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ご旅行〜サウジアラビア編vol.2〜

それでは、いってみよう!サウジアラビア編vol.2

ちなみにvol.1はこちらです。読んでくれたら好きがあふれます。どちらから読んでも大丈夫だと思いますが、vol.1は入国からスタートしています。

リヤド観光

冬といっても日中の気温は25度前後あるリヤド。照りつける太陽の日差しは眩しい。乾いた風が心地よく、時折砂ぼこりが舞うので風下の方に顔を向ける。アラブの匂いがする気がする、気がするだけ。
今回はリヤドで私が訪れた4ヶ所を紹介していきます。個人的なオススメ度は★(5段階)で表すので良ければ参考にしてね~!


1.ディライヤ遺跡(★★☆☆☆)

18世紀の旧サウド王国の首都があった場所。中心のトライフ地区にあるディライヤ遺跡は世界遺産に認定されている。つまるところ昔の宮殿跡地だね。現地の人にはディライヤという言葉は遺跡よりもその辺り一帯の地域を連想させるらしく、ディライヤ遺跡に行きたい場合はトライフと言った方が伝わりやすい。あとは写真を見せると「あぁ!」という顔をしてくれます。ありがとうガイドブック。

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地球の歩き方や事前にインターネットで調べていた情報だとチケットや入場料はなかったはずなのに、入り口のガードマンには追い返され、チケットが必要!的なことを言われる(守衛さんたちは英語がほとんど出来なかった)。が、しかしチケット売り場はどこか教えてもらえない。というか、チケット売り場が存在していないのでは?彼らもあまり分かっていない様子だった。
二ヶ所のゲートをたらい回しにされ、さらには遺跡の中の美術館は午後3時からだと言われ、午前中に訪れたものの埒があかず一度撤退。開館時間を過ぎ、再び入り口をチケットなしで訪れるも門前払い。出勤してきた遺跡の美術館観光ガイドの女性(英語を話せる)にチケットを買って反対側の橋を渡って入ってきてと言われ、しぶしぶover thereと指差された方向へ歩いてみる。
7~8分ほど歩くとかなりイケているフェス会場のような所でチケット売り場を発見するが、遺跡のチケットは売っていないと淡々と言い放たれここでも迷子。
諦めきれずに右往左往していると日本語を少し話せるという女性が登場!彼女曰く「イベント会場に入場するチケットを買えばディライヤ遺跡にも入れる」「ディライヤ遺跡だけのチケットはない」というので、ここまで来たら後戻りは出来ぬ…!とイベントのチケットを買うことに。チケットの値段はなんと驚きの、一人6,200円!た、高い……高すぎる……。
泣く泣くクレジットカードをきり、よく分からないイケイケなイベントを尻目に観光ガイドのお姉さんに言われた橋を探し、遂にディライヤ遺跡へと入ることが出来ました。最初に訪れてから気付けば5時間…果てしない道のりだった……。正規の入場の仕方やチケットの値段は未だに分かりません(※)。

※今回の6,200円のチケットはイベントに参加するのがメイン?のチケットの値段で純粋な遺跡の入場料ではなさそうなのですが真相は藪の中。訪れたい人は頑張ってください!!!

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遺跡は自分たちだけで回って見ることも出来るし、観光ガイドの人に説明してもらいながら回ることも出来ます。今回だけなのかは不明だけれどガイド料はなく、無料でした。イギリス人女性二人組とタイミングが被ったのでその二人と一緒に回りました。説明の時間の設け方や遺跡のどこを回るかは臨機応変らしく、参加者の要望を受け&修復作業場所を避けて行っているみたい。恐らくまだ観光客が少ないから向こうも手探りなのだと思う。

見掛けたガイドはほとんどが女性で、当然のことながら英語が出来た。私たちの担当は英語と韓国語が話せる人だった。ちょうど私の前に韓国人のツアー客がいたようで韓国人?と聞かれたけど残念日本人でした。彼女は簡単な日本語もいくつか話せて、日本語で自己紹介もしてくれた。韓国語も日本語も独学で学んだと話していたので、とても勉強熱心な人だなぁと感心していた。

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陽が落ちていき段々と空がピンクに染まりやがて夜の闇に包まれると遺跡にプロジェクションマッピングが!10分くらいかな?サウド家とサウジアラビア王国の歴史を教えてくれます。むろん全部アラビア語。でも映像だけで2〜3割は内容が分かる、気がする。昼間は薄手で過ごし易くても夜の砂漠は想像以上に冷えるので羽織る物を持って行った方がいいです。遺跡を訪れるのは夕方少し前くらいがおすすめ。暮れる夕日の中で見る遺跡はとても美しかったから。

