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<ラグビー>2022~23シーズン、リーグワン第4節の結果から

(どうでもよい「話の枕」です。関心ない方は飛ばしてお読みください。)

 包丁研ぎの続き。実家の母によれば、近所の雑貨屋やスーパーで、ときおり包丁を研いでもらっていた(研ぎ料千円?)。しかし、機械で研ぐため、あまり研いだ効果はなかったそうだ。また、知人が買ってくれた簡単に研げる(おそらく、刃を挟むような器具でなぞるようなタイプの)器具も試してみたが、良く研げないのは同様だった。

 ところが、今回私が持っている砥石を使って研いだものは、まったく切れ味が違っていたと喜んでくれた。やはり、機械で簡単にやるのと手仕事で時間をかけてやるのとは、出来栄えが違うということらしい。

 実際、私は刃こぼれしている辺りを中心に荒砥で丹念に研ぎ、その後通常の砥石で丁寧に研ぐ。また、荒砥と普通砥の両方で、次のような作業を繰り返した。包丁は片刃タイプだから、刃のある方を少し立て気味に研ぎ、その結果反対側に刃がせり出してくるので、指先ででっぱりを確認しつつ、そこの手触りが滑らかになるまで研いだ。こうして滑らかになるまでには、数分研ぎ続けることになるから、けっこうハードな仕事だと思う。

 どうやら、私にはこうした職人仕事をするのが性に合っているらしい。しかし、研ぎ料千円をもらっても、毎日やるのはリューマチの指がとても持たないので、時々やるくらいなのが、指のリハビリを兼ねてちょうど良いようだ。

1.リーグワン第4節結果

三菱相模原ダイナボアーズ23-19東芝ブレイブルーパス東京

 試合開始後ブレイブルーパスが連続トライして、0-12とリードするが、その後のカウンターアタックからのトライが、相手選手のキックチェイスを邪魔して、シンビン&トライ取り消しになったのが流れを変えてしまった。さらに36分に、マイケル・リーチがウォルト・スティーンカンプとやりあってシンビンになった後、ダイナボアーズにトライを返されて、7-12で前半を終える。

 後半に入ってからは、ブレイブルーパスはテンポ良くアタックがつながった場合でも、フェイズを重ねた先のブレイクダウンでSHがポイントに遅れ、ボールをターンオーバーされる場面が連発して、なかなか得点できない。そのうちダイナボアーズが得点して、14-12と逆転し、さらにPGを追加して17―12と5点リードしてしまう。

 ところが、66分にダイナボアーズの不器用なイギリス人SOがシンビンになって、ブレイブルーパスが数的優位になった結果、68分にトライして、17-19と再逆転。全体では、ブレイブルーパスが攻め、ダイナボアーズが守る展開だったので、このままブレイブルーパスが振り切るかに見えたが、ブレイクダウンの劣勢とターンオーバーされる状況は変わらない。その結果、ダイナボアーズに連続してPGを決められて23-19と6点差にされたのが、76分。残り4分で、冷静にトライを取りに行くようなゲームメイクは、今のブレイブルーパスにはできなかった。時間がないことの焦りから、パスミスやスローフォワードを連発して自滅していき、ダイナボアーズが勝利を得た。

 個人的なMOMは、リーチを無力化したスティーンカンプではないかと思うが、ダイナボアーズ全体のディフェンスとブレイクダウンでの奮闘が、最後の勝利に結びついた試合だった。一方のブレイブルーパスは、選手をローテーションしているとはいえ、こういう自滅するようなゲームをしているようでは、優勝争いに絡むことは難しそうだ。

近鉄花園ライナーズ7-74横浜キャノンイーグルス

 得点のとおりの悲惨なゲーム。キックオフ早々から、イーグルスSO田村優が自由自在にアタックを仕掛けて、さらにライナーズのミスも重なり、前半で7-36と大量リード。後半に入ると、田村を早々にひっこめる余裕でイーグルスがプレーしているのにも関わらず、ライナーズは、家賃が高いプレーを連発して、自分たちのミスをイーグルスの得点に結びつけられてしまう。

 TV解説では、ライナーズのウィル・ゲニア(元ワラビーズ)対イーグルスのファフ・デクラーク(現スプリングボクス)の、インターナショナルなSH対決を煽っていたが、他の14人に差がありすぎて、対決にならない場面が多かった。また、ライナーズSOジャクソン・ガーデンバショップは、昨シーズンのNZ国内リーグでウェリントンの優勝に大きく貢献したが、日本のプレーとチームにまだ慣れていないようで、イージーミスを連発して早々に交代してしまった。こんな調子では、一年で早々に帰国してしまうかも知れない。

クボタスピアーズ船橋・東京ベイ40-7グリーンロケッツ東葛

 前半は、39分まで7-7と競った試合をして、グリーンロケッツが踏ん張っていた。しかし、40分にトライされて、14-7で前半を終える。後半は、スピアーズがベストメンバーを多く入れたリザーブと交代したこともあり、次々とトライを重ねて圧倒した。

