#EDDIEのかく語りき 第34+α回/ピックアップ俳優/ピックアップ映画『ぼくが生きてる、ふたつの世界』『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』/#AppleTV最前線/#あなたの好きな海外ドラマ4選
みなさん、こんにちは、こんばんは。
9月1日の配信から1ヶ月ほどお休みをいただいておりました。
引っ越しなど、生活環境の変化や諸々更新のタイミングなどもあり、Wi-Fiの契約を切り替えしたことで約1ヶ月弱はWi-Fiがない生活だったので、配信ができなかったという事情です。
とりあえず久しぶりということで僕の9月の映画ランキングを貼っておきます。
では、ここから「EDDIEのかく語りき」配信のコラムをまとめてまいります。
#EDDIEのかく語りき 第34+α回トークテーマ
2024年10月6日(日)22時〜𝕏のスペースで配信した「#EDDIEのかく語りき」第34+α回目のトークテーマについてまとめていきます。
前回配信コラムが第34回でしたが、配信自体が中途半端に終わってしまいその続編的扱いで配信をしておりますので、第34+α回としております。
①EDDIEのピックアップ俳優/奈緒
前回からのスタートした企画、ピックアップ俳優のコーナー。
僕の好きな俳優・気になる俳優をピックアップしてご紹介。スターからあまり話題にのぼらない方まで、そのときの気分やトレンドなどに応じた俳優をご紹介します。
■奈緒
今月は奈緒をご紹介。
福岡出身の僕としては長く推している贔屓女優さんのひとり。
実は福岡のローカル番組「ももち浜ストア プラス」など情報番組でレポーターをしていたのが芸能界デビュー。先日ゲスト出演した「A-Studio+」でも福岡レポーター時代を自分でダメダメレポーターだったと振り返っていたのが印象的でした。
最近では直木賞作家・辻村深月のベストセラー小説の実写化作品『傲慢と善良』にて、藤ヶ谷太輔とW主演。婚約者である藤ヶ谷太輔演じる架のもとを突如去る恋人というミステリアスな役柄でした。
彼女の素晴らしさは主演からバイプレイヤーまで演じられる幅の広さにあります。特にブレイクのきっかけの一つとも言えるドラマ『あなたの番です』で主人公の田中圭を何度も驚かすストーカー的役柄は強烈でした。
もともとの彼女はほんわかした雰囲気でとても人が良さそうなのに、同ドラマでは不気味さが凄まじく第102回ザテレビジョンドラマアカデミー賞助演女優賞を受賞するに至りました。
ドラマデビューは2013年の『福岡恋愛白書』、それから『めんたいぴりり』と福岡ローカルの番組からスタート。そこからドラマ、映画と彼女を観ない季節はないレベルで大ブレイクを果たしました。
特にここ2〜3年は飛ぶ鳥を落とす勢いで、映画では『マイ・ブロークン・マリコ』や『#マンホール』、『スイート・マイホーム』、『陰陽師0』、『告白 コンフェッション』、『先生の白い嘘』、そして『傲慢と善良』と話題作に次々と出演、しかも全て主要キャストや主演ばかりです。
一方、ドラマでも『ファーストペンギン!』で実在の実業家・坪内知佳をモデルとした主人公を好演し、『あなたがしてくれなくても』では愛する夫がいながらも不倫に溺れていく妻というドロドロした役柄を見事に演じました。
『春になったら』では木梨憲武演じる父・雅彦の娘で主人公の助産師・椎名瞳役でも素晴らしい演技を見せてくれました。個人的に2024年のベストドラマの一つで、大好きな彼との結婚を控えながら、余命宣告を受けた父とどのように過ごすか、一つの”生きる”ということへの選択肢について深く考えさせられる感動的な物語に仕上がっていました。
今年2024年10月8日に放送開始予定の新作ドラマ『あのクズを殴ってやりたいんだ』では、ボクシングを題材にした作品で主人公を演じるということで、これまでにやってこなかったようなアクティブな役柄に挑んでいます。
ちなみに以前本コーナーで紹介した佐藤玲が「ポケモンスリープ」のCMに出演していますが、2023年には同CMに奈緒が出演しており、僕の推しが同じCMに立て続けに起用されていることに運命的な何かを感じています。
しかし、映画にドラマにと縦横無尽に主役級で活躍する彼女。いつ休んでいるのか、いつ寝ているのかと心配するレベルでの大活躍なので、今後も長く活躍してほしいがために体調には気をつけてほしいものですね。
②EDDIEのピックアップ映画/映画『ぼくが生きてる、ふたつの世界』『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』
◆『ぼくが生きてる、ふたつの世界』
とても好きな作品です。もう2024年のベスト5以内は堅い。
この映画は息子と母親の物語。作品の内容自体は実話をもとにしているし、主人公の両親が聾唖者というCODA(Children of Deaf Adultsの略)をテーマにしています。
ただ、必ずしも聾唖の世界に生きる人たちだけに理解や共感を求める内容になっているのではなく、母親と息子の関係に強く共感する作りになっているのが多くの人々の支持を受けている要因だと思います。
というのも僕も17歳の高校2年生で父を亡くし、それから母と2人の生活を過ごしてきた母子家庭。年の離れた姉と兄はとっくに家を出ていたので、残りの高校生活は母親と基本的には2人での生活でした。
なんとか苦労して大学にも行かせてもらって、今思えば本当に感謝しきれないわけなんですが、そんなパートしながら息子を大学に行かせる母親の姿が本作の大の母・明子と重なって他人事には思えなかったんですよね。
それから大学は3年で単位を取り終わって、4年の時は地元に戻って卒論のゼミの講義の時だけ大学に通学するという生活に変更して、再び母親と2人の生活に。地元の会社に就職したので、母親と2人で過ごした時間はかなり多かったです。
ただ、自分もやりたいこともあったし、もっと広い世界を見たいとずっと思っていたのもあって、地元福岡から突如東京に出て母親とは離れ離れに。
母親は地元で一人暮らし、兄夫婦が割と近くに住んでいるとはいえ、基本的には1人で過ごす生活が中心だったので、今思えば母も寂しかっただろうなとも思います。それでも僕が東京に行くことを反対もせず、「反対しても聞かんやろう」と送り出してくれました。本当にこの時の母には感謝するばかりなんですが、これが本作の大と明子のやり取りに通ずるところがあったんですね。
言うなれば、自分も一人暮らししたいとかそんな気持ちも少なからずありました。一旦、母親と離れて暮らしたいという想いですね。
そんな過程を経ての今ということで、今は母親とはかなり仲の良い親子関係を築いています。だからラストの明子の笑顔、大の涙がすごく自分に重なって、「吉沢亮は俺だった」状態だったわけです。
作品の内容にはほぼ触れていない僕の体験談ですが、これが割と映画の内容をなぞっているとも言える不思議なレビューになりました。
◆『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』
大好きなベビわるシリーズの最新作が最高傑作だった!という幸せ。
正直な話、前作の2作目は個人的にハマらず、ただちさまひの癒しの関係だけを楽しむファンムービーとだけ認識していました。
だから、プロットもアクションも日本最高級と言えるものを見せてもらって、アクション映画でここまで興奮したのは久しぶりだと言える程、鑑賞後は興奮しっぱなしでした。
ちさと役の髙石あかり、まひろ役の伊澤彩織、このコンビの変わらないいつも通りののほほんとしたやり取りは健在でしたが、それ以上に2人の成長を見せられ、さらには池松壮亮演じる冬村かえでという今後彼を超える殺し屋なんて出せるのか?と思わせてしまうほど圧倒的なキャラクターを見せつけられて身震いしてしまうほどでした。
ほかにも前田敦子演じる入鹿みなみと、大谷主水演じる七瀬というこれまた愛着湧くバディが登場し、彼らの一挙手一投足を楽しめる分、間伸びもなく、とにかく上映中ずっと楽しいという至福の時間でした。
