それ子どもに読ませちゃう!? 人間失格


太宰治といえば人間失格。
「恥の多い生涯を送って来ました。」はあまりにも有名ですよね。
映画化もされてますし、内容をご存知の方も多いでしょう。
人間失格は、主人公である葉蔵の人生を描いた物語。
純粋な彼は子どもの頃から人間の営みがわかりません。
正直、こんな生き方は辛いだろうなー…。自分だったら嫌だな。という感じです。
彼は「道化」を演じることで日々をなんとかやり過ごすのですが、大人になってからは心中未遂事件や左翼運動などで身を落とします。


読書感想文の書き方、といった情報がネットにも多くあるということから中学生でも読んでいる人が多い印象を受けます。
ただ、文章は読みやすいわけではないですし、内容的に大人になってから読んだ方が良い気もします。
難しい言葉も多いです。
晦渋(かいじゅう)、呻吟(しんぎん)、懊悩(おうのう)、疥癬(かいせん)、プラクテカル…など。
ちょっと見ただけでもこんな言葉がわんさかあります。
もちろんどんな意味かはわからなくても読み進めることはできます。
多感な時期(中高生くらい)に読んで、再度大人になってから読んで、その感じ方の違いを楽しむ…というのもいいかもしれません。

子どもが読むときに気になる表現としては、葉蔵が子どもの頃に女中や下男から犯されたところや、人妻との心中未遂のあたり。
しかし、そこまで生々しい表現はなくサラッと読んでしまえます。
ただ、小学生となると意味が分からないんじゃないかな…と思います。

よって、太宰治の人間失格のおすすめ度は

中学生へのおすすめ ★★☆☆☆
小学生へのおすすめ ☆☆☆☆☆

といったところでしょうか。

中学生なら読みたがっていたら読ませる。
わざわざ読みなさい!と渡しはしない。

小学生にはおすすめしません。

※すべては個人の感想です。

皆様の参考になれば幸いです☆



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