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明日からレベルアップ!スポーツ現場指導で気をつけるべき4つのこと

スポーツ現場の指導を続けて、気がつけば20年が過ぎた。振り返るとあっという間だが、つくづく感じるのは「知識やスキルの前に、人間性やその人ならではSomethingが大事だよなぁ」という部分だ。

この記事では、明日からすぐに少しレベルアップができるであろう4つのポイントを紹介している。理想論や難しい理論ではない。興味のある方は、ぜひ最後まで読み進めてみて欲しい。

1.    細部に気づきプロセスを褒めよう

 以前同じチームに所属していた選手からメッセージをもらった。現役を引退することを決めた報告をしてくれたのだった。

 いいプレイヤーだったが、晩年は脳震盪による影響で、頭痛症状やめまいなどを日常生活でも抱えてしまった。もっとできたはずだったが30歳を前にして引退を決意したとの事。

 その中で、

雄士さんにはまだ僕が試合に出られずどうしていいかわからなかった時、シーズン終わりの面談で「お前は俺の中では個人的なMVPだよと。誰からも見られてなくてもいつも全力で取り組んできただろ?」といって下さいました。

自分がやっていることや今のラグビーに対する考えは間違いではないと思うことができました。あの言葉のおかげで努力を続け挫折することなく現役をやり切ることができました。本当にありがとうございました。

 といったとても温かく熱いメッセージをもらった。律儀な選手でそんな連絡をくれたが、こういった瞬間ほど「ステキな仕事をさせてもらっているな」と思うことはない。

正直、そんな言い方で声をかけたこと自体ははっきりと覚えていない。きっと素直に感じたことを伝えたに過ぎないのだろう。

自分では何気なく感じていることを素直に伝える。それだけで大きな勇気を与えたり、支えになったりする言葉や出来事になったりする、ということを今まで何度となく経験してきた。

プロセスを照れずに褒めよう

結果や人気に対して褒めたり称えたりすることは、かえって逆効果だ。媚びているように聞こえたり、いい結果が出たからすごいね、というのは親の褒め方と同じで「結果主義」と判断されても仕方がない。選手側としても、結果を出さなければ認めてもらえないと感じてしまう。

自分は、プロセスや細部に目を向けて選手を認めたいと思うし、チームスタッフやスポーツに関わるトレーナーだったりというのは、そんな姿勢でいてもらいたいと感じている。

 文章で読めば、至極当たり前のことであるし、「よし、そうしよう!」と感じる人のほうが多いはずだ。ところが実際の現場でこれをサラッとできる人は非常に少ない。

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