宮崎県庁でのパルクールアクションに始まり、クライマックスの強烈な格闘、しかもこれまで銃撃戦が中心だったちさとが冬村かえでと格闘でのアクションを見せてくれて、髙石あかりのアクション俳優としての才能開花の瞬間まで見せてもらって嬉しい嬉しい。
③AppleTV最前線
今回のAppleTV最前線では、現在配信中のドラマと近日配信予定のドラマをご紹介します。
■映画『ウルフズ』
本来、劇場公開予定で運んでいた本作ですが、残念なことに配信のみに。本国アメリカでは劇場公開されているようですが、こればかりは受け入れて自宅のテレビやスマートフォンで観るしかなさそうです。
おそらく劇場公開された近年のAppleオリジナル作品がいずれも興行収入で大爆死だったことが関係していそうです。さらにはAppleTV信者の僕としては残念すぎる記述が次です。
日本では加入者が皆無に近いのではないかと思うぐらい、同じ映画好きのXのTLを眺めてもAppleTV+の話題が見られない現状でしたが、世界的に観ても視聴者数の少なさが顕著であるということ。まぁ本当に広告宣伝をしていないので、致し方なしな気もしますが…。
ただ、そんな残念なニュースが事実としてありながらも、本作『ウルフズ』は往年のハリウッドスターのタッグで織りなす軽妙なブラックユーモアに何度も笑わせられる痛快な作品になっています。
物語の作風的に自宅で観るのがちょうど良さそうな気軽さを纏ってはいるものの、劇場で観たら同じ空間で他の観客と本作を観ることで「笑い」の共有ができただろうなぁと想像してしまいます。やはりコメディ作品の劇場が笑いに包まれる体験は何事にも変え難い素敵な体験ですし、僕も好きな瞬間の一つなんですよね。
ジョージ・クルーニーとブラッド・ピットともに“一匹オオカミ”のフィクサーという役柄で、オモテ社会からは知られてはならない存在ということもあり、この2人が鉢合わせてしまうというプロットがいきなり笑えます。
シリアスなシーンなのにクスリと笑ってしまうシーンが次々に投入され、中盤からクライマックスにかけてはカーチェイスや銃撃のアクションなど見応えも抜群になってくるのでハリウッド映画好きにとってはたまらない仕上がりです。
しかもとある事件が起こって死体の始末をするという仕事を請け負った2人という構図なんですが、まさかの事態が起こり、不可思議な3人組で行動するというこれまで予想だにしない展開になっていくのが面白すぎます。
【近日配信の新作】
■ドラマ『ディスクレーマー 夏の沈黙』/2024年10月11日配信開始
■ドラマ『シュリンキング 悩めるセラピスト』/2024年10月16日配信開始
④「#あなたの好きな海外ドラマ4選」特集
さて、今回のメイン企画「#あなたの好きな海外ドラマ4選」特集です。
まぁ今回に関しては自分がかつての人気ドラマ『LOST』を再生してしまったがために、当時の熱が再燃し、さらに企画もマンネリ化してきたなーと思っていたところだったので映画に限らず好きな企画をやろう!と思いつきました。
せっかくなので、日本における海外ドラマの歴史を振り返ってみるところから始めてみました。
ちなみにWikipediaでは「海外ドラマ」を次のように定義しています。
現在こそ、各種ビデオストリーミングの配信での視聴がお馴染みになっていますが、かつては地上波で放送され、レンタルビデオもしくはレンタルDVDを借りてきて自宅で鑑賞するというスタイルの人も多かったのではないでしょうか。
■1950〜60年代の海外ドラマ
日本ではNHKが1953年にテレビ放送をはじめ、テレビというメディアがお茶の間に少しずつ普及してきたのがまさにこの頃から。
海外ドラマを輸入して放送するというスタイルが確立されたのもこの時代。1956年に日本に初上陸した海外ドラマが『カウボーイGメン』という西部劇。
戦争敗戦国である日本は復興中の時代でもあり、海外ドラマで見られるアメリカ人の豊かな暮らしに憧れたとも言われています。
中でも大ヒットしたのがジョージ・リーヴス主演の『スーパーマン』。単純明快で勧善懲悪の物語であるアメコミのスーパーヒーローものが家族で観られる人気ドラマとなり、視聴率1位も記録したほど。
