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【映画】アカデミー賞授賞式目前! ノミネート作品から受賞を予想する

さぁ、いよいよアカデミー賞の受賞発表です! 世間的には4都府県で緊急事態宣言が発令されるなど、新型コロナウィルスの猛威が昨年と比較して変わらないどころか、悪化しているとさえ思わされる惨状です。

ただ、そういうときだからこそ、映画をはじめとしたエンタメは人々にとって欠かせないと思うのです。TOHOシネマズなど大手シネコンは相次いで休館を発表…自宅でNetflixなど配信映画を楽しむという手もありますが、映画館からクラスターが発生したというニュースもない以上、今回のような再び国民に我慢を強いるばかりの施策は意味不明です。映画館や百貨店関係者からも不満の声が漏れ聞こえているので、私自身も色々と思うところがあります。

とはいえ、今回の記事とは本筋がずれてしまうので、この話題についてはここまでにします。

映画関係者や映画ファンからすれば、1年で一番の大イベント”アカデミー賞授賞式”! 映画関係者が注目した作品がたくさんノミネートされ、受賞ともなれば、その話題性からさらなる集客やDVDなどの販売促進が見込めます。

前回のnoteではアカデミー賞の作品賞、監督賞、主題歌賞のノミネート作品について語ってきました。よければ合わせてお読みください!

前回更新時に未観賞だった『ノマドランド』を観賞し、配信オンリーの映画も興味のある作品はひと通り観賞したので、今回はアカデミー賞の俳優賞関連と撮影賞などその他部門賞のノミネート作品に触れながら受賞作を予想してみようと思います。

◆アカデミー賞助演男優賞/日本未公開作品の俳優が大本命もサシャを推したい

昨年の第92回アカデミー賞では、何度もノミネートしながらも受賞とはならなかったブラッド・ピットが『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』で助演男優賞を受賞しました(プロデューサーとしては第86回に『それでも夜は明ける』 で受賞経験あり)。

時には主演を食うほどの存在感を示したり、時には主演を食うことなくとも確かに存在感を示し、主役をより一層際立たさせる役割として不必要な存在が助演男優や助演女優です。さて、今回は誰が受賞するでしょうか?

<助演男優賞>
サシャ・バロン・コーエン(シカゴ7裁判)
ダニエル・カルーヤ(Judas and the Black Messiah(原題))
レスリー・オドム・ジュニア(あの夜、マイアミで)
ポール・レイシー(サウンド・オブ・メタル)
ラキース・スタンフィールド(Judas and the Black Messiah(原題))

日本未公開の『Judas and the Black Messiah(原題)』からダニエル・カルーヤとラキース・スタンフィールドの2人がノミネートされていますが、下馬評ではダニエル・カルーヤが圧倒的有利と予想されています。

ジョーダン・ピール監督の『ゲット・アウト』主演のあの黒人男性といえばお分かりになる方も多いのではないでしょうか。

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『ゲット・アウト』では主演男優賞にノミネートされながら、『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』のゲイリー・オールドマンが受賞。今回受賞ともなれば、助演男優賞ではありますが、アカデミー賞初受賞となります。

さて、ここで私が推したいのは『シカゴ7裁判』のサシャ・バロン・コーエンです。彼が製作・脚本・主演した『続・ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画』も助演女優賞と脚色賞でノミネートされており、マリア・バカローヴァの助演女優賞と同時受賞となれば、大盛り上がり間違い無いでしょう。

ちなみに『続・ボラット』の原題”Borat Subsequent Moviefilm: Delivery of Prodigious Bribe to American Regime for Make Benefit Once Glorious Nation of Kazakhstan”はテキスト110文字ということで、アカデミー賞にノミネートされた映画作品のなかで最長のタイトルとして、ギネスに認定されています。

