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90mmとフィルムが写真の楽しさを思い出させてくれた

ただの写真が再び好きになったきっかけを綴ったポエムです。
カメラ用語が少し出てくるので写真やカメラがある程度好きな人向け。


最初に写真にハマったきっかけ

大学生の時に写真にはまったけど、社会人になって撮る機会が少なくなり、次第に写真を撮らなくなった。
大学生の時はコンデジで撮った雪の日の写真がフラッシュで偶然幻想的に撮れて、それでハマった。

雪が降った日に公園で撮った写真

画質も今と比べると汚いし特別うまいわけでもないけど当時は自分の撮った写真に感動した。
インスタが登場した時期でもあり、海外旅行に行ってコンデジで写真撮って加工するととても良い感じになった。
イギリスに旅行に行くことが決まり、バイトで貯めたお金を突っ込んでミラーレスと7万円の単焦点レンズを買った。当時はそんな金額の買い物した事なかったから手が震えたのを覚えている。
試しにそこら辺のものを撮ってみると背景がボケるようになり、すごく上手くなった気持ちになった。
そしてさらに写真にハマった。多分10000枚くらいは撮ったと思う(もしかしたらもっと?)

海外での友達の結婚式


卒業旅行で行ったイギリスの田舎町

気がつくと写真を撮らなくなっていた

そして社会人になり、旅行に行く機会が減り、たまに使おうとすると出発時にカメラの充電がないことに気づいたりしてカメラを使わなくなっていった。
もう一つ、写真が楽しくないと感じるようになったのはSNSで映える写真が自然と頭にインプットされているのが原因だった。

ふと写真を撮らなくなったと思い、あえてカメラを持ち出してみると全然撮らない。そんなことを何度か繰り返して、なぜ写真を撮ろうと思わなくなったのか考えてみた。
そして、カメラを構えるところまで行くけど「良い感じ」じゃないから撮らない自分に気づいた。「良い感じ」とはSNSでよく見るすごい景色やおしゃれな構図の写真のことだ。

それに気づくと次は「景色に撮らされている」と感じるようになった。古風な街並みや、滝の前でポーズをとっている写真、そんなどこにでもありそうな、その場所に行ったら誰でもそう撮りそうな写真には心が動かなくなった。

今撮ってる写真は全部オリジナリティがあるかというと、そうではない。
でもそんなことを意識しなくなったのはフィルムカメラ、そして「zuiko auto-s macro 90mm」という神レンズのおかげだった。

フィルムカメラと90mmレンズとの出会い

綺麗な写真に飽きていたので味のある写真を求めてフィルムカメラを買ってみた。見た目やコンパクト性からOM-1というオリンパスのフィルムカメラを買って、標準レンズも十分良かったけどオリンパスのフィルムカメラ用レンズの中でも一番評価の高い、90mmのマクロレンズも買ってみた。
そして、撮った写真がこちら。

「zuiko auto-s macro 90mm」を買って次の日に撮った写真

フィルムを現像すると、解像度が高くて色も鮮やかなデジタル画像とは全然違う写真にびっくりした。
なんだこの色味は、なんだこの雰囲気は、なぜこんなノイズが発生してるざらざらした写真が綺麗なんだ、と。
まずフィルム × オールドレンズなので色が鮮明すぎず、なおかつ青みがかっている。デジタルで撮ると勝手にピントを合わせてベストな明るさで色も現実に近いように調整してくれるのだけど、あえてその「自動で調整されるベストなピント、露出」から外れる味のある写真が大好きになった。

90mmで覗く世界がとても新鮮だった

そしてもう一つは、90mmという画角の影響も大きい。
90mmは中望遠で思ったよりも画角が狭く、最初の数枚は難しいと感じたけど、風景を全部写すことを諦めて人や対象を撮るようになってから面白くなってきた。

人や物を撮るとなると、「良い景色や風景である」という条件を気にせず「人の物語」や「物や光の美しさ」、「その場の空気感」を表現するイメージの写真になっていった。だから親子を見た時に仲睦まじいなぁと思ってなんとなく収めた1枚がさっきの写真。

以前は35mmを使っており、やや広角気味だからオールマイティになんでも撮れる分、スマホと似たような構図や写真になっててつまらなかったけど、90mmという画角が強制的にスマホでは撮れない写真に誘導した。

そして再び僕は写真の楽しさを思い出した。

以下zuiko auto-s macro 90mmへの愛を叫ぶ

フィルムは毎日撮ったらお金がかかりすぎるので、改めてSONYフルサイズ α7を買い、zuiko auto-s macro 90mmをつけて毎日の散歩に持っていっている。
初めてα7×zuiko auto-s macro 90mmで撮った時もビビった。

α7を開封して壊れてないか確認のためにその場で撮った写真

いや、やばいやろ。何かを撮ろうと思って撮ったわけではなく、ただ商品に問題がないか確認のために開けた箱の前でただシャッターを切った時の写真が綺麗すぎる…

35mmだったらもっと色々写り込んでしまって、なんでもない写真というか何を撮ってるかわからない写真になりがちだけど、90mmは何かに焦点が当たるのが良い。
ちなみに決して35mmを貶してるわけではない。35mmのレンズも改めて欲しい。あえて周辺減光するやつ。

そして今

友達にぽろっと唆されて今はライカが欲しい。MPとSummilux 50mm F1.4 1st 後期型を狙っている。
フィルムライカも欲しいと思ったけど、このレンズに愛着が湧きすぎてライカに乗り換える最後の一歩が踏み出せない。

毎日写真を撮り、インスタにアップしてるけど、綺麗な写真じゃなくてすごい写真、メッセージ性のある写真が撮りたいという欲が出てきた。どちらかというとカメラマンではなく写真家寄りの。写真を極めたいと思っている今日この頃。

次はなぜライカが欲しいのかを語ろうかな。。

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