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子ども食堂でスポーツ指導みたいなアイデアを

*この記事は2022年1月に音声配信で収録したものを再度、文字起こししたものです。音声で聴きたい方は、コチラからどうぞ。

生涯スポーツの世界大会、ワールドマスターズゲームズ(WMG)をご存知だろうか。

恥ずかしながら、私は昨年に新聞の記事を読んで初めて知った。ワールドマスターズゲームズ2021関西を開催したという記事があり、それがとても面白い内容だったことがきっかけだった。

生涯スポーツの世界大会「ワールドマスターズゲームズ(WMG)2021関西」

関西を中心とした10大学22チームが出場。予選を勝ち抜いた6チームが午後の決勝に進み、プレゼンテーション。

国内に在住する外国人の大会参加を促進するための施策、関西全域のスポーツ施設を一括して検索・予約できるシステムを構築しようという施策、今まで廃棄されてきた大学の使用済みのスポーツ用品をリサイクルする施策、といった具体的な提案がされたと記載されていた。

この3つでも十分に面白く素晴らしいのだが、そんな中で優勝したのは「子どもが平等にスポーツに接することができる環境づくりを目指す。そのためには、子ども食堂を拠点として、学生らが子どもにスポーツを教える施策」を提案した近畿大学のチームだった。

日本ならではのお互いさまの文化とマッチしつつ、具体策として素晴らしく広がりがあるのではないか。やはり、これは優勝するだけあって、学生のアイデアの力ってすごいなぁと感心させた。

気づきからの横展開

なるほど、こういうパターンもあるんだなと思ったこのアイデアから発想した続きというか、イメージがある。

今、子ども食堂にトライしていらっしゃる大人やボランティアスタッフは多くいらっしゃるはずだが、子ども食堂をやっていけるとなったら、さらに地元の公共施設と連動することができれば素晴らしいなと感じたのだ。

やはり子ども食堂となると、スペースとしてはこじんまりしているし、やれることは限られるだろう。

そういった場合に、普段は子ども食堂としてそこに来て利用してもらう。その上で同じ環境で育ち、卒業していった子ども食堂を利用していた小学生や中学生がちょっとした塾というか学習援助をすることができれば素晴らしいことだ。

もちろん、元々のアイデアのようにそのスペースの中で、ちょっとした運動をするということでも素敵だ。

しかし子ども食堂からおにぎりや簡易弁当を持たせてあげて、月に1回や2回でも運動体験をメインとしたものを地元の公共施設(体育館や市民会館など)を使って運動を行うのはどうだろう。

年齢を問わず、地元を卒業した元バスケの経験者や、私は元々バレーボールやっていました、陸上やっていましたといった方々に指導してもらう。

叱るとか怒るとか、勝利に対してこだわりを持つ方ではなくて、楽しさを伝えて一緒に体を動かそうという趣旨に賛同していただいた、ボランティアや指導者にお願いをするのだ。

その上で時折、地元出身の人気選手をゲストに呼ぶ。

私が住んでいるところは、結構マニアックな場所ですが、ボンバーという愛称で呼ばれたサッカーの中澤選手が地元だったりする。

こういった元アスリートを呼ぶ時には、行政から交通費とわずかでもいいので報酬をちゃんとお支払いするシステムにする。

あなたが育った地元で、こういう取り組みをしているんです、とお伝えすればたとえ金額が安かったとしても、スケジューリングさえできれば、ほとんどのアスリートが協力してくれるはずだろう。

このようなイベントを半年でも1年に1回でもいいからやっていく。

万が一、子どもたちがそのアスリートや競技を知らなかったとしても、かまわない。

過去にすごく有名だった選手や、すごい体が大きかったり、強そうだったり、太かったり、早かったり…そんな選手が目の前に来て一緒に遊んでくれて、すごいなという経験をさせてあげる。

こういったことを、子ども食堂がハブ(起点)になってやっていけると、今まで考えていた絵空事よりも具体的になっていくのではないだろうか。

そうすることで、一体感のある子供たちへのサポートができるという風に感じている。

スポーツ現場からも声を上げよう

さまざまな横展開のイメージができることからも、子ども食堂からスポーツに接する機会を持たせるといったアイデアは、素晴らしいし目からウロコだった。

もちろん、国や行政に期待して、こういったシステムを構築していけるようにお願いすることも大事だ。

しかし大きな国の施策や経済のことについてやっていく時には、旧来のやり方やスピード感では追い付かないことばかり、というのも事実だろう。

日々、実際に政治を動かしたり、さまざまな施策を行っている人たちは、もう手が回らない状態だというのは間違いない。

そして最大の問題として、運動やスポーツにまつわる現状の具体的なイメージを持っている方が、そういった場所にはなかなか存在しない。

やはりトップダウンではなく、実際に現場で経験をしたり、課題感を持っている方たちが具体的に、
「こういうことやっていきましょう」、
「こういったアプローチであれば国としても、市や行政としてもそれほど負担がかからずに横展開ができるのではないでしょうか」、
といった提案をどんどんしていく。

これからはそういった声が益々、通りやすくなっていくはずであり、そういった可能性が大きくなると感じる。

こういった、いいアイデアをしっかりと参考にしながら、自分自身もどんどん具体的な発信ができるように勉強を続けて、具体的なアクションをしていきたい。

生涯スポーツの世界大会、ワールドマスターズゲームズ2021関西で提案されていた素晴らしいアイデアから、自分自身もこういった広がりを持てるのではないかという付け加え、着想したアイデアについて、記事にまとめさせていただいた。

この記事を読んで、何かアイデアやご感想がいただけるようなら嬉しい。

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