『シカゴ7裁判』のサシャは、映画化が発表されていの一番に出演が決まったという経緯があります。会話メインの法廷劇で、反戦や政治、黒人差別など幅広いテーマを網羅しながら、堅い内容になりそうな中で、クスッと笑えるような彼特有の独特の雰囲気がよい清涼剤の役割を果たしました。彼がいる・いないで作品の雰囲気は大きく変わっていたのではないでしょうか。

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【結果】助演男優賞:『Judas and the Black Messiah(原題)』のダニエル・カルーヤ

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◆アカデミー賞助演女優賞/『続・ボラット』の新鋭女優も推したいが韓国のベテラン女優が圧倒的に有利か

助演女優賞については、昨年ベテラン女優のローラ・ダーンが『マリッジ・ストーリー』で待望の初受賞。第88回アカデミー賞の『リリーのすべて』でアリシア・ヴィキャンデルが受賞し、近年第89回以降は50歳前後かそれ以上のベテラン女優が受賞している傾向があります。今回のノミネート助演女優は次の通り。

<助演女優賞>
マリア・バカローヴァ(続・ボラット)
グレン・クローズ(ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌)
オリヴィア・コールマン(ファーザー)
アマンダ・セイフライド(Mank マンク)
ユン・ヨジョン(ミナリ)

注目したいのは前述の『続・ボラット』のマリア・バカローヴァです。ブルガリア生まれの若手女優ですが、全世界に注目されるほどの大作に出演するのは『続・ボラット』が初めて。

しかし、その堂々たる演技はサシャをも食うほど。アポなしドッキリ取材を実行するモキュメンタリー映画という性質上、演技以上に度胸が試される役柄でもありましたが、撮影当時ドナルド・トランプ大統領の顧問弁護士ルディ・ジュリアーニに仕掛けたドッキリがとんでもないです。Amazonプライムビデオで見放題配信なので、未観賞の方は是非とも観ていただけたらと思いますが、完全にハニートラップに引っかかっていたジュリアーニはあまりにも情けなく映りました。

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それ以上にとてつもない存在感を示したのが『ミナリ』のユン・ヨジョンでしょう。アメリカンドリームを実現しようと家族ごとアメリカに移住してきた韓国人一家を題材にしたストーリー。

韓国人一家はカリフォルニア州サンフランシスコで暮らしていたこともあり、子供たちはどちらかというとアメリカ生活に慣れています。彼らはアーカンソー州に移住するわけですが、そこに登場するのが韓国から渡米してきた100%韓国人の母スンジャ(ユン・ヨジョン)と同居することになります。

孫であるデビッド(アラン・キム)とは映画を通して一種のバディのように絆を深めていきますが、アメリカの文化に慣れきっている姉弟の孫2人に対して、祖母のスンジャは韓国語しか喋れない上に、孫が手を出しづらい韓国の郷土料理などを振る舞うなど、家族を翻弄させていきます。

”郷に入りては郷に従え”という言葉がありますが、スンジャはほとんど従う様子もなく、家族の中では明らかに異物のような存在として映ります。ただ、どこか憎めないところがあるのは、ヨジョンの持つ優しい雰囲気と演技力あってのことでしょう。下馬評でもユン・ヨジョンが最有力ですが、私も彼女を推します。

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【結果】助演女優賞:『ミナリ』のユン・ヨジョン

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◆アカデミー賞主演男優賞/やはり”ワカンダフォーエバー”に受賞してほしい…

『ウィンストン・チャーチル』のゲイリー・オールドマン、『ボヘミアン・ラプソディ』のラミ・マレックと実在した人物を演じた俳優が連続受賞をした後、昨年はDCコミックス”バットマン”の悪役として名高い『ジョーカー』でホアキン・フェニックスが受賞しました。

クリストファー・ノーラン監督の『ダークナイト』で、ヒース・レジャーが唯一無二のジョーカー像を作り上げたことで、『スーサイド・スクワッド』などジョーカーが登場する作品では演じる俳優が気の毒になるほど演じるのが難しいアメコミヴィランです。