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遺跡は保存・修復されていて、当時のものがそのまま残っているような箇所もあれば、こりゃ綺麗にしすぎでは〜と感じてしまう箇所も。まあ日本のお城も塗り直して綺麗にしたり、天災などで建て直したりしているので、そのあたりをどう感じるかは見る人に委ねます。遺跡には解説の掲示(英語表記アリ)がある所もあるので自力で回っても大丈夫だけど、オススメはガイド付きかな。ガイドがいた方が詳しく解説してもらえるし、気になったことは質問も出来るからね。上手くいけばマンツーマンや自分たちのグループだけで回ることも出来そうだし。

今回はチケットの入手困難度と値段が影響し、辛口の★2を付けましたが、それらが改善されれば★4つを付けたい。遺跡史跡好きにはお薦めです。


2.サウジアラビア国立博物館(★★★☆☆)

チケットは10SARで約300円。音声ガイドはなさそうだったけど展示の説明は全てアラビア語と英語の併記なのでありがたい。結構広かった。のんびり見たら2時間以上は掛かりそう。なかなか面白かったし、値段もお手頃なので★3つ。
そうそう、午前中は団体の学生の見学時間で一般は午後からです。

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中に入ると最初に大きい石が待ち構えています。サウジアラビアで見つかった隕石らしい。展示は地球の成り立ち?や鉱物の紹介など自然科学的なものから始まります。そこで衝撃的だったのが、なんと解説にアッラーの文字が!アッラーが天国、地球、すべての創始者なのですといった具合。科学と神の融合。調和。すごい。どこまで本気でその解説文なのかは皆目見当もつかない。サウジの小学生は理科で地球の誕生をどう習うのだろう。科学と宗教は相性が最悪だと勝手に思っていたけれど、上手い具合に混ぜ合わせることも出来る人間の業の深さ?を体験しました。

他にも上で紹介したディライヤ遺跡についての展示やサウジアラビアの人々の暮らしの変遷といった民俗学的な展示もあり、サウジについてまるっと網羅している博物館だった。

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こちらはメッカのジオラマ模型。メッカには巡礼で訪れるイスラム教徒以外は入れません。ここなら誰でも入れるので我々異教徒はサウジアラビア国立博物館でメッカを上から一望しちゃいましょう。
ちなみに巡礼でメッカを訪れる場合は観光ビザでなく巡礼ビザを申請する必要があります。ビジネス、観光、就学など以外に巡礼というビザ項目があるのは希薄な宗教観で生きている私にはなんだか不思議な感覚。

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常設展の他に企画展?で現代アートの展示もありました(写真は展示の入り口)。サウジアラビア出身のアーティストの他にも様々な国出身のアーティストの作品があって。ビデオアートの作品群の中に日本人の名前を見つけ思わず嬉しくなったりしてしまった。ナショナリズム。

イメージと偏見の塊から生じた感想なのだけど、サウジアラビアと現代アートがすごく新鮮な組み合わせに感じてしまった。保守的な国(サウジに抱いていたイメージ)と現代アートって水と油みたいな関係なのだろうと思い込んでいた。でも、今は21世紀で、インターネットが世界を駆け巡っているボーダレスな時代なんだよな(インターネットが世界を新たに分断しているとかいう指摘はまた今度お願いします)。そりゃあ現代に生きるサウジの人も現代アートくらい作るし、見るよね。反省。


3.キングダムセンター(★★★★★)

正確にいうとキングダムセンターの展望台です。入場料は現金のみの支払いで確か60SAR、日本円で1,800円くらい。リヤドで1番高い(302m)らしい栓抜きビルことキングダムセンター!展望台は写真の平たい橋のような部分。スカイツリーのおおよそ半分の高さで東京タワーくらいなのに、下から見上げた感じはスカイツリー並みに高く感じた。周りに高い建物が何もないからかな。

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エレベーターを乗り継ぎ、99階で降りるといよいよリヤドの街を一望出来ます。みなさん心の準備はいいですか?
ちなみにエレベーターに乗る時は女性子供が先に乗り込み、後からその家族の男性と家族なしの男性が乗っていた。女性と男性の接触を極力避けるためなのだと思う。ここが厳格なイスラム教徒の国だということを、こういう些細な場面で感じる。

あ、準備オッケーですか?いくよ?本当にいっちゃうよ?

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でーん!夜のリヤドの街を一望。

展望台は両側ガラス張りなので最初は足がすくみ、心臓がものすごく速いビートを刻みました。久々に自分の鼓動を感じた。少しすれば慣れたけど最初はかなり怖い。だって展望台の横幅、学校の25mプールの横幅くらいしか(体感)ないんだもん。高所恐怖症の人には積極的にはオススメしにくい……が観光名所が少ないリヤドでの私のオススメ度は満点の★5。
ここも日の入り少し前から訪れるのがオススメ。特に滞在時間の制限などはなかった。地上の入り口で係の人に一眼カメラはダメ、スマホだけねと言われたけど、みんな良いカメラで写真を撮っていた。お咎めなしだった。

あとは観光地でよくある写真を撮って記念の台紙に入れてくれるサービスもありました。私は利用しなかったので値段は分かりません。子供のいる家族が記念に撮ってもらっていた。サウジの人も外国人観光客も半々くらいだったかな。


4.Red Sand Dune(★★★★☆)

リヤド市街地から車で30〜40分ほど。GoogleマップでRed Sand Duneと検索すると出てきます!赤い砂丘!近くで見るとそんなに赤くは見えないのだけどね。アクティビティと景色に大満足したので★4つ。

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しかし行くまでがまぁ大変だった。ホテルからUberでタクシーを呼んだんだけど、途中で運転手のおじちゃんが『チェックポイント!ノー!』と叫び出し『???』
どうやら途中までしか行けないことを察する。英語があまり出来ないおじちゃんだったのでお互い、もー!なんで分からないんだー!という感じでとりあえずチェックポイントまで行って!と無理やりお願いする。

チェックポイントに近付くと、検問?のようなゲートが。タクシーの営業許可範囲が決まっているのか、Uberで呼んだおじちゃんはここまでだよ、ほらアレを見たら分かっただろ?顔。私もアレを見たら言いたいことが分かったよおじちゃん…でもこんな荒野のど真ん中で降ろされても……ヒッチハイク?新しくUberを呼ぶか?と悩んでいると、おじちゃんが来た道を引き返し始めた。もしかしてホテルまで戻ってくれるのかな、と思いきやタクシーではないけどタクシー的なことをしている、更に英語を話せないおじいちゃんの車へ乗せ替えられる。

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タクシーのおじちゃんが行き先を伝えてくれてGoogleマップにも入力したっぽいんだけど、このおじいちゃんにも結局行き先が伝わっておらず……。ガソリンスタンドの様な所で降ろされる……。ちょっとしか進んでないやんけ、とたらい回しの恐怖に再び怯える。

Googleマップで現在地を確認すると目的地のRed Sand Duneまではあと5kmくらいなのに……途方に暮れつつ再度Uber配車チャレンジ!やってきたのはマイルドヤンキー感のあるお兄ちゃん。このお兄ちゃんも案の定ほとんど英語が分からず……。そこでGoogle翻訳を使い目的地をアラビア語表記し見せたところ、分かった顔になりthumbs up。
これはイケる!と思ったらなぜかUberでの配車をキャンセルしろと言われる。ここからRed Sand Duneまでと帰りのリヤド市内のホテルまで送る交渉をしだす。確かに帰りの足は必要だったので、交渉に応じる。が、なんと強気の300SARを提示!日本円で9,000円!高すぎる!

粘って結局250SAR、7,500円で交渉成立。それでも高いんだけどね…あと5kmで諦めるのも悔しかったので。

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Red Sand Duneではバギーや四駆で砂漠を縦横無尽に走れる!道路沿いにはバギーを貸してくれるところが何件もあって、おそらく値段はどこでも同じだと思う。私が借りた時は1時間で40SAR=1,200円。

アクセルとブレーキを教えてもらいスタート!手にダイレクトに振動が届いてブルブルしながら進む!運転に慣れてくると最高に楽しい!砂丘を暴走してしまった~!砂の深いところや、誰も通っていない砂を上ろうとするとエンストしやすいので注意です(私は調子に乗って2回もエンストしました)。エンジンのかけ直し方教えてもらわなかったけど、その辺りにいる誰かにhelpしたら教えてくれて、かけ直してくれた。

砂の深いところは新雪にずぼずぼ突っ込んでいくイメージです。みんな今日はそれを覚えて帰ってね。ボードやスキーで新雪の斜面を下るのはまだなんとかなっても上るのは困難ですからね。

あと旅ポイントとしては水は必須!おやつもあると楽しい!
それからくるぶしまでの短い靴下だと靴下の中まで砂が侵略してくるので、長めの靴下がオススメです。

他の砂漠の国でも似たようなことは出来るんだろうけれど少なくとも鳥取砂丘では味わえない雰囲気だと思う!
風を切ってブイブイいわせたい人にはとてもオススメ観光スポットです。ただ移動手段だけはきちんと確保した方が良さそう。Uberで配車をするならtaxiは避けた方がいいと思います。とりあえずUberを呼んで往復でチャーターの交渉をするのが良いのかな。


観光スポットがあまりない…と言われるリヤドで何をしたら良いかの参考になれば&行く予定はないけどちょっとでも行った気になりたい人が楽しんでくれたら嬉しいです。

書いてみたらリヤド観光編が想像以上のボリュームになったので、ご旅行~サウジアラビア編~はvol.3に続きます。to be continued...
(次もぜひ読んでね!)


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