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2020年4月8(木)大学のゼミをオンラインにした初回について、何を事前、事後にやったかまとめてみた

4/8(水)、オンラインで33名の3、4年生ゼミ@山梨学院大学をスタートしました。

※山梨学院大学全体の授業スタートはまだ先です。ゼミは履修者もわかるので、自主的にスタートいたしました。自主ゼミです。

色々試しながらでしたが、初回をまずできたのもゼミ生のみんながチャレンジしてくれたおかげです、改めてありがとう。

そして、やってみたからこその知識はめちゃくちゃあると思いました。というかやってみないとわからない。

僕なりに一回やってみたこと、気づいたことをまとめていきたいと思います。

※てっちゃんゼミとありますが、私、小笠原祐司はてっちゃんというあだ名があり、学生にも先生と呼ばず、てっちゃんと呼んでもらってます。

◯ゼミについて

3、4年生合同ゼミです(33名+去年の卒業生にアシスタントとして入ってもらっています)。僕は2年生ゼミ(今年は8名)も担当していて、今年の3年生の半数以上はその時の学生です。7人ぐらいは他ゼミから来ました。

ゼミ運営自体は今年が3年目です。

当たり前を問い直すをテーマにゼミを行っていますが、専門は色々混ざりまくってます。教育工学やコミュニケーション、文化人類学やエスノグラフィーなどをやったりしてます。

当初の予定では、各自が学内を超えて、どんどん興味あるところに参加したり、話を聞きに言ったりした気づきをゼミ内でプレゼンしたり、本を読んで対話をしていったり、学生たちで学びたいことをテーマにチームを作り、プロジェクトや授業をやってみたりなんてことをやってたので、今年もその予定でした。

でも、どうなるかわからない。だったら、やっちまった方が早い。

◯現在ゼミで使用してるツール

こちらは下記の3つです

1:zoom(授業用)
2:slack(課題提出ならびにゼミ内でのチーム作りに)
3:line(全体への連絡、zoomが落ちた場合のバックアップ)

大学のLMSとしてmanabaがあるのですが、チームを作ったり、学生同士のやりとりをオープン化してできるのにslackが便利なので使ってます。

slackは去年から使っていたので、今の4年生は少し慣れてるかもですが、新3年生はこれからですね。

■準備期間

学生たちへzoomの練習期間を作りました。慣れてない人や、試してみようという人向けに時間を設定し、気になる人は参加して〜と。そこでは、基本的な使い方(チャット、ミュート、ギャラリービューへの変え方)、携帯から参加か、wifi経由かなどを確認してました。また、事前にzoomに関する記事や投稿をいくつかlineで送っておきました。

実際に参加したのは8名ぐらいです。それでも当日は(ほぼ)問題なく。色々ありましたが後述します。

■事前課題

もともと初回のゼミでやる予定だった、「偏愛マップ」を作ってslackにアップしてもらいました。


大事なところとして、モデリングとして、先生側もやってみせることが重要だと思います。先生側が自己解放しないのに、学生が自己解放するわけないと思っています。(また、何人か事前に私も●●好きなんですって連絡や、やりとりが生まれました)

■事前にふと気づいたこと(マインド)

ゼミをスタートするために、lineでzoomの使い方や、事前へのお願いなどを送っていた時にふと気づきました。

あれ?俺一人でやろうとしてない?

先生という立場に自分が影響されて”やらないといけない”マインドが生まれていたかもしれません。僕が好きな言葉で

助けてといえた時、人は初めて自立する

ちゃんと学生たちに、僕自身が助けて欲しいってことや、だからと言って全部任せるんじゃなく、一緒に新しいことやって行きたい思いをlineで伝えました。

人によっては、先生が弱みを見せるなんて!権威をちゃんと持っていないとなめられる!みたいなことをいう人もいるかもですが、

自身の弱みをちゃんとさらけ出すことも、一つの在り方ではないでしょうか。

※ちなみにですが、事務連絡の時はlineで反応がなかったですが、自分の言葉で伝えたら学生が結構スタンプで反応くれました。

●当日(開始前)

当日は13:00-14:30のゼミでしたので、15分前にはzoomに入れるようにしておきました。徐々に学生が入ってきてくれましたが、始まるまでの15分間、僕がひたすら喋ってました。

なぜかというと、学生は入ったらミュートにしてもらっているので、誰かが喋ってないと不安になるかなと。(一斉に喋っていると、結構うるさいので)

入って来た学生には

1:名前を変更する(本名と呼んでもらいたい名前、あだ名があればそれも)
2:チャットの練習がてら、僕に聞きたいことがあれば書いてねと伝えた(ラジオ的な感覚)
3:開始までは、画面もオフで大丈夫

を書いてあるスライドを用意し、画面共有で映しながら準備をしてもらいました。

たまに画面共有を切って、zoomのギャラリービューを使い、全員の顔を見てもらっていました

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※zoomのギャラリービューで、こんな感じになります。一画面で25人まで映ります。35人(アシスタント、私含む)が参加しているので、画面をスライドさせる必要あり