ただホアキンはヒース・レジャーの幻影に囚われることなく、自分にしかできない唯一無二のジョーカーを演じて、多くの人々の心を掴みました。誰もが認めるアカデミー賞主演俳優賞受賞といえるでしょう。今回のノミネート俳優は次の通り。

<主演男優賞>
リズ・アーメッド(サウンド・オブ・メタル)
チャドウィック・ボーズマン(マ・レイニーのブラックボトム)
アンソニー・ホプキンス(ファーザー)
ゲイリー・オールドマン(Mank マンク)
スティーヴン・ユァン(ミナリ)

緊急事態宣言のせいで暗雲立ち込めていますが、5月14日公開予定の『ファーザー』のみ日本未公開。アンソニー・ホプキンスは『羊たちの沈黙』でハンニバル・レクター博士を彼自身のアイデンティティに仕上げるまでの存在感を示し、アカデミー賞主演男優賞を受賞しています。

その後もアカデミー賞ノミネート多数ですが、最近では前回の第92回『2人のローマ教皇』で助演男優賞にノミネートされました。

『Mank マンク』のゲイリー・オールドマンやアジア人初受賞も期待される『ミナリ』のスティーヴン・ユァンも楽しみな存在ではあります。『サウンド・オブ・メタル』で突然聴覚を失うメタルバンドのドラマーという役柄を見事演じたリズ・アーメッドの初受賞も推したいところではあります。

ですが、やはりここは故チャドウィック・ボーズマンの主演男優賞受賞を最有力と予想します。個人的な思いとしても彼に受賞してほしい思いです。

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最近日本でも公開された『21ブリッジ』でも好演を見せ、彼の主演作品の劇場公開としては最後の作品となりましたが、Netflixオリジナル『マ・レイニーのブラックボトム』は彼の魂が乗っかったような抜群の存在感でした。

”ワカンダ・フォーエバー”の決め台詞でお馴染みのMCU『ブラックパンサー』が一番に思い浮かびますが、個人的にはMLB初の黒人メジャーリーガーとなったジャッキー・ロビンソン役『42 〜世界を変えた男〜』が私が彼を初めて認知した作品として思い入れ深いです。

MLBには全選手がジャッキー・ロビンソンの功績を称えて、彼の永久欠番となった背番号42番を身につける”ジャッキー・ロビンソン・デー”が例年4月15日に開催されますが、昨年は新型コロナウィルスによる影響で8月28日に開催されました。

偶然という必然か、この日はなんとチャドウィックが大腸癌により亡くなった日。悲しいニュースではありますが、運命というべきか、自らが演じたジャッキー・ロビンソンを称えるメモリアルデーに亡くなるのは”持っている”としか思えません。

”ジョージ・フロイド事件”により活発化したBLM運動ですが、新型コロナによる暗いニュースが全世界で話題になっている中、チャドウィック・ボーズマンが受賞ともなれば、多くの人々が盛り上がり楽しくなるのは間違いないでしょう。

【結果】主演男優賞:『ファーザー』のアンソニー・ホプキンス

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アカデミー賞授賞式本番では、運営側の演出の問題もあり、物議を醸した主演男優賞。本来、アカデミー賞では作品賞がトリを飾るのが通例となっていましたが、直前に主演男優賞が最後に発表される演出に。

2020年に亡くなった故・チャドウィック・ボーズマンを称えるための演出だと、ボーズマン受賞のムード一色な中、受賞したのはアンソニー・ホプキンス。

授賞式段階ではまだ日本公開されていなかったことで、特に日本でのSNSなどでの風当たりは相当キツかったように感じました。ただ、2021年5月14日に日本でも封切られると、ホプキンスの演技は間違いなく圧巻でした。

こちらは私の『ファーザー』観賞後のFilmarksレビューです。

◆アカデミー賞助演女優賞/長回しの壮絶な出産シーンを見せたヴァネッサを推したいが大本命は外さないか

昨年は『マリッジ・ストーリー』のスカーレット・ヨハンソンや『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』のシアーシャ・ローナンといった実力者を押しのけて、『ジュディ 虹の彼方に』のレネー・ゼルウィガーが助演女優賞を受賞しました。『オズの魔法使』で有名なジュディ・ガーランドの晩年を演じきり、自身もハリウッドで低迷していながら圧倒的な歌声まで披露したことで見事なカムバックを果たしました。