 逆に言えば、スピアーズのAチームとBチームとの差が大きいともいえるが、グリーンロケッツの実力もライナーズ同様に勝利するにはかなり足りなかった。今後は入れ替え戦回避が、当面の目標になるのではないか。

コベルコ神戸スティーラーズ19-39東京サンゴリアス

 前半20分までは、6-3とスティーラーズがリードする接戦だったが、その後サンゴリアスが実力を発揮してトライを重ね、前半を6-17で終える。後半に入ってから、この日不調のナガニ・ラウマフィーと交代したマイケル・リトルのプレーにより、スティーラーズはPGを重ねて点差を縮めていくが、47分に三つ目のPGを失敗して、良い流れを手放してしまった。その後50分に、サンゴリアスがPGで12-20とした後、52分には、スティーラーズ4番がサンゴリアス3番に危険なタックルをしてシンビン。スティーラーズには、もう勝ち目はなくなってしまった。

 その後サンゴリアスが、ペナルティートライを含めて3トライを挙げる一方、スティーラーズも79分にどうにかトライを返したが、まさに焼け石に水だった。かつては日本ラグビーをけん引するような最先端のプレーをし、また元オールブラックスSOダニエル・カーターが在籍したときは、スキルフルなプレーで優勝を飾ったスティーラーズだが、この日のプレーをみる限り、人材はそろっているものの、チーム全体としては普通のチームに変わってしまったように見える。かつてのフレアーあふれるミスのないプレーが戻るのは、いつの日になるのだろうか。

静岡ブルーレヴズ22-34ブラックラムズ東京

 キックオフ以降両チームとも些細なミスを連発し、トライを取れない。しかし、ブラックラムズが攻め込む中で、ブルーレヴズがなんとか防戦しているという様相が続く。そして、16分にブルーレヴズがPGで先制するが、20分にブラックラムズがPGを返して、振り出しに戻る。

 そのまま膠着するかと見られたが、27分にブラックラムズが先にトライを取った上に、ブルーレヴズにシンビンが出て、がぜんブラックラムズ有利に。そのままさらに2トライを重ねて、ブラックラムズが3-22とリードして前半を終える。

 後半に入り、ブルーレヴズが2トライを返して、15-22と7点差に迫るが、その後ブラックラムズがPGを重ねて、15-28とリードを維持する。しかし、68分にブルーレヴズがトライを返して、22-28と6点差に戻したものの、71分にブルーレヴズにレッドカードが出て万事休す。ブラックラムズが2PGをさらに追加して、22-34で逃げ切った。

 負けたブルーレヴズとしては、前半のシンビン、後半のレッドカードが大きな敗因になったが、やはり試合の進め方ではブラックラムズの方が上だったようで、特に後半に入ってからPGを着実に決めていったのは、試合巧者という印象だった。

埼玉ワイルドナイツ34-19トヨタヴェルブリッツ

 前半はヴェルブリッツが先制トライを挙げ、また21分までは、FBウィリー・ルルーのセンスあるアタックで接戦に持ち込んでいたが、一方のワイルドナイツは、22分にFB野口竜司、7番FL大西樹の活躍であっさりと逆転してしまう。さらに、11番WTBマリカ・コロイベテのスーパートライが25分に出て、もう完全にワイルドナイツのゲームになった。

 それでも、33分にワイルドナイツにシンビンが出た後、ヴェルブリッツがトライを返したが、終了直前にワイルドナイツにPGを決められて、前半を27-14と終える。後半は、お互いにディフェンスがアタックに優るゲームとなる一方、ワイルドナイツにもトライを取りこぼすプレーが出て、なかなか得点が入らない。

 どうにか70分に、ワイルドナイツが後半最初の得点をしたが、75分にシンビンを出して完勝の流れを切ってしまった。一方、このシンビンを利してヴェルブリッツは、76分にトライを返したが、その後は良いプレーが続かずに時間切れとなった。

 ワイルドナイツは、SOの先発に山沢拓也を起用し、後半に松田力也を投入して山沢をFBに移動する配置が効果を発揮している。さらに、先発のFBから後半にWTBに移動した野口も好守に活躍しており、この3人に加えて、CTBディラン・ライリー、WTBコロイベテと揃えば、リーグNO.1のBKだろう。残るBKにはヴィンス・アソと竹山晃暉がいる上に、もちろんFWも稲垣啓太、クレイグ・ミラー、坂手敦史、堀江翔太、ジャック・コーネルセン、ルード・デヤーガー(デヤハー)、ベン・ガンター、福井翔太、ヴァルアサエリ愛、ラクラン・ボシエー(ボーシェー)がいるのだから、強いのは当然。

 負けたヴェルブリッツも良く奮戦していたが、やはり15(23)人全体の力比べではどうしても負けてしまうから、これは致し方ないと思う。しかし、先週のブラックラムズに負けたゲームからはかなり良くなっているので(スティーヴ・ハンセン効果か?)、優勝争いは厳しいかも知れないが、リーグ中位は十分に維持できそうだ。

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