予想外のこととして、1つの画面から2人の学生参加が。理由は携帯のカメラが壊れてしまったとのこと(マジです。試したらダメでした。現在修理中)

なので、誰がその場にいるかを確認するため、名前変更から2人分の名前を書いておいてもらいました。

●当日の進め方(中身)

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※トップ画でもこの写真を載せましたが、学生が自主的にグラレコとして、描いてくれました。

当日の進め方は

①目的説明やゼミ説明
②zoom練習
③偏愛マップを使ったワーク
④振り返り、今後について

の流れです。

①目的説明

1:zoomに慣れること
2:少しでも新しいゼミ生同士を知ってもらうこと
3:ゼミとしての方針など

を最初に伝えて、また僕のことを少し話したり、去年までの卒業生がアシスタントとしてゼミに入ってくれているので、自己紹介をしてもらいました。

※チャットの練習として、888888(拍手)を打ってもらったり、つどつどライブ感を出すために、コメントや質問があれば随時打ってねと伝えました

※また、ジェスチャーをいつもよりも大きく、派手めにすることも合わせて伝えました。話す人以外はミュートにしてもらうので、その分反応がないとこちらもわからないので、大きく腕を使って丸やバツをつくって欲しい


②zoomの練習

ここでは

1)投票機能の練習
2)ブレイクアウトルームの練習

を行いました。

投票機能についてはこちら(他のホームページでわかりやすく説明していたので)
ブレイクアウトルームについてはこちら (zoom社の説明ページへ)

1)投票機能

●今日はなんの機器を使って入ったか
●インターネットはwifi使ってるか

を聞きました。

機器は半分が携帯、半分がパソコン、1名がタブレットからでした。

インターネットはほぼ全員がwifiで、2名だけはモバイルからでした(1名はたまたまバイトに向かう間だったので、通常はwifiから参加okとのこと)

※投票機能は有料アカウントでのみ利用可能です

②ブレイクアウトルームの練習

ここでzoomの醍醐味、ブレイクアウトルームをみんなで試してみました。内容は4人組でわけ、

●練習チェックイン
1人1分以内。全体で4分!

●シェアすること
①お名前、学年
②最近、どう過ごしてる?

●誰から?
誕生日が1月に近い人から順番に話す!

※時間が余ったら、偏愛マップ書いてみて、自分が改めて好きだなって思ったものについて話し合ってみる

の流れで行いました。

以前からオンラインのワークショップをやっていましたが、グループ分ける前に、次何をするかのインストラクションがかなり重要だと思いました。

※こちらは、立教大学の中原先生の資料も参考になりました。ありがたい


やってみて、問題なくいけたかを確認するため、メインルームに戻ってから、チャットで質問やトラブルがあったかを書いてもらいました。

進める上では問題なくでしたが、何人か時間が足りなかったという声をもらいました。オンラインならではかもですが、ついつい相手の反応が見えないから話し過ぎてしまうこともあるかもなので、こちらとしても少し長めに設定することやタイムキーパーを設定する、学生も時間を意識することが重要だと感じました。

③偏愛マップ

さて、偏愛マップを使ってワークです

スクリーンショット 2020-04-08 07.13.46

最初に僕のを見せて、モデリングをし

スクリーンショット 2020-04-08 07.13.40

こちらのスライドを画面共有し、さらにチャットにインストラクションをメモとして残してスタートしました。

ここでは、今後学生たちがスライドを共有して発表をしてもらうことも考えていたので、あえてzoom機能の”画面共有”を使ってもらいました。

2人組でまずブレイクアウトルーム を分けてやってみて、またメインルームに戻って、問題ないかを確認し、その後4、5人組で行いました。

各グループがどんな様子かをzoomのホストはみることができるので、各グループの様子を見に行き、そこで時間が必要以上にかかっているか、話が止まっているかなどを確認しました。

すると、まだ終わってないところがあったので、時間切れでメインルームにみんなが戻った後に、さらに時間を伸ばしてまたやってみました。

※ここで時間は14:20分ぐらい

●振り返り

最後、学生たちに、今日の感想をチャットで書いてもらいました。

その際に、投稿はせずに、書くだけ書いて待っていてもらい、僕の送信!の合図でみんなに一斉に投稿してもらいました。

早い人から投稿すると、その人の意見に引っ張られてしまうのがあるので、全員で同時にやってみました。


●次回までに

次回までの課題として2つ

①学生と、この3週間以内に全員と1on1 mtgをするのですが、その日程決まり次第、学生にzoomの会議を設定してもらい、僕にリンクをおくる!
→zoomを使ってインタビューを社会人にしてもらうことを考えてるので、それの練習

②オンラインでできるアイスブレイクや楽しめるネタを調べる、または考えてみる!
→最終的に資料にして、ゼミの成果物としてかたちにして、色んな人にシェアができたらと!みんなの名前入れながら、俺だけの成果じゃなくて、みんなの成果として!