今回も大混戦の模様。はたして栄冠を勝ち取るのは誰になるでしょうか。

<主演女優賞>
ヴィオラ・デイヴィス(マ・レイニーのブラックボトム)
アンドラ・デイ(The United States vs. Billie Holiday(原題))
ヴァネッサ・カービー(私というパズル)
フランシス・マクドーマンド(ノマドランド)
キャリー・マリガン(プロミシング・ヤング・ウーマン)

2016年公開の『フェンス』の好演により、アカデミー賞・トニー賞・エミー賞の演劇三冠王を達成したヴィオラ・デイヴィスが、チャドウィック・ボーズマン同様『マ・レイニーのブラックボトム』で主演女優賞にノミネートされています。

普段のヴィオラからは想像がつかないぐらい、ふくよかな体格でブルースを歌い上げる姿は圧巻でした。「ブルースの母」と呼ばれた伝説的歌手のマ・レイニーを演じていましたが、彼女が主演女優賞を受賞しても不思議ではありません。

さらに、個人的な思いとしては、Netflixオリジナル『私というパズル』で30分もの長回しで壮絶な出産シーンを演じたヴァネッサ・カービーを推したい気持ちもあります。かなり重苦しいドラマではあるので、評価は人それぞれで好みが変わりそうですが、是非とも冒頭の長回しシーンだけでも観ていただきたいです。

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日本未公開の『The United States vs. Billie Holiday(原題)』のアンドラ・デイや7月16日公開予定の『プロミシング・ヤング・ウーマン』のキャリー・マリガンについては確認のしようがありませんが、キャリー・マリガンに至っては本命の対抗馬にもなりうる存在と評されています。

そんな中で大本命と推されているのは、2017年の第90回で『スリー・ビルボード』で主演女優賞を受賞したフランシス・マクドーマンドです。

『ノマドランド』は金獅子賞やゴールデングローブ賞映画部門(ドラマ部門)などで作品賞を総なめ。アカデミー賞でも作品賞最有力を謳われています。

そして、『ノマドランド』では日雇いの仕事をこなしながら、全米各地を放浪するノマドのファーンを演じ、ノマドとして生活する人々と交流していました。映画ではマクドーマンドを除き、ほとんどが実際にノマドとして生活する人々を起用。

彼女の持つ人当たりの良さそうな雰囲気を活かしながら、生活に苦しみ、過去に囚われた難しい心理描写を見事に演じました。”ノマドランド=マクドーマンド”と言っても過言ではないほど、彼女がいなければ成り立たない作品。最有力という言葉に違和感もなく、彼女の受賞は誰も文句言えないのではないでしょうか。私も最有力として推します。

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【結果】主演女優賞:『ノマドランド』のフランシス・マクドーマンド

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フランシス・マクドーマンドがクロエ・ジャオ監督と『ノマドランド』でW受賞を果たしました。おめでとうございます!

マクドーマンドはアカデミー賞主演女優賞は3度目の受賞となり、キャサリン・ヘプバーンの4度受賞に次ぐ快挙となりました。

◆アカデミー賞その他部門賞ー撮影賞、脚本賞、脚色賞、など

主要な俳優賞部門についてはここまでに語った通りです。

さて、その他部門賞については簡単に触れていきます。

<撮影賞>
Judas and the Black Messiah(原題)
Mank マンク
この茫漠たる荒野で
ノマドランド
シカゴ7裁判

広大なアメリカの景色を映し出した『ノマドランド』も印象的でしたが、『市民ケーン』の共同脚本家ハーマン・J・マンキウィッツを主人公にした『Mank マンク』の当時の撮影を再現した美しいモノクロ撮影は記憶に焼き付いています。『Mank マンク』を最有力に推したいと思います。

