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夫婦関係が良いと、こんなにも生きやすい

数年前までは、相談されることのほとんどは健康に関することか、これからの人生のような漠然としたものばかりでした。
が、ここ最近ではかなりピンポイントで相談されることが増えています。

その多くは「夫婦のパートナーシップ」について。

パートナーシップ【partnership】
 協力関係。共同。提携。
 共同で事業を営む組織。

引用:weblio辞書

自分で言うのもあれですが、そりゃ相談してみたくなるよねと思います。なぜなら、特に2〜3年前の僕を知っている人からすると、人生でほとんど悩まない迷わない僕が唯一悩み続けていたのがパートナーシップであり、ごにょごにょ悩んでいた頃と今とではあまりに差分が大きいから。

骨が折れるほど、本気で壁を殴る。
意味もなく、空に向けて発狂する。
「怒ってない!」とめっちゃ怒る。
帰りたくなくて家の周りをウロウロする。
もう無理だとコミュニケーションを諦める。
その他…

全部、やってきたことです。
誇れることではないですが、だからこそ共有したいです。

いろんな人から、よく小島家のパートナーシップを褒めてもらいますが、もともと最高だったわけではないです。むしろ、僕を中心に夫婦でこじらせ、激しくお互いのことを勝手に決めつけ、思い込み、エネルギーを奪い合っていた過去があります。

〝 最高な未来を、夫婦で話し合う小さな勇気 〟

このほんの小さな1歩から、本当に人生が大きく変わります。

今日は、なかなか語ることのない小島家の裏側と共に、パートナーシップにおいての重要な考えを、鮮度最高な状態でシェアしたいので、全力でこの記事にまとめてみようと思います。


駆け抜けた2018年〜2019年

僕らは2017年10月にフィットネスを通じて初めて出会い、2018年3月に交際をはじめ、2018年11月8日に結婚し、2019年6月18日に娘が誕生と、トップスピードで駆け抜けてきました。余談ですが、「人間関係は時間と比例関係にはない」という言葉が大好きですし、友人、仲間、どのシチュエーションでも心から感じています。

このときも割と会話量は多かったものの、お互いの価値観はなんとなくしか理解していなかったと思うし、会話もどこかふわっとしていて、知り合ったときの延長線上で話していたと思います。今だからわかるのですが、コミュニケーションにもレイヤー(深さの層)があるので、今どんなコミュニケーションが必要な場なのかが共通認識を持つことが大切です。

一緒に住んでいるときも、まだ2人暮らしだったのでギリギリ大丈夫だったかもしれません。帰りの時間が別々でもさほど気にならなかったし、いろんなものへの支出もお互い個々の収入を使っていたので特に問題がなかったと思います。なんなら、悩みなんてなくてめちゃくちゃ楽しかったです。ただ、今考えると、この時からちゃんと場を設定してコミュニケーションをとっておけばよかったなあと感じます。

一緒にいて、すっごく楽しかったです。そして、結婚の話がちらちら出てきました。今より常識知らずな25歳の僕は、恥ずかしながら「婚約」と「結婚」の違いがわかっていなく、気持ちのままにプロポーズしました。「俺はこの人とずっといる!」と直感的に感じたんです。そしてプロポーズをしたらもう結婚したものだと思い込んでいました。なんなら、交際するときも、普段からも、妻にリードしてもらってばかりいたので、「プロポーズは自分から言えたぜ!いえい!」くらいに思っていて、親に「もしもし?さっき結婚したから」と直後に電話をかけるという誤報をふざけ一切なしで流してました。妻はプロポーズに関してはYesと言ってくれたものの、色々と不安に感じさせることもあっただろうな、と思います。そして、他のシチュエーションでも同じように、自分は素でやってるんだけど相手にとっては嘘でしょってことを日々連発していたある日、2人ではじめてめちゃくちゃ喧嘩しました。

ただ、喧嘩と仲直りをいくら積み重ねても、言葉通り喧嘩と仲直りを繰り返しているだけなのでなかなか意思疎通ができない日々が続きました。今考えると、それは「場の設定」ができていないまま、感情のやりとりになっていることが大きな理由です。A「何でそんな怒るの?」B「怒ってない!!(顔はめっちゃ怒ってる)」みたいなことが起きます。ちゃんとお互いがコミュニケーションの重要性を知った上で場を設定していれば、お互い生きやすく、お互いに貢献し合えるコミュニケーションが取れていたと思います。もしくは最初からそんなコミュニケーションが取ることはとてもハイレベルだと思いますが、ちゃんとお互いが「さっきはごめんね」と謝って、お互いに「自分の話を聞いてくれようとしている」と感じられるくらい相手の話を聴きはじめると、自然と場の設定がうまくいき、ちゃんと仲直りしてコミュニケーションがとれます。

