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習い事の話(ピアノ編)

習い事に関して親が悩んでいる、という話をテレビで聞いた。
そこで、自分がやっていた習い事のことを思い出した。複数あるが、今回はピアノに限定して思い出してみた。ちなみに、一番好きだったし身にもついた『そろばん』の話は以前に書いたので、よかったら見てください。
https://note.com/yuikapple/n/nfac31fe78541

1. 初めてのピアノ

幼稚園の頃、『おかあさんといっしょ』で流れてくる音楽に合わせて(合わせるつもりで)、家にあるおもちゃのピアノを演奏していた。少し大きくなったら、家にあったピアノで『チューリップ』など簡単な曲を弾いていた。
音楽を聞くのも、歌うのも、ピアノを弾くのも好きだったと思う。(ちなみに、そろばんもピアノも、母親が昔習っていて、いずれは子どもにも習わせたいと思っていたそうなので、母親の思惑通りだったのかもしれない。)

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そして、小1の頃からピアノを習い始めた。ヤマ○の教室が近くにあったが、引っ込み思案な子どもだったので、集団ではない地域の個人教室に通った。
週1回の1時間では全然弾けるようにはならないということで、家で練習するように宿題が出たが、練習は嫌いで、しなかった。そうすると、ピアノ教室の先生には怒られ、親にも怒られ、嫌になって数年で辞めた。

2.ピアノ再び

しかし、また数年経つとピアノを弾きたくなり、また通いだした。運良く、何曲も弾いて(弾かされて)いる間にお気に入りの曲が何曲か出てきて、楽しくて、家では何度も同じ曲を弾いていた。どれも短くて簡単な曲も多かったが、10曲ぐらいお気に入りがあった。しかも、1つはそれなりに長い曲だが、発表会用に暗譜した(覚えた)ので、楽譜を見ずに弾けた。もう私の中では十分だった。そのときは未練なく辞めた。

3.その後

中学生になって、音楽が好きだったので『吹奏楽部』に興味はあったが、世間知らずな私でも知っているぐらい人間関係が怖くて、土日も休みが無いと聞いていて、しかも希望の楽器が出来ないかもしれないと聞いて、入るのを諦めた。実家にはピアノオルガンがあったので、家でお気に入りの曲をたまに弾いていた。

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高校生のときは忙しくてほとんど触っていなかったと思う。そして、そこから何度も引っ越しをすることになり、ピアノオルガンは手放さざるを得なかった。

そして大人になってから、自分のお小遣いでキーボードピアノを買ったが、一人暮らし等で持っていけなくなり、今はそのまま実家に眠ってしまっている。

4.家で練習しない理由

テレビでは「子どもがギターを習っているが家では全く練習しない。しかし、辞めたい訳ではないそうだ。毎日少しで良いから練習してほしい」という親の悩み相談があった。

(親じゃないけど、)わかる!
「せっかく習わせてるのに何で練習しないの!?」と思うに違いない。

結果としては、その子どもの主張はこうだ。
「ギターを習っているのは楽しくて癒しの時間だ。好きな曲が弾けるし、先生とマンツーマンで会話するのも楽しい。家で練習するのは、やらされている感があるし、親の知らない曲なので聞かれるのも恥ずかしい。」

うん、これもめっちゃ分かる!

子どもだった当時は気付いていなかったが、そろばんが続いた理由はそこにもあると思う。
そろばんは個人戦で、一人でやるものだけど、教室に通って大勢の中で練習するのが楽しかった。やる気も出るし、怖い先生もいたけど優しい先生もいたし、友だちもできたし。家でやるのとは違った。2時間×週3回やっていたけど、もっと通いたかった。しかし、家ではほとんどやろうと思ったことは無かった。

そしてピアノが続かなかったのも、同じだと思う。
面白くなかった理由は、一番は練習しないから上達しないことだったけど、個人授業で友だちが居なかったというのが楽しくなかったのかなと思う。あとから聞いた話によると、ピアノの先生はピアノを職業にするぐらいだからとても情熱のある人で、生徒を音楽の道に行かせるぐらいの方針を持っていたらしい。(というか、それしか出来なかったのかもしれないが…。)
そのため、小学生の子どもとしては、授業や先生に面白みを感じられなかった。
でもこれは結果論であって、習い始めた小1の頃、「ヤ○ハの集団授業は嫌だ」と言ったのは私だ。親はそれを受け入れてくれたので、個人授業を選んだのが間違いとは決して言えない。

そういえば、思い出したのだが、一時期は弟と一緒に通っていた。たしか、私が小学校高学年で弟が低学年の頃だったと思う。本来は部屋に入るのは一人という決まりだったが、姉弟ということで一緒の時間にしてもらっていて、片方が弾いているときは待っていた。小学生なので、グランドピアノの下に潜って待っていた。
そして、帰り道には近くのスーパーでおつかいをするように言われていた。ついでに、おやつも買って良いというルールもあり、買い物とおやつが楽しかった。本当に子どもなんて、そんなものだと思う(笑)

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5.子どもの興味を引く方法として

しかし、先生は次第に、子どもに歩み寄ることを考えていた。(母親によると、年を取って丸くなったらしい。)
私が気に入った曲ばかり練習していた頃、流行の曲を練習しようということになった。私の好みを聞き、SMAPの曲が何曲も入った分厚い楽譜を用意してくれた。
最初に、『夜空ノムコウ』を練習することになったが、元々ピアノ用に作ったのではないJ-POPの曲は難しかった。さらに、SMAPは好きだけどファンという程ではなく、モチベーションも上がりきらず、全然弾けない間にピアノ自体を辞めることにしてしまった。
楽譜が高いのは知っていたし、完全に先生の好みではなく私の好みに合わせてくれていたのでとても申し訳ない気持ちがあったが、分厚い楽譜のプレッシャーに耐えられなかった。

6.まとめ

私は、そろばんやピアノが好きだったが、好きの熱量は違った。そろばんがダントツに楽しかった。そして、優しい先生が居て、友だちが居て楽しいというような周りの要素も大事だった。
ハマれるかどうかは、親や教師が努力できる部分ではあるけども、それで効果が出るかどうかは分からない。偶然もある。私が気に入った曲に統一性は無かった。同じ作曲者というわけでもなく、明るい曲も暗い曲もあった。それに出会えたのは、そのときの実力や時期も含めて『運』だったと思う。

だから、やってみて合わなかったらそれで仕方がないし、急に好きになるかもしれない。

もし悩んでいる保護者の方がいたら、テレビでも言っていたが、『子どもの気持ちに寄り添う』ことが一番大事だと思う。なぜやりたくないのか、その逆で何が楽しいのか、が分かるとヒントがあるかもしれない。