【結果】撮影賞:『Mank/マンク』のエリック・メッサーシュミット

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<脚本賞>
Judas and the Black Messiah(原題)
ミナリ
プロミシング・ヤング・ウーマン
サウンド・オブ・メタル 聞こえるということ
シカゴ7裁判

監督も務めた新鋭の女性脚本家エメラルド・フェネルの『プロミシング・ヤング・ウーマン』が最有力と言われていますが、希望の意味も込めてアーロン・ソーキン脚本の『シカゴ7裁判』を推します。

【結果】脚本賞:『プロミシング・ヤング・ウーマン』のエメラルド・フェネル

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<脚色賞>
続・ボラット
ファーザー
ノマドランド
あの夜、マイアミで
ザ・ホワイトタイガー

『続・ボラット』がダークホース的存在として奇妙な面持ちをしていますが、ジェシカ・ブルーダーのノンフィクション『ノマド: 漂流する高齢労働者たち』を原作とした『ノマドランド』が最有力ではないでしょうか。

【結果】脚色賞:『ファーザー』のフローリアン・ゼレール(&クリストファー・ハンプトン)

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<編集賞>
ファーザー
ノマドランド
プロミシング・ヤング・ウーマン
サウンド・オブ・メタル 聞こえるということ
シカゴ7裁判

会話を中心とした法廷劇をテンポよく飽きさせない構成に編集した『シカゴ7裁判』以外考えられません。対抗するとしたら『サウンド・オブ・メタル』でしょうか。

【結果】編集賞:『サウンド・オブ・メタル 聞こえるということ』のミッケル・E・G・ニルソン

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<視覚効果賞>
Love and Monsters(原題)
ミッドナイト・スカイ
ムーラン
ゴリラのアイヴァン
TENET テネット

あまり作品としての評価が思わしくない『ミッドナイト・スカイ』が好きな映画だった個人的な希望としては推したいですが、今回コロナで映画館が苦しい思いをしている中劇場公開の英断をした『TENET テネット』でしょうか。素晴らしい視覚効果の数々には魅了されました。

【結果】視覚効果賞:『TENET テネット』のアンドリュー・ジャクソン、デヴィッド・リー、アンドリュー・ロックリー、スコット・フィッシャーの視覚効果チーム

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<衣装デザイン賞>
Emma.(原題)
Mank マンク
マ・レイニーのブラックボトム
ムーラン
Pinocchio(原題)

全体的に色鮮やかな衣装が印象的な『マ・レイニーのブラックボトム』が有利だと見ていますが、『Mank マンク』も捨てがたい。『Mank マンク』を推します。

【結果】衣装デザイン賞:『マ・レイニーのブラックボトム』のアン・ロス

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<美術賞>
ファーザー
Mank マンク
マ・レイニーのブラックボトム
この茫漠たる荒野で
TENET テネット

映画を彩る小道具やセットが注目される部門。ここでも『Mank マンク』と『マ・レイニーのブラックボトム』が競う形になりそうですが、当時のセットを再現した『Mank マンク』に軍配が上がりそうな気がします。

【結果】美術賞:『Mank マンク』のドナルド・グレアム・バート

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<メイクアップ&ヘアスタイリング賞>
Emma.(原題)
ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌
Mank マンク
マ・レイニーのブラックボトム
Pinocchio(原題)

メイクアップ&ヘアスタイリング賞に至っては全くわからないのですが、メイクなどで印象に残っているのは『ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌』のエイミー・アダムスやグレン・クローズです。当たるとは思いませんが、素人目でこちらを。

【結果】メイクアップ&ヘアスタイリング賞:『マ・レイニーのブラックボトム』のセルジオ・ロペス=リヴェラ、ミア・ニール、ヤミカ・ウィルソン

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<音響賞>
グレイハウンド
Mank マンク
この茫漠たる荒野で
ソウルフル・ワールド
サウンド・オブ・メタル 聞こえるということ