をだしました。

●実際の学生の感想

下記は実際に学生からもらった感想です。

今日複数人で実際にやってみてオンラインの可能性を肌で感じることができた。特にグループに分ける事が出来る機能は皆んなが話せて良いと思いました。

集まれなくてもオンラインでちゃんと顔を見ながらゼミができることに感動した👧🏼 画像も共有できるのもすごいと思った! 部屋だとぐで〜ってしちゃうのどうにかしたい🛋

人見知りな僕なので、画面を通してだとすごく話しやすくて良かったです。今回は携帯で受けたので次はパソコンで受けて慣れて行きたいと思います。

zoomを使うのは二回目でした。まだまだ、使い方がなれなくて大変なことがありましたが新しいゼミの形でとても楽しかったなという思いもありました。画面越しだからこそリアクションすることがすごい大切だと思いました。

初めてZOOMを使ってみてリアルタイムで皆さんの表情が確認でき面白い

共通するものがある人とは凄く話が弾んで面白かったです。相手が目の前にいないとどこ見て話したらいいのかが分からなくて戸惑いました。スマホだとカメラの位置、向きが難し買ったので、次からはタブレットにしようと思いました。

今回zoomという機能を使ってみんなと画面越しで会うのは変に緊張しました。でも、これからはオンライン授業が増えると思うので、慣れていきたいです。結構パソコンずっと見るのはしんどいかもです。

今回初めてやってみて人とのコミュニケーションの取り方が直接より難しかった。話始めるタイミングや相手のリアクションなども分かりにくかった。

ZOOMでこんな大人数でやったのは初めてでできるんだなと思いました。また、グループに分けることができる機能すごい便利だなと感心しました。

Zoom でグループ分け出来るのは面白かったです。

初対面の人とだと少し緊張してしまい難しかった。三年生は話したことのある子が多かったが四年生とは少しかしこまりすぎた感じがあった。
偏愛マップはそういった中での共通項が見いだせたことで互いに偽りなく傾聴ができたので良かった。

テレビ電話だったのでとても疲れた。

家で授業をするので、とても眠い状態でした。

はじめは写真できるようになりを共有するのが難しかったけどできるようになるとスムーズに進めれました。

簡単に手間がかからず、やり取りできるから楽。でもやっぱり直接やり取りすることに越したことはない。

初めてのことで難しいことが多かったが、慣れるまで頑張りたい

少人数のグループに分けられるので、その場の雰囲気しかわからないのが少し不安でした。でも慣れると楽しかったです。

たくさんの人と同時にオンラインで話したり、共有ができる名が面白いと思った。

携帯だと楽だし面白かったけど次はパソコンでみんなの顔を見ながらやりたい

電波に左右されてしまうところが自分でとうにもできないので難しかったですが、楽しかったです。

パソコンの使い方がいまいちだから、パソコンが難しい。。

いちいち学校に行かなくていいから楽だけど、食っちゃ寝る生活になりそうだから太る。
自分の顔がどう見られてるかわかるので、新鮮だった。

初めての感覚で完全に個別で話せるから、結構しっかりと話せて相手のこと少しでも分かれたかなーって思いますー!!あと、オンラインだとちょっと緊張する。

ラフな感じで授業ができるのですごくよかったです!

家だと、愛犬に常に会えるので最高!また、コーヒーも美味しい状態だしオンラインもなかなか良いね🤓

機械音痴だし、やったこともないことばかりで始まる前はずっと不安でした。。

顔が見れて相手の表情が見れました。画像共有のやり方がいまいちわかりませんでした。

共通点を見つけて話す偏愛マップは面白いと思いました。楽しかったです。

zoomで伝わることは少ないかもしれないけど、少しでも前進できた気がしました。

声が聞き取りづらい部分が何回かあったからいつもより気をつけて集中して聞けた気がします。

 みんなの共通点を知れてよかった

▲終わった後のフォロー、振り返りと感想

終わったとは、学生が自身の偏愛マップをslackの自己紹介チャンネルに投稿をしているので、33人全員にコメントをしにいきました

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その後、アシスタントの子と一緒に振り返りをしました。(KPTで)

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学生が疲れていたっと言っていたのは、もちろん画面をずっと見ているのもあるかもですが、いつも以上に相手に関心を持ち、集中していたのもあったかなと思いました。

とはいえ、普段からオンラインで会議をしているわけではない学生からしたら結構しんどいかなと。例えば45分たったら小休憩を5分入れて、動き回る時間いれるとか?

でも、これもやってみながらですよね。やらないとわからない。

こんな感じで、初回のオンラインゼミでの様子をまとめてみました。

改めてですが、学生からのコメントをもらいながら、色々修正してみたり、一緒に考えられたらいいなと思います。

後、先生がたも不安なんですが、学生も不安なんすよね。学生にどう伝えるかもあるけど、まず心の部分もだよなって思いました。33人と1on1MTGするのも、前から決めてましたが、いまだからこそより重要だなって。

皆さんからもこうやったらもっといいかも?などのアドバイスもあればぜひお願いします!


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