<ラグビー>リーグワン、3月27日、スーパーラグビーパシフィック、3月25日、26日、それぞれの結果
もう3月も終わる。近くの小学校では卒業式があった。桜も咲きだした。季節が変わる。世の中も変わる。私の生活も変わっていく。
1.リーグワン
3月27日
スピアーズ東京ベイ34-3レッドハリケーンズ大阪
レッドハリケーンズは、来シーズンの希望がない上に下位に低迷しているから、冴えたプレーがなくても仕方ない。しかしスピアーズは、優勝争いをすると豪語しているチームだから、ディビジョン1に相応しい良いプレーを見せて欲しい。
ところが、開始早々から最後まで、両チームともにアタックでは単純にボールを回して前に突っ込むだけで、ディフェンスを突破するためのアイディアが見られないプレーを繰り返すだけ。あげくに、ハンドリングエラーやラインアウトのスローイングミスでターンオーバーされて、得点チャンスを逃す、まるで素人のような眠くなる試合内容。
酷かったのは、47分の相手陣ゴール前に攻め込んだレッドハリケーンズボールのスクラムで、トイメンのSHがパスするときにスピアーズSHが足を出して妨害。こぼれたボールを味方6番が拾ってトライという、まるで草ラグビーの試合を河川敷グランドで見ているような場面があった。
解説者がいうように、このプレーはルールブックで禁止されているわけではないから、レフェリーがトライを認めるのは仕方ないことかもしれない。しかし、ラグビーには「紳士のスポーツ」というプライドがあるはずだ。少なくとも本当の紳士(ジェントルマン)なら、こんなプレーはしない。また、高校ラグビーでSHがこんなプレーをしたら、監督は激怒してしばらく試合でプレーさせないと思う。
たかがラグビー、されどラグビーだ。そして、観客は選手のこんな卑怯なプレーを見たくて、スタンドに来ているのではない。
そんなプレーを許容するチームが、南アフリカ人の監督としては理想的かも知れないが、セットプレーやモールを中心に、FWだけで得点するという、非創造的なラグビーで勝利した。勝てばなんでも良いのか?
横浜イーグルス27-40東京サンゴリアス
イーグルスは力が付いたとはいえ、サンゴリアス相手にはまだ敷居が高った。そして、こういう状況なら、ダミアン・マッケンジーが威力を発揮する。しかし、NZではマッケンジーがこういうゲームで活躍しているのを、あまり喜んでいないと思う。なぜなら、NZに戻ってきたら、絶対に通用しないから。
神戸スティーラーズ35-46ブレイブルーパス東京
不調の神戸対同じく不調が続くも、抜け出しつつあるブレイブルーパスの対戦。勢いならブレイブルーパスだと思っていたが、その通りになった。
点数から見ると乱打戦だが、これはお互いのアタックが優れていたからで、ディフェンスがザルだったわけではない。解説者が言うように、レベルの高い見ごたえのあるゲームだった。
スティーラーズは、SHが高速パスを繰り出してアタックの起点を作っていたが、これに対応できないSOとその他BKのため、得点に結びつけられなかった。やはりSOは、今日交代出場したヘイデン・パーカーか休みのアーロン・クルーデンしかいないと思う。
一方のブレイブルーパスは、マイケル・リーチがいぶし銀の良いプレーを繰り返し、そうした下地を、LOディアンズやFB豊島が気が利いたプレーで仕上げていた。総体的に言えば、FWの差だが、さらにSOの差も大きかったと思う。トム・テイラーはキャップ数こそ少ないものの、さすが元オールブラックスだ。
グリーンロケッツ東葛10-36トヨタヴェルブリッツ
特に感想が出てこないゲームと点差。グリーンロケッツには、良いSOがいない。
シャイニングアークス浦安42-12ブラックラムズ東京
下位チーム同士の対戦だが、SOとFBのタレントの差でシャニングアークスが勝利したという印象。来シーズンに向けて、シャニングアークスは頑張る必要がある。
静岡ブルーレヴズ25-26埼玉ワイルドナイツ
前半、ブルーレヴズが15-3とリード。後半にワイルドナイツが追い上げると予想した。その通りに進むが、ワイルドナイツにシンビンが出て停滞。さらにブルーレヴズに加点されてしまい、77分の時点で、19-25の6点差。
ところが、ブルーレヴズが77分に自陣で反則を繰り返してシンビン。残り3分で、ワワイルドナイツが大逆転するためのお膳立てをしてしまった。そして、シナリオ通りに、79分にラインアウトからのモール、そしてゴール前のピック&ゴーを繰り返して、ジャック・コーネルセンが中央近くにトライして、24-25。80分に、SO松田がやさしいコンバージョンを決めて、26-25でノーサイド。まるで、平幕相手に攻めるだけ攻めさせて、相手が攻め疲れてきた頃に実力を発揮して、あっさりと勝つ横綱のようなゲームをやってのけた。
結果として、ブルーレヴズが善戦したゲームなのだろうが、それよりもワイルドナイツの強さが目立ったという内容だった。
2.スーパーラグビーパシフィック
3月25日
モアラパシフィカ24-19ハリケーンズ
80分経って19ー19で延長戦。そしてモアラがトライを取って初勝利。ハリケーンズは、試合感覚が開いたことや若手が馴染んでいないこともあり、闘将TJ・ペレナラ復帰戦を飾れなかった。
モアラは、クルセイダーズにも善戦しているので、これからもハイランダーズやチーフス相手に、けっこう勝てるような気がする。
レベルズ42-27フィジードルア
レベルズは、フィジー相手にはFW戦とモールが効くという基本に沿ってゲームを支配。しかし、ドルアもフィジーらしい素晴らしいランニングゲームでトライを重ねるが、いかんせん精度に劣るパスミスが出てしまう。そこをレベルズに付けこまれて点差が開いたが、モアラ以上に、ドルアは存在感を発揮している。
フォース38-39ブランビーズ
王者ブランビーズが万全のゲームでリードしたが、前半終わり近くにレッドカードを出してしまい(20分後に一人補強できたが)、最後までもつれる接戦になってしまった。ブランビーズの強さも、一人いないぐらいでぐらついてしまう程度なので、オーストラリアカンファレンス内の実力差は、思っているより少ないように見える。
3月26日
ハイランダーズ25-32ブルーズ
ブルーズSOボーデン・バレットは、さすがの活躍だったが、交代出場のスティーヴン・ペロフェタがかなり良い。また、WTBケイリブ・クラークも調子が戻ってきたようだ。
ハイランダーズは、連敗街道から抜け出せない。モアラやオーストラリア勢との対戦を待つしかないかもしれない。
チーフス19-34クルセイダーズ
途中まで得点の少ない接戦だったが、最後はクルセイダーズが突き放した。後半45分、絶好調のチーフス13番CTBアレックス・ナンキヴェリが、トライにつながる独走からのパスをノッコンしたのは、今シーズンの珍プレーとして語り継がれそうだ。
クルセイダーズでは、リザーブから出たWTBセヴ・リースが好調を維持している。オールブラックスのバックスリーは、FBジョルディ・バレット、14番WTBウィル・ジョーダンで万全だが、11番WTBが決まっていない。そのなかで、リースが一歩前に出てきたようだ。次が、レスター・ファインガアヌク、ケイリブ・クラーク、ジョージ・ブリッジといったところか?
レッズ32-20ワラターズ
今のワラターズなら、レッズにこれぐらいの差をつけられても仕方ない。それぐらいチーム力が落ちている。今のオーストラリア勢で、NZチームに勝てそうなのは、ブランビーズとレッズぐらいだと思う。
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