前回のnoteでは録音賞として紹介しましたが、録音賞、音響編集賞が今回から一つになり、改めて音響賞として紹介いたします。唯一ノミネートされた『グレイハウンド』はAppleTV+でのみ観賞可能ですが、音響編集はとても印象的です。とはいえ聴覚障害を疑似体験できるとてつもない録音効果を感じさせてもらった『サウンド・オブ・メタル 』が受賞と予想します。

【結果】音響賞:『サウンド・オブ・メタル 聞こえるということ』のニコラス・ベッカー

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<作曲賞>
ザ・ファイブ・ブラッズ
Mank マンク
ミナリ
この茫漠たる荒野で
ソウルフル・ワールド

正直これに関しては『ソウルフル・ワールド』のトレント・レズナー&アティカス・ロスが敵なしではないでしょうか。『Mank マンク』なんて最近見直しましたが、あまり印象がなく『ソウルフル・ワールド』以外は番狂わせがあれば。

【結果】作曲賞:『ソウルフル・ワールド』のトレント・レズナー、アティカス・ロス&ジョン・バジョン・バティステ

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<国際長編映画賞>
Another Round(原題)(デンマーク)
少年の君(香港)
Collective(原題)(ルーマニア)
皮膚を売った男(チュニジア)
Quo vadis, Aida?(原題)(ボスニア・ヘルツェゴヴィナ)

【結果】国際長編映画賞:『アナザーラウンド』

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<長編アニメーション映画賞>
2分の1の魔法
フェイフェイと月の冒険
ひつじのショーン UFOフィーバー!
ソウルフル・ワールド
ウルフウォーカー

【結果】長編アニメーション映画賞:『ソウルフル・ワールド』

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<長編ドキュメンタリー映画賞>
Collective(原題)
ハンディキャップ・キャンプ:障がい者運動の夜明け
83歳のやさしいスパイ
オクトパスの神秘:海の賢者は語る
タイム

【結果】長編ドキュメンタリー映画賞:『オクトパスの神秘:海の賢者は語る』

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<短編ドキュメンタリー映画賞>
Colette(原題)
A Concerto Is a Conversation(原題)
Do Not Split(原題)
Hunger Ward(原題)
ラターシャに捧ぐ 記憶で綴る15年の生涯

【結果】短編ドキュメンタリー映画賞:『Colette(原題)』

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◆ 短編アニメーション映画賞
夢追いウサギ
Genius Loci(原題)
愛してるって言っておくね
Opera(原題)
Yes-People(原題)

【結果】短編アニメーション映画賞:『愛してるって言っておくね』

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◆ 短編実写映画賞
Feeling Through(原題)
The Letter Room(原題)
プレゼント
隔たる世界の2人
白い自転車

【結果】短編実写映画賞:『隔たる世界の2人』

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ほかは観てない作品も多いので、紹介だけにとどめさせていただきます。あえて予想するなら、長編アニメーション映画賞は『ソウルフル・ワールド』が大本命かなというところ。

短編実写映画賞にノミネートされている『隔たる世界の2人』はNetflixで配信中で、先日観賞しましたが、とても良かったです。黒人男性が白人警官に殺害され同じ日を何度もループするフィクション。BLM運動活況のきっかけとなったジョージ・フロイド事件を彷彿とさせる内容は、今観るべき作品としてオススメしたい短編映画です。

【結果】歌曲賞:『Judas and the Black Messiah(原題)』の「FIGHT FOR YOU」

【結果】監督賞:『ノマドランド』のクロエ・ジャオ

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【結果】作品賞:『ノマドランド』

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◆まとめ/アカデミー賞授賞式は4月26日!!

読んでくださった方々、ありがとうございました。

来たる第93回アカデミー賞授賞式は日本時間4月26日の8時30分よりWOWOWで生中継配信されるようです。栄冠はどの作品、どの俳優、どの映画関係者の手に渡るのでしょうか。楽しみですね!(記事執筆2021年4月25日/結果更新2021年5月31日)

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