と今はよくわかるのですが、そんなことに興味関心すら向ける暇もなく、とにかく喧嘩してちょっと仲直りして、また喧嘩して仲直りして、を無限ループで繰り返していました。喧嘩するのがつらすぎて、でも何をどうしたら良いか本当に分からなくて、このときはよく1人で泣いてました。(不意にポロリと泣けてくるんです)

そしてそんなタイミングで第一子を授かりました。妊娠中は妻のつわりもそんなにひどい方ではなかったのですが、生命を宿して毎日その成長を自身の身体から感じる妻と、身体も日常も何も変化していない僕とでは、じわじわと見えない溝が生まれていきました。まず、情報量にGAPが生まれてきます。主体的に情報を集め、臨場感があり、重要性が高まっている妻と、臨場感がなく、主体的に情報を集めないと絶対に同じ立場で話ができない僕とでは、あまりに情報量に差がありました。女性の立場になって考えると「大切にされていない」と感じると思います。まさに、妻からすると「私を大切にしない旦那」に見えていたかもしれません。
一方、僕は子供が生まれると言うことで、将来に対して初めて不安を覚えた時期でした。それまでも割とハードに仕事していましたが、「仕事をもっとしないと」と、妻もそう思っているとコミュニケーションも取らずに勝手に解釈して、「もっと頑張らなければ!もっともっと!」と無駄に自分にプレッシャーをかけて、歪んだマインドで長時間仕事していました。勝手にそれが大事だと思い込んでいる中、妻から「ゆうじは自分のことしか考えていない!」と言われたりして、家事もかなりやっていた自負があったし、自分に余裕もないのですごく傷つけられたように感じました。そして、お互い思ったことはあるけど、普段からは思ってもいないし気にも留めていないようなことを言い合っちゃうんですね。もう、本当に全て投げ出したくなるくらいボロボロでした。
そしてとどめの一撃を僕が繰り出してしまいました。いざ出産、生まれる瞬間は近くにいたけど、1番不安になると言われている「病院からはじめて赤ちゃんと一緒に家に帰る時」に仕事を入れて一緒にいれない、むしろ退院日を忘れてたんです。婚約と結婚を勘違いする無知さや、日常で他にも繰り出される鈍感さ、そしてこの件と産後の不安で妻が感情爆発で大号泣。こうなってはじめて非言語で伝わったものがあり、自分がやってきた愚かな行動に気づきました。

そこから思考も変わり、行動も変わり始めたと思います。すると妻も以前に増して「あ、自分を大切にしてくれているな」と感じる言葉や行動をしてくれるようになり、トップスピードで駆け抜けた2年間でしたが、ようやくコミュニケーションのスタートラインに立てた気がしました。
その時くらいに共通言語として読んだ本がめちゃくちゃよかったです。

「よし!変われたし僕らはもう大丈夫だ!」と思っていましたが、あくまで最低限必要なことができるようになってきただけで、妻とのパートナーシップに向き合い切れていなかったことにここからさらに気づきます。

すれ違いばかりの2019年〜2021年

「もう大丈夫だ!」
「俺たち最高!」
「家族って最高!」

本気でそう思っていましたし、家事も2人で協力してできていたし、毎日妻と話すようになり、家に早く帰らないと思えるようになったし、趣味や好みは違う中でちゃんと妻に合わせるようになったし、妻が常に何を求めているのかを考えて行動するようになりました。

以前よりも喧嘩っぽい伝え合いも減ったし、子供もたまに体調崩しながらも免疫つけてすくすく育っているし、何も問題ない!最高!いえい!という日々を過ごすうちに、自分でも気づかないうちにバッドサイクルに陥っていきました。

いつの間にか、全て「我慢」して解決するようになっていたんです。うまくいっている気がしていたのも、問題が起きにくくなっただけで、根本解決には全くなっていません。
そして、小さな頃から自由に育ち思い切り自分を表現し続けてきた男が、急に我慢して生き始めたらどうなるのか。

(人生を領域ごとに分けたバランスホイール)