ほか、『奥さまは魔女』や『名犬ラッシー』といったホームドラマ、『宇宙大作戦』や『ミステリー・ゾーン』のようなSFドラマ、『ヒッチコック劇場』、『逃亡者』、『スパイ大作戦』といったサスペンスドラマ、『サンセット77』、『ペリー・メイスン』のような探偵ドラマ、『アンタッチャブル』のような刑事ドラマとジャンルが早くも多様化しています。
特に『スパイ大作戦』はその後トム・クルーズ主演の『ミッション:インポッシブルシリーズ』に映画でリブートされ大人気シリーズに、『宇宙大作戦』は原題の『スタートレック』としてメディアフランチャイズする大人気シリーズとなりました。
■1970〜80年代の海外ドラマ
日本の放送業界の基盤が固まり始め、1960〜70年代とは打って変わり他国から番組を購入する必要が薄まったのがこの時代。
海外ドラマの総放送時間が大きく短くなり、海外ドラマを観ること自体が困難になったそう。そんな中でも少なからず話題作が日本でも一世を風靡したことにも触れておきたいですね。
後に『古畑任三郎』シリーズに多大なる影響を与えた『刑事コロンボ』はこの時代の代表作の一つ。アメリカでの初放映が1968年から1978年までの45本は『刑事コロンボ(けいじコロンボ)』、アメリカでの初放映が1989年から2003年までの24本は『新・刑事コロンボ(しん・けいじコロンボ)』との邦題で放映されています。
そのほか、『大草原の小さな家(1974~83)』、『バイオニック・ジェミー(1976~)』、アメコミ原作の『ワンダーウーマン(1975~79)』や『超人ハルク(1977~82)』などが放送されました。
特に刑事もの、探偵ものが人気を博し、『刑事コロンボ』のほかにも、『刑事コジャック(1973~78)』、『ロックフォードの事件メモ(1974~80)』、『刑事スタスキー&ハッチ(1975~79)』、『チャーリーズ・エンジェル(1976~81))』、『白バイ野郎ジョン&パンチ(1977~83)』などが多くの日本の人々に受け入れられました。
ちなみにこの頃、VHSやレーザーディスクといったビデオグラムが一般家庭に浸透。1980年代終盤にレンタルビデオという手法が出てきて、侵略目的で地球にやって来た宇宙人との闘いを描いたSF作品『V(ヴイ)』などが人気を博しました。
なお、今年2024年に真田広之主演で話題をかっさらった『将軍 SHŌGUN』のオリジナル版がアメリカで制作されたのもこの頃です。
この頃、後の映画スターになっていくマイケル・J・フォックス主演の『ファミリータイズ(1982~89)』、ブルース・ウィリス主演『こちらブルームーン探偵社(1985~89)』も大人気に。これらの出演をきっかけに、彼らは出世し羽ばたいていきました。
■1990年代の海外ドラマ
1990年代以降は日本における海外ドラマの変革期といっても過言ではないでしょう。衛星放送(BS放送およびCS放送)やケーブルテレビの普及です。
地上波での放送枠が限られ、80年代までは放送時間が少なくなっていた海外ドラマの可能性が大きく広がりました。
NHK-BS2、WOWOWでは、『ビバリーヒルズ青春白書』、『ER緊急救命室』、『フレンズ』、『ツイン・ピークス』、『ベイウォッチ』など、地上波ではNHK教育テレビ(Eテレ)で放送された『フルハウス』や『アルフ』など家族向けのシットコムが好評を博しました。
僕は当時まだ6〜7歳ぐらいだったと思いますが、『Xファイル』の地上波放送の開始もインパクトが強かったですね。
1980年代の『V』、1990年代の『ツイン・ピークス』、『Xファイル』というカルト人気を誇るサスペンスやSFドラマが絶世だったとも言えます。
この時代は本当に大人気ドラマ、及び今後の同ジャンルドラマに多大な影響を与えた作品が枚挙にいとまがありません。
たとえば、『ビバリーヒルズ青春白書』は1980年代にはアメリカでも類を見なかった青春ドラマ。アメリカでの新ジャンル設立、そして日本でも大ヒットし、これらの青春ドラマが量産されることになりました。
