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富士フイルムが転売ヤーによって悪者にされているような気がしてツライ

気のせいだったらいいんだけど。

本日、日本でようやくX100Ⅵが発売された。供給不足になることは、1ヶ月先行で海外で発売されたときから分かっていたことだけど、メルカリなどで早速転売ヤーが元気に活動しているらしい。確認するのもしんどい。Twitterでミュートワードの網を抜けて読んでしまった情報からの推測だ。購入を望むすべての人の手に新しいカメラが供給されていればこんな問題にならなかったかもしれないけれど、メーカーとしても利益、販売時期、台数など検討した結果だろうから、消費者はそれを受け入れることしかできない。在庫切れになることが想定できても、生産ラインなんて容易に増やせるものではない。ないことばかりで嫌になるけど、「ない」に追い討ちをかけたのが転売ヤーであることは間違いない。

他人の幸せを奪い、それで利益を得られる神経がボクには理解できないけど、それができてしまう社会だし、実際購入している人もいる訳で、転売ヤーはそれでしか生きていけないなら、もう誰が悪いとかそんな話ではなくなっている気もする。ただひとつだけ思うことがある。もし富士フイルムが転売ヤーに売らないための姿勢を少しでも示していれば、状況は変わったかもしれないことだ。

正直、転売問題はカメラに限った話じゃない。ボクがカメラの購入を検討していたから目に付くだけで、定価以上の価格でも需要があればモノは売れる。転売ヤーは市場を理解してそれを実行しているだけで、たまたま富士フイルムがその被害に遭っていると言えないだろうか。だからこそ富士フイルムが可哀想だと応援してあげられれば良いのだけど、前述したように転売対策を何もしなかった事実があるから素直に応援できずボクはモヤモヤしている。もちろん実際は何かしらの対策が講じられた可能性はあるが、それをボクが知る由もない。

複利で生活できるくらい懐がパンパンなら、高額で転売されていても、欲しいものは手に入れられるだろう。だけど、今の日本はビッグマックがいまだにワンコインで買えるくらい物価は安く、賃金も低い。諸外国が日本に来て物の安さにウハウハするような国だ。企業として利益を上げることは経営上必要なことだから、日本市場から距離を置きたくなる気持ちもわかる。わからるから余計にツライんだと思う。

ボクは富士フイルムのカメラに出会えたから、楽しい写真生活を続けられている。だから、転売対策ができなかったというだけで、富士フイルムを嫌いになれない。限定版の抽選が外れたときは、ライカやシグマに浮気しそうになったけれど、富士フイルムから乗り換えるほどの魅力を感じなかった。

今回のことがキッカケになり、富士フイルムと別れる決断をする人もいるかもしれない。ただ、富士フイルムが良いカメラをつくり続けていれば、きっとまた手に取りたくなる日が訪れると思っている。ボクは富士フイルムの新製品を諦めた代わりに、写真集やプリントをお招きして、より充実した写真生活を過ごそうとしている。週末には、静岡で友人たちとフォトウォークをする。新しいカメラなんてなくても、好きな写真が撮れるならそれで撮れば良い。供給不足とか、転売ヤーとかそんなものすべてミュートして、己と写真と向き合えば、とても静かな場所に行けると思う。もしかしたら、富士フイルムはそんな思いを伝えようとしたのかもしれない。

最後になりましたが、運良くゲットされた方は、たくさん撮って写真を共有してくださいね。(めっちゃ気になってます笑)

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