メンバー写真__1_

「テクノロジードリブンな事業成長を増やす」というビジョンにかける思い

Findyにおけるビジョンの位置づけ

まずはビジョンの位置づけからです。我々Findyではビジョンを5年から10年以内に実現したいと思っていることとしています。

本来的にはミッションが企業が担う恒久的な使命であり、その1つ下の概念としてビジョンを設定するのが一般的です。したがって本来であればミッション・ビジョンをセットで説明したいところです。

ただ、現時点では自分としても、会社のメンバー全体でも、まだミッションが腑に落ちる言葉が定義しきれなかったので、一旦は中期でのビジョンを設定し、それに向けて会社を成長させ、走って行くことに決めました。

ミッションの言語化はこれから入ってくるメンバーも交えて一緒に作っていきたいと思っています。

ちなみに、事業規模が国内だけではなくグローバルに至ったタイミングで接頭語に「世界中に」という一言をつけようと思っています。

『世界中にテクノロジードリブンな事業成長を増やす』

これがFindyの、そして僕の実現したいこと。ビジョンです。


『テクノロジードリブンな事業成長を増やす』にした理由

では、なぜこの『テクノロジードリブンな事業成長を増やす』をビジョンにしているのかについて説明していきます。

その前に以下について説明させてください。
これは、3年前くらいに自身が起業するタイミングで書いた設立趣意書です。(ソニーの設立趣意書に感化されて作成しました。)

この中の1つ目である「技術立国日本を取り戻す」ために、この『テクノロジードリブンな事業成長を増やす』を国内で実現する必要があると考えているからです。

「技術立国を取り戻す」を実現したい理由はまさにイノベーションの数を増やして、この国の豊かさの維持したいからです。人口減、高齢化等、このままだと自然と傾いていってしまうのが日本の現状です。また、過去も加工貿易という名前でしたが、技術力をベースにハードウェアを作って輸出することで豊かになった国でもあります。

そして、イノベーションの数を増やすには、これからの時代ソフトウェア、アルゴリズム等先端のテクノロジーを使いこなす力が必須です。私自身もハードウェア産業中心ですが、ハード・箱物だけでは世の中を前進させるイノベーションはなかなか生まれない時代です。ましてや海外で稼ぎ続けるのは難しいのではないかと思います。

残念ながら国内を振り返ってみると、使いにくいUI/UX、精度の低いマッチング、大量に配信される不要な情報等、最先端のテクノロジーを使いこなせてないプロダクトが溢れています。昨今の決済の開発プロセスに関する問題などはその典型ではないでしょうか。海外で勝つにはほど遠い状況です・

先端のテクノロジーを事業やプロダクトに正しく取り込むことがいかに難しいか・・・。この課題にFindyは正面から向き合っていきたいと思っています。

また、ハードウェアの世界ではまず先に組織があり、そこに優秀な個人を採用して育てていくことが大切でしたが、ソフトウェアは個人で多くの技術を担える時代になりました。つまり、組織<個人の時代です。

そこで、我々Findyは先端のテクノロジーを担う「個人」と「組織」の間に存在している相互不理解の壁を取り除きたいと考えています。その結果、両者をなめらかにつなぐことで、「テクノロジードリブンな事業成長を増やす」を実現したいと考えています。


テクノロジードリブンな事業成長時代に主役を担うエンジニアの存在

テクノロジードリブンな事業成長を実現するのに最も必要なのは、シンプルにテクノロジーを理解している「個人」が事業成長を担うことです。それはエンジニアであり、技術理解度の高いビジネスサイドの人です。

なぜそう思うか。それは新卒で入社した三菱重工業での経験に起因します。三菱重工では事業部長クラスの7~80%くらいは技術者出身だったと記憶しています。(例えば、自分が所属していた事業本部本部長室のメンバー8人のうち6人は設計や製造出身で、2人が経理や資材出身だった。)

これは技術力でグローバル競争を勝ち残るためには当たり前のことでした。つまり、エンジニアがプロダクトを開発し、生産ラインを立上げ、そして販売の最前線に立っていました。ちなみにエンジニアもある程度の役職になると海外子会社赴任などを経験するので、営業の仕事に関わるのもそれほど珍しくはありませんでした。

また、ビジネスサイドも当たり前に技術理解を求められました。私自身も文系入社でしたが、エンジニアが上司の部隊に配属され、技術の勉強をさせていただきました。(おそらