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仮想敵のでっち上げには要注意

仮に騙されていたとしても、本人が納得していれば別にいいんじゃない。

ネット社会になってから、この手の話は昔よりそこら中に横行しております。

実際、胡散くさい人と騙される人を繋げるツールとしてもスマートフォンは大活躍している。

「見る目がない」「騙されやすい」「経験値が浅い」

つい乗っかってしまう人たちは、冷静な思考を持つ者たちから様々な言われ方で揶揄されますが、騙される側にだって言い分はあるだろう。

時に精神状態と合致してしまう瞬間もあるからだ。

「気持ちがヘコんでいる時を狙え」

女性を口説く時や勧誘などにおいて、絶大な効果を発揮するとされるスタンダードな鉄則。

決して見る目がないだけでもなく、騙されやすいだけでもない。
経験値が浅いゆえに信じ込まされているだけでもない。

人にはそれぞれタイミングや精神状態がある。

巧妙に心の隙間につけこまれたならば、仕方ない部分もある。元来、人間は弱くて孤独を避けたくなるものだ。

随分前の話だが、大晦日の夕方に東京のワンルームマンションで1人過ごしていた時、部屋のピンポンが鳴り出てみると勧誘だったことがある。

いつもの私なら「すみません、けっこうです!」の一言で終わりなのだが、時は大晦日。
夜からの仕事に備えて1人で自宅待機していたのだが、やはり部屋で1人過ごす大晦日は寂しかった。

里帰りしている人も多いのか、街中に人は少なく、1人で年越し蕎麦を食べに行けば、家族連れで店内は賑わっていた。

1人で蕎麦を平げ、寂しさを感じながら家路に着いてしばらくしてからの勧誘のチャイム。

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