銘言アンソロジー ② 「夜半夜逃げする」
夜半夜逃げする
詠み人知らず
「美しく青きドナウ」で知られるワルツ王ヨハン・シュトラウス2世をもじって使う。
「夜半」という語感もさることながら、意味がちゃんと通っているところに作者の力量がうかがえる。
しかし、ほぼこれしか使い道がないため、その完成度の割にあまり耳にすることはない。
ぼそりとつぶやく以外の用法も思いつかないのだが、いったいどういう経緯でこの言葉が世に出たのだろうか。
当然だが、くだんの本人が話に出ないといけないため、知名度はあっても、その話題性から今後の盛り上がりは期待できないだろう。
だが、ワードセンスの好例として後世に伝えおくべく、ここに記すものである。
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