医療系・病院系ドラマの走りとして語るのを避けられないのが『ER緊急救命室』でしょう。1994年~2009年まで実にシーズン15まで制作される人気っぷり。ほぼ同時期に放送された『シカゴホープ(1994~2000)』と合わせて、全世界の医療ドラマに影響を与えたと言えるでしょう。
コメディドラマでは、女性弁護士が主人公の『アリー・myラブ(1997~2002)』、『フレンズ(1994~2004)』が人気に。
■2000年代の海外ドラマ
筆者である僕が一番影響を受けたのがこの時代。2000年代初頭からはDVDドライブを搭載したゲーム機のPlayStation 2(2000年)の発売、2003年にはDVDプレーヤーが低価格化したのに伴い、ビデオグラムがVHSからDVD-Videoへと急激に移行していきました。
海外ドラマが1990年代までは海外ドラママニアの楽しむものだったところから、一般市場にも大きく放たれたことにより爆発的な人気が出ました。
そこで登場したドラマシリーズが『24 -TWENTY FOUR-』です。
ケーブルテレビでも放送されていましたが、ケーブルテレビを契約してなくてもDVDで手軽に視聴できるようになり、次回の話が気になるファンがレンタルビデオ店の前に行列を作る現象まで巻き起こったほどです。
時期を同じくして、『LOST(2004~10)』、『プリズン・ブレイク(2005~17)』、『HEROES/ヒーローズ(2006~10)』が海外ドラマ四天王として大ヒット(一部『HEROES/ヒーローズ』を除いて3大海外ドラマとも言われています)。
さらに海外ドラマは女性にも人気が出ました。そのきっかけとなったのが『セックス・アンド・ザ・シティ(1998~2004)』や『ゴシップガール(2007~12)』ですね。
とにかく2000年代は海外ドラマを語る上で外すことができません。
ほか、2004年よりもう一つのブームを巻き起こしたのが『冬のソナタ』をきっかけとした韓ドラブームです。確か、当時は僕の母も韓ドラにハマっていたので、『冬のソナタ』以外にも様々な韓国ドラマが自宅のテレビで流れていたのを今でも覚えています。
政界ドラマの『ザ・ホワイトハウス(1999〜2006)』、ミュージカルドラマ『glee/グリー(2009~15)』などジャンルも多様化し、『CSI:科学捜査班(2000~15)』や『グレイズ・アナトミー(2005~)』といったロングラン作品も登場しました。
■2010年代の海外ドラマ
実質放送開始は2008年ですが、この時代を彩ったきっかけとなったのが『ブレイキング・バッド(2008〜13)』でしょう。ブライアン・クランストンが演じる高校の物理学教師が麻薬ビジネスにのめり込む異色作です。
この後、2010年代に突入すると、“動画配信サービス”が開始され、『ブレイキング・バッド』をはじめとした海外ドラマに一層触れやすくなり、海外ドラマの視聴環境が多様化しました。
ただその前には一時“ピークTV”という言葉がアメリカで生まれました。ドラマを見る人の数や時間には限界があり、もうドラマは増えないのではないかという説です。
ここでその言説を大きく狂わせたのが『ウォーキング・デッド(2010~22)』の登場です。テレビでは刺激的な放送が敬遠されると考えられていたものの、その固定観念を覆すゾンビホラーが大ヒット。その後もスピンオフシリーズが製作されるなど、一世を風靡しました。
さらに大人向けのファンタジードラマ『ゲーム・オブ・スローンズ(2011~19)』までもが大ヒットし、海外ドラマは衰えることはありませんでした。
一方、日本では2012年頃から地上波主要局でのアジアドラマ定着の流れは竹島問題やフジテレビ抗議デモに代表される嫌韓・反韓感情の激化から衰退し、他系列よりも貧弱なテレビ東京系列(TXN)か独立民放局、衛星放送(BS・CS)での放送が主軸となり、2000年代のブームと比べると少し落ち着いてしまいました。
