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『あるかしら書店』感想文
夏休みなので(?)、ヨシタケシンスケさんの『あるかしら書店』の読書感想文。
こんな本があったらいいのにな
あるかしら書店には、「○○についての本ってあるかしら?」とお客さんが訪れる。そして、たいてい「ありますよ!」とおだやかそうな店主が言ってくれる。本の中で、お客さんの期待に応えているのが、いつのまにか読者の期待にも応えてくれる。
こんな本があったら面白いのになと思う本がたくさん出てくる。時には、本当にこういう本が存在するのでは?と思うものもある。
もう売り出しちゃえばいいんじゃない?とすら思ったのが『2人で読む本』。一冊の本が上半分とした半分に分かれているので、2人が並んで一緒に読む本。
他には、月の光だけに反応して見えるようになるインクを使って書かれた本。これは技術的に可能なのであれば、だが。
水中図書館
本に関連した物やイベントの話も載っていて、『水中図書館』の話はかなり魅力的だ。お金持ちが昔、くぼんだ土地に塔の形をした図書館を建設した。その後、くぼんだ土地に水が溜まっていき、その水位は徐々に上がっていった。ボートを使えば塔に入れるが、水に漬かってしまった本はもう読めないし、高い位置にある本は読めない。一番高い所にはどんな本が置かれているのか。
もしかして、実際にある話かと思って検索したが、出てこなかったので作り話のようだ。作り話か実話か分からない微妙なところを突いてくるのが上手いなと思う。そこが惹きつける魅力なのだろうな。
大人の絵本
私は絵本を読むのが好きだ。でも、『いい大人だから』ちょっと気恥ずかしいとも思っているので、こっそり(?)楽しんでいる。しかし、この『あるかしら書店』は大人向けだと気付いた。
漢字にふりがなが一切振られていない。
よく考えると、本のページ数も結構ある。ヨシタケさんの本はこういうものなのだろうか?ちょっと他の本も見て比べてみよう。