当然、家族以外の領域がうまくいかなくなってきます。仕事が保守的になったり、今までお仕事のご縁にもなっていた場に足を運ばなくなったり、勉強時間がいつの間にか減っていたり、自己投資などにお金を使わなくなったり。そして家族以外の領域がうまくいかなくなっていくと、それはそれで家族とうまくいかなくなっていきました。いつもダルそうにしたり、どの写真をみても楽しくなさそうだったりしていました。

写真を見るとどれも楽しくなさそうなのですが、実際、楽しくなかったんだと思います。それなのに本音のコミュニケーションを避け、勝手に自分で解釈をこじらせにこじらせていたので、家に帰るのが億劫になったりしていました。バッドサイクルです。そうすると人間の認知は強力なもので、人生自体が億劫になってくるんです。かなりエネルギーダウンしていたと思いうし、ただただ時間が過ぎていく感覚だけがありました。

しかし思わぬところから、本音を伝え合う最初のきっかけがやってきます。

3年越しのオリジナル結婚式(2021年)

きっかけは延期を重ねた結婚式でした。結婚式をやろうと動き出したときは基本的に妻が全部リードしてくれて、僕はついていくだけという主体性の無さでしたが、コロナの影響で延期を重ねているうちに、もともとプランナーさんや場の雰囲気に違和感だらけだった某大手結婚式場をキャンセル料がかかるのも承知の上でやめて、妻が探してきてくれたイベントプロデュース会社へ変えました。これが、結婚式当日への向き合い方が変わった大きなきっかけでした。

担当会社が変わってから初回の打ち合わせで、すでにインパクトが起きました。まず担当のプランナーさんが司会専門の方で「当日お2人はどのような結婚式にしたいですか?」と大枠な質問を投げてくるのではなく、「どうやって出会ったんですか?」「お互い尊敬しているところは?」「それぞれ好きなことは?」「パートナーが気付いていないパートナーの得意なことは?」と、結婚式というよりも2人にすごい興味を持って質問をしてくれ、結婚式をリードしてくれていた妻のことを気にしすぎていて僕がごにょごにょ小さく発言していると「ゆうじさんはどう思うんですか?」とニコニコしながらも芯がある感じでちゃんと引き出し、妻にも伝わりやすい形で夫婦の場をリードしてくれました。妻からは「え、そうだったの?」とか「そんなに嫌だったの?」とか、初めて知ったことがたくさんあったらしく、第三者を通じてはじめて本音を伝え合えたのを覚えています。そこから、結局、お互いが好きなこと、得意なことを爆発していったら、最終的には妻が9割、僕が1割ついていく形で、プランニング会社入れているのにも関わらず、夫婦で進行から何まで、全てプランニングしてしまいました。(妻の才能が爆発!!)

結婚式に込めた言葉「Holistic ∞ DAY」が今では小島家のテーマに

結果的にプランナーさんたちも仕事がなくなって困るくらい自分たち(9割妻)で内容を決め、音楽やキャスティングを決め、それぞれの進行に込める意味も決めて動いていたのですが、それでもこのプランニング会社にお願いしてよかったです。司会進行はもちろん、夫婦の会話を第三者的立場でリードしてくれた「伴走者」だったからです。

そしてもう1つ。結婚式において妻の提案で、人前式を行いました。それも、披露宴の後に、最後の最後で人前式。お互い当日までメッセージ内容は知りません。そして牧師さんではなく、仲間たちの前で夫婦としてのメッセージを本気で伝え合いました。言わされたのではなく、自分たちで心に誓ってつくった言葉をみんなの前で宣言したことは、仲間たちがつくる場の力もあって、心の奥に今でも自分の言葉が突き刺さっています。

この時の約束を、今でも守れている自信があります

それ以来、人生のステージが変わるごとにお互いが変化しますが、その都度コミュニケーションが必要だということをお互いが知っています。ときに2人で解決できないことがあっても、以前のように伴走者の力を借りれば突破できることを知っています。人生で唯一の悩み事と言っても過言ではなかった「パートナーシップ」は、確実に僕らの器を広げてくれました。

