見出し画像

<ラグビー>アオテアロア第5週及びスーパーラグビーAU第6週結果

1.アオテアロア

ハイランダーズ19-30ハリケーンズ

ハイランダーズ11番ジョナ・ナレキが外れ,23番コナー・ガーデンバチョップが11番に入る。23番にはFLのジェイムズ・レンチース。

4分,ハイランダーズ15番FBジョシュ・イオアネがPG失敗。
6分,ハリケーンズ15番FBジョルディ・バレットが50m超のPG成功し,0-3。
9分,ハリケーンズ15番FBジョルディ・バレットがトライ&コンバージョン成功で,0-10。
24分,ハリケーンズ3番PRタイレル・ローマックスが,モールをつぶしてシンビン。
34分,ハイランダーズ4番LOブリン・エヴァンズがトライ。イオアネのコンバージョン成功で,7-10。
39分,ハリケーンズ15番FBジョルディ・バレットが2つ目のトライ&コンバージョン成功で,7-17。

前半,ハイランダーズ7(1T1C)-ハリケーンズ17(2T2C1P)。
ハリケーンズは,ジョルディ・バレット様々だが,ディフェンスも頑張っている模様。

44分,ハリケーンズ15番FBジョルディ・バレットがハットトリックのトライ&コンバージョン成功で,7-24。ここまで,バレットはハリケーンズの全得点を稼いでいる。
47分,バレットが中央52mのPG成功,7-27。
62分,ハイランダーズ11番WTBコナー・ガーデンバチョップがトライ。イオアネのコンバージョン失敗で,12-27。
76分,ハイランダーズ22番CTBトーマス・ウマガジャンセンがトライ。イオアネのコンバージョン成功で,19-27。
81分,バレットがPG,17-30。

後半,ハイランダーズ12(2T1C)-ハリケーンズ13(1T1C2P)。合計,ハイランダーズ19(3T2C)-ハリケーンズ30(3T3C3P)。

ハリケーンズは今シーズン初勝利。ハリケーンズ10番SOオルビン・リージャーは,SOとしても本来のCTBのランニングプレーで貢献している模様。そして,SOの役割はFBジョルディ・バレットが多く担っていて,それが成功しているようだ。そのバレットは,全得点をたたき出した他,ハットトリックと全ゴールキック成功に加え,トライセービングタックルをするなど,まさにパーフェクトな活躍。また,12番CTBナガニ・ラウマフィーとのコンビネーションも良かった。さらに一皮むけた印象で,オールブラックスでの活躍が大いに期待される。

ハイランダーズは,重要なポイントでの反則やイージーミスが影響している。姫野和樹は,後半交代で入り力強いボールキャリーを見せた。SHファラウ・ファカタヴァは,PKからの速攻など,良い判断をしている。また,FBながらジョシュ・イオアネは,パス&キックが安定している。オールブラックスのSOは,ボーデン・バレットとリッチー・モウンガで安定しているが,ブルーズのオテレ・ブラックとともに,ジョシュ・イオアネがメンバー争いに加わってきそうだ。


チーフス15-12ブルーズ

ブルーズPRオファ・トゥンガファシが100キャップ。

25分,ブルーズ6番FLアキラ・イオアネがトライ。10番SOオテレ・ブラックのコンバージョン成功で,0-7。

前半,チーフス0-ブルーズ7(1T1C)。
スコア通りの停滞したゲームか。チーフス15番FBダミアン・マッケンジーが,相変わらず孤軍奮闘している模様。チーフス12番CTBクイン・ツパエアも,何回か力強いゲインをしている。

46分,チーフス15番FBダミアン・マッケンジーがPG,3-7。
52分,チーフス13番CTBアントン・リエナートブラウンがインゴールでボールを押さえるが,TMOの結果,ノッコンしているとしてノートライ。
58分,チーフス2番HOサミソニ・タウケイアホがトライ,マッケンジーのコンバージョン失敗で,8-7。
61分,ブラックが約40mのPGを失敗。
62分,ブルーズ20番FLトム・ロビンソンがトライ,ブラックのコンバージョン失敗で,8-12。
69分,ブルーズ7番FLダルトン・パパリイがインゴールに入るが,TMOの結果,その前のプレーでノッコンが確認されて,ノートライ。
80分,チーフス15番FBダミアン・マッケンジーがインゴールに入り,新ルールのキャプテンズチャレンジで,スローフォワードの有無をTMOで確認したが,問題なし。トライ&コンバージョン成功で,15-12。

後半,チーフス15(2T1C1P)-ブルーズ5(1T)。合計,チーフス15(2T1C1P)-ブルーズ12(2T1C)。

チーフスが先週に続いて,ノーサイド直前の逆転勝ちで連勝。一方のブルーズは,痛い連敗。これで,クルセイダーズの優勝がかなり前進した。MOMは,ダミアン・マッケンジーだと思う。彼が2019年RWCにいたら,準決勝でイングランドに負けなかったし,決勝のスプリングボクス戦も勝てていたと思う。怪我で欠場したのが,本当に残念だった。


2.スーパーラグビーAU

ブランビーズ42-14フォース
ブランビーズ優勢の予想通りに,圧勝。ブランビーズのアタックが優れているという以上に,フォースはディフェンスが弱すぎる。所詮は,寄せ集めチームの弱点か。

ワラターズ14-46レッズ
レッズが圧勝するだろうという予想どおりに,レッズが圧勝。ワラターズは1トライ取るのが精一杯。個々の選手はそれほど見劣りしないので,これはコーチングの問題ではないか。

コーチングといえば,日本のトップリーグでも,NTTコムや東芝で問題が生じているようだ。強豪ではないNTTコムは,マフィや山田の退団で問題処理が済んでいるが,名門東芝は,クルセイダーズで成果を出せなかったトッド・ブラカッダーなので,監督交代をした方が良いと思う。

それから,NTTドコモで大活躍のTJ・ペレナラだが,彼はマオリ系なので伝統的な入れ墨をしている。昔,こうしたパシフィックアイランダー系の選手が初めて日本に来たとき,入れ墨をしているのを見て,特に大学ラグビー信者のオールドファンが「不快だ!」,「不謹慎だ!」と大声で批判していた。特に,日本選手権で大学優勝チームとトップリーグチームが対戦して,当然大学チームが負けたときに,負け惜しみを込めて叫んでいた時期がある。

しかし,時を経て,今やパシフィックアイランダー系の選手に対する伝統と文化への理解が進み,批判する声も聞こえなくなった。NZやオーストラリアでラグビーを見た経験がある人には,入れ墨をしている姿はごく当たり前のことなのだが,少し前までの日本のラグビー界では通用しなかったことに逆に不快を感じていた。あれから10年経って,トップリーグの大物外国人助っ人の姿とともに,日本のラグビー環境も漸く国際化してきたと思う。

とはいえ,少し前のラグビーマガジンに書かれていたように,「ラグビーは,早慶明の伝統校をメインにした大学ラグビーこそ本当のラグビーだ。日本代表なんて外国人の寄せ集めじゃないか!」という,ガリレオに対して「太陽が地球を回っている」と主張したような化石的思考の老人が生き残っていることは,日本ラグビーの発展の足かせになると思うので,一刻も早く「コペルニクス的展開」をして欲しい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?