ただ、もうここから趣味の多様化の時代に突入し、2010年代中盤より動画配信サービスが台頭。Netflix、Amazon Prime Video、Disney+、U-NEXT等の 定額制動画配信サービス(ビデオ・オン・デマンド)で、テレビに限らずパソコン、タブレット、スマートフォン等の様々な端末で視聴できるようになり、海外ドラマの視聴環境が多様化しました。
前述した作品が一部のコアなファンのほか、動画配信サービスに登録した多くの人たちにも届くようになり、海外ドラマが隆盛を極めました。2000年代ほどブームになったとまでは言えずとも、視聴の気軽さは圧倒的に良くなり、好きな時に好きな作品を観られるという環境が今の時代を作り上げたと言えるでしょう。
動画配信サービスは、Huluが2011年9月〜、NetflixとAmazon Prime Videoが2015年9月〜、Disney+が2020年6月〜、AppleTV+が2019年11月〜日本上陸。
配信サブスクリプション別で見ると、日本でのAmazon Primeの加入者数は1,860万人、Netflixは810万人、U-NEXTは420万人、Disney+は380万人と推定されています。
これらの動画配信サービスが定着したことにより、『ストレンジャー・シングス 未知の世界(2016~)』といったテレビ放送されない配信オンリーのオリジナルシリーズが人気を博すこととなりました。
なお、海外ドラマを語る上で上記の配信サブスクのほか、HBOやAMCなどのケーブルテレビ局、日本には上陸していないParamount+やMax(HBO MaxとDiscovery+を統合)、Peacockといったストリーミングサービスも世界で加入者を増やしています。ちなみに、HBO作品については日本ではU-NEXTが独占契約をしており、旧作およそ2,300本を配信しています。
■2020年代の海外ドラマ
2020年代は新型コロナウイルスの感染拡大という一大ニュースで幕を開けました。それにより巣篭もり需要が起こり、動画配信サービスはさらに加入者を増やします。
映画『スター・ウォーズ』シリーズのDisney+オリジナルドラマ『マンダロリアン』が大ヒットし、ドラマが映画より格下と思われた時代から逆転現象が起こり、『マンダロリアン&グローグー(仮題)』として2026年に映画化される予定です。
このように動画配信サービスで全世界の映画やドラマが楽しめる土壌ができたことにより、アジアの作品も全世界で大ヒット。中でもブームを巻き起こしたのが『愛の不時着』や『イカゲーム』といった韓国ドラマです。
特に『イカゲーム』は全世界で1億人以上に見られたことも評価され、非英語作品として初めてエミー賞を受賞しました。
まだまだここのテキストベースでは書ききれないほど人気作や重要作品はありますが、スタッフ&キャストにアジア系米国人が集まった『BEEF ビーフ(2023)』、真田広之主演の『SHOGUN 将軍(2024)』、日米合作『TOKYO VOICE(2022~)』と人気と評価の両方を獲得している話題作が目白押しです。
やはりこれからも海外ドラマからは目が離せませんね。
■ユーザーの「#あなたの好きな海外ドラマ4選」を一部紹介
さて、最後にXにてタグでの投稿を募集した「#あなたの好きな海外ドラマ4選」をご紹介いたします。
海外ドラマ熱の高い人が多く、「4選では足りない!」という声もありました。ただ、Xで画像付きで投稿いただくには4つがちょうど良いかなという判断だったので、その点はご了承いただければと思います。
まだまだ紹介しきれないぐらい投稿をいただいておりますので、ぜひXの検索にて「#あなたの好きな海外ドラマ4選」で検索してご覧ください。
◆まとめ
配信コラムは以上です。
久しぶりの配信&配信コラムの更新でしたが、大好きな海外ドラマのことをかく語ったのでとても満足感が高いです。
次回は10月20日(日)22時〜の配信を予定しております。
みなさんまたお会いしましょう〜!アディオス!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?