一番深い思考ができる。一方、誰かと会話・議論しながらだと、あまり深い思考を働かせることができない。(ちなみに、テキストでの会話なら、一人でじっくり考えに耽っているときと同様に深い思考ができる。)
インタビューではまさに、人と会話しながら思考をはたらかせなければならないため、なかなか難しい。
単なる質問より、調査のためのインタビューが好き
ちなみに、私が好きなのは、何らかの調査のためのインタビューである。
相手に質問することが何でも好きなわけではない。(嫌いというわけでは決してないが、調査のためのインタビューの方が好き、ということである。)
仮説などない、単なる質問(例:「好きな食べ物は何ですか?」)より、頭を使う質問が好きだ。私は、事前に仮説を立てて、それを検証するためにはどんな質問をしてどんな答えが得られたら良いかな?というのを考えるのが好きなのである。
私はこれからも卒論でたくさんインタビューをする予定であるし、社会人になってからもこのような仕事をする予定である。「的確に質問をする力」をどんどん磨いていきたい。
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