大切なことに気づいた2021年〜2022年

これの期間を経て、パートナーシップが人生を豊かにすることを確信しました。どんなときも、今と未来を話し合える関係性にあれば、どんなことでも乗り越えることができます。今は自由と責任の時代だからこそ、個々にやりたいことをやることがとても重要です。これは主観的な幸福度を高くするという観点はもちろん、やりたいこと、自分が最もエネルギーが湧いて、挑戦したいと純粋に思えることが最も人の役に立つからです。例えば何かするときに、妻は「企画すること」「空間をプロデュースすること」「リサーチすること」が明らかにパフォーマンスが高いです。しかし「時間制限がある」という前提があると、うまくそれを発揮することができなかったりします。一方僕は「人と話すこと」「表現すること」が得意ですが、未来に対して話す時と、現状把握する時との文脈の違いだけでも全くパフォーマンスが違ったりします。だから、その前提のもと、じゃあどうすると良いのかを考えることが重要です。これはあくまで1つの例にすぎなく、こういったお互いの性質の把握、エネルギーが出しやすい領域の把握、これら全てひっくるめて「パートナーに興味を持つこと」から全てが始まり、パートナーシップの土台になります。

今後、夫婦でチャレンジすると決めていることもいくつかあったり、以前より確実に共通言語が増えています。夫婦で共通のプロジェクトをつくり、それが本当にお互いがやりたいことだと、自然と心が合わさったコミュニケーションが生まれます。なぜなら、自分にとってもやりたいことであり、大切なことだから。やらされていることを無理して楽しもうと思ってもそうはいきません。そして夫婦で共通のプロジェクトが始まると、自然と、すでに始まっていた共通のプロジェクトである「子育て」や「家計」、「住まい」や「個々の挑戦」の話も、自然とお互いを尊重しながら話すことができます。

人の認知はとても強力だという話を前半は悪い意味でしました。でもこれは、良い意味でも同じことが言えます。本音で始めるたった1つの共通のプロジェクトは、少ししたら家族という共通のプロジェクトになります。そしてその家族とは、以前までのどこかから持ってきた家族像ではなく、自分たちで決めた自分たちだけの家族像になっています。今の時代、100組いたら100通りのパートナーシップがある。

本音で「家族を話す」その日から、人生の好循環が始まりました。

ここまで読んでくれた方で「まさにそこで悩んでいる」「自分もここをなんとかしたい」という方がいたら、最初の一歩として覚えておいてほしいことがあります。

それは「Love Language(愛の一次言語)」です。


Love Language(愛の一次言語)

○ 肯定する言葉・・・言葉で伝える愛
○プレゼント・・・・贈り物をすることで伝える愛
○一緒にいる時間・・2人の時間を過ごすことで伝える愛
○サービス行為・・・家事を率先する等で伝える愛
○スキンシップ・・・ボディタッチで伝える愛

これは夫婦に限らず、あらゆる人間関係でもとても大切な観点です。特に夫婦におけるパートナーシップでは、まずここからお互いに興味を持つところから始めると良いなと感じます。

パートナーシップの第一歩目として何か素敵な気づきが生まれたりしたら、メッセージで教えてくれたら嬉しいです!

どんな大きな変化も、小さな一歩から始まります。そして一度、「家族を話せる」パートナーシップで結ばれたら、この先どんな変化も乗り越えていけるはずです。

小島家のテーマ「Holistic ∞ day」
・お互いのことを1点だけでなく、包括的に見よう
・バランスホイールの全領域を大きくしていこう
・力を合わせて、持続可能な毎日を過ごそう

おわりに

お互い我慢して、削りあっていた過去。
お互いやりたいように生きて、生きたい未来へ向かって支え合う今。

最初の頃は「リスペクト&ケア」の重要性を知りました。次に「我慢はバッドサイクルのはじまり」を身をもって体感しました。そして結婚式を通じて「未来への本音はグットサイクルのはじまり」を確信しました。

「家族はこうあるべき」
「夫婦とはこうであるべき」

そんなことが重要だなんて、もう誰も思っていないのではないでしょうか。
変化が多く、個性が尊重される今、以前までの家族像は参考になりません。
ただ、大きな声でそう唱えていく人が、今はまだ少ないだけ。

子供たちにとっての環境は大人です。自分たちらしいパートナーシップを築き、のびのびと生きていくことは、そのまま子供にとっての環境になります。僕は、子供が未来で同じようなことで相談しにきてくれたときに、君たちにしか話せない君たちだけの家族像があるよ、だからコミュニケーションが重要だよと、体現していたいし自信を持って伝えたい。相談はいつでも乗っているので、何か話したい方はお気軽にどうぞ。

家族から、人生にウェルネスサイクルを!


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