見出し画像

読書会に参加しました ♪

週末の土曜日、大阪梅田にある高層ビルの一角、LINKS  UMEDAのWE WORKというシェアオフィスで開催された読書会に参加しました。

画像1

       (WE  WORKのエントランス部。おしゃれです)

出席者は、主催の方(2名)も含めて9名。ゆったりとくつろげるソファ席に座って、朝日に映える梅田の高層ビルの風景を眺めながら、初めて会う人たちと読書についてじっくり語り合うのは新鮮な体験でした。参加した皆さんが持参されたのは小説やエッセイ、社会心理学の対談本や自己啓発本…などなど。人数が多いので2グループに分かれて、それぞれで自己紹介、本の紹介を行いました。

僕が今回紹介したのは、村上春樹 著「猫を棄てる」というエッセイでした。

画像2

この本は、すでに読まれた方はお分かりかと思いますが、猫に関するエッセイではありません(笑)。猫も冒頭と最後にちょこっと出てくるのですが、大部分は著者の実父である、村上千秋氏の半生を語った内容となっています。
村上千秋氏は、大正6年に京都のお寺の子息として生まれ、平成20年に京都の病院で亡くなられます(享年91歳)。20歳の時に徴兵されて陸軍に入隊し、中国戦線(当時は日中戦争の最中だった)に送られて、生死を彷徨うような過酷な状況をくぐり抜けられました。その後、結婚し、春樹氏の誕生もあり、生計を立てる必要もあって中学校の教職に就かれます。

僕はこの本に強い個人的な思い入れがあったのですが、それはこの村上千秋氏が僕の中学校時代の恩師だったことによります。僕は1970年に地元(西宮市)の中学に入学したのですが、その時たまたま国語の先生が村上春樹氏のお父さんだったわけです。 あとでこのことを知って、ものすごくビックリしました(笑)。

このご縁もあって、彼の作品に興味を持ち、ほとんどの作品を読破しました。中でも「ノルウェイの森」「海辺のカフカ」「1Q84」など、その独特の小説世界に魅了されました。

実は(ファンの人はご存知のように)春樹氏と父・千秋氏は長年不仲だったのですが、千秋先生が晩年糖尿病などを患って入院されてからは、春樹氏は介護をされ、最期も看取られたようです。「1Q84」の第3部で、主人公の一人、天吾が父親の看病をする様子が延々と綴られていますが、この場面を春樹氏が執筆していた時期と、お父様を看病されていた時期がほぼ重なるので、おそらくはその時の体験がベースになっているじゃないかなと(個人的には)思っています。

(以上「猫を棄てる」の読書感想でした。)

他の参加者の方からは、伊坂幸太郎の短編集「フィッシュストーリー」や、精神科医 斉藤環VS作家 佐藤優の対談本「なぜ人に会うのはつらいのか」など、興味深い本がたくさん紹介され、早速本屋で立ち読みしてみようなどと考えています。(^^)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?