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そのベーグル顎に注意「MARUICHI BAGEL」

ベーグルって何ですか。


ベーグルとはユダヤ人が食していた宗教上の食べ物とされており、小麦と水が主として作られているためカロリーが低くたんぱく質が多い。

1880年代、ユダヤ系の移民の手によりベーグルはニューヨークから広まった。そして現代に至る。

ベーグルの美味しい所を挙げていこう。どっしりしているのに食べやすく様々な味がありカロリーという爆弾をあまり気にしなくても良い所だろうか。

そして、冷凍が出来る事。

半分に切ってサランラップに包み可能であればジップロックに入れる。その状態で1ヶ月ほど持つ。美味しく食べたいなら冷凍のベーグルに少しばかりの水をかけた後、加熱して焼き上げる事だ。これで出来立てほやほやと何ら変わらなくなる。

二大派閥

ベーグルには二つの派閥がある。一つはニューヨークタイプだ。
ベーグルの作り方は生地を成型したのち、一度茹でて焼き上げる手法だ。ニューヨークタイプは生地を茹でた後一般的なオーブンを使って焼く。

もう一つはモントリオールタイプ。こちらは茹でた後窯で焼き上げる。一見すると同じように思えるが、

・ニューヨークタイプ 
 表面が固くなるハード系
 味のバリエーションが多い
 サンドイッチにして食べる傾向が強い

・モントリオールタイプ
 もっちり柔らかな食感
 ニューヨークタイプより生地が甘く小さめ
 そのまま食べる事も多々           

絶妙な違いがある。まぁ見ればわかるだろう。固そうなのがニューヨークタイプ、柔らかそうなのがモントリオールタイプだ。

近年ニューヨークタイプのベーグルが増えてきた。そう、オシャである。

ニューヨークタイプのベーグルはそのハードさから素のまま食べるのではなく、サンドイッチにして食べる事が多い。実際ニューヨークではクリームチーズやスモークサーモンの定番から、イチゴや生クリームなどまるで断面がショートケーキのようにクリームたっぷりのベーグルもある。

断面図。

よく分からないが人類は断面図を見るのが好きである。フルーツサンド、大福、トンカツやハンバーグを割った所、とりあえず断面図が好きである。それが美しければ美しいほど、映えを感じるらしい。これは不思議な現象である。

Instagramが普及した現代社会では様々な料理の写真が溢れ返るようになった。綺麗なお店、デカ盛り、断面図の写真。皆そこに辿り着いてキラキラな食べ物を求め店に訪れる。


話を戻そう、或る作家はベーグルが好きだ。それは休みの日、ベーグルを買い求めに都内某所をふらつくぐらいには好きだ。大量に買って冷凍し毎日食べる生活をするくらいには好きだ。

或る作家は考えた。

「一番美味いベーグルはどこにある?」

そして作家はベーグル店を調べまくって足を運んだ。そこで辿り着いた一つの店がこちら。

MARUICHI BAGEL


都営三田線白金高輪駅から徒歩約3分。「MARUICHI BAGEL」はハード系ベーグルを取り扱うお店だ。

手法:ニューヨークでも一番おいしいと自他と共に認めるEss-a-Bagelのもの​
原料:国産小麦・塩・天然酵母・麦芽・水 を基本とする砂糖不使用

https://www.maruichibagel.com/

定休日は月、火、営業時間は7:00~15:00。土日は混む。昼過ぎに向かったのだが長蛇の列が出来ており、店内に入るまで30分以上はかかった。

ここのベーグルはハード系だ。表面は焦げ、みっしりと詰まった生地のベーグルがショーケースの中積まれていた。

一番の売りはベーグルサンド。顎が外れるレベルで沢山の食材が入ったベーグルサンドをお目当てに人々はやって来る。並んでいたほとんどの人がベーグルサンドを注文した。

しかし、作家の目当てはただのベーグルであった。

注文を聞かれショーケースを見つめる。丁寧に並んでいるわけではなくいい意味の乱雑感、少し昔にあった海外のパン屋さんに積まれていたパンの感じだ。

一つ一つ選びながら、見覚えのない味があった。

「エブリシングって何ですか?」

「エブリシングはプレーンの裏側に胡麻とポピーシード、玉ねぎににんにく、岩塩が入った匂いのあるベーグルです」

なるほど、にんにくの入ったベーグルは初めてだった。

それを含めた5
個のベーグルを買い帰路についた。


左上よりシナモンレーズン、ブルーベリー、米粉
右下左エブリシング、セブングレインハニー


いざ実食


手始めにシナモンレーズンを半分に切り焼いて口に入れた。

か、固い!!!

想像を超えた固さに思わず驚いてしまう。噛み切るというより、ちぎる方が正しいのだろうか。ブチブチと音を立て離れていく生地に、ここまでの固さだとは知らず噛みながら目を瞬かせた。

味はほんのりとしたシナモンとレーズンの香り。しかし、主張してくるわけではない。

そこで気づく。

あ、これサンドイッチ向けや。

モントリオールタイプのベーグルがそのまま食すものだとしたら、こちらは具材を詰めてパンとして味わうものだと思った。そして何より満足感。固さとぎゅうぎゅうに詰まった生地が満腹感を満たしていく。

丸一個食べたらかなりの満足度だ。

他にも全粒粉を使ったベーグルは噛んだ時の質感がまた違ったり、米粉はもちもちで他のベーグルとは全く違う食感が楽しめた。

これが、ハード系ベーグル……。

モントリオールタイプとは全く違う美味しさに舌鼓を打ちながらも、これは歯と顎が弱い人は食べれないなと一人被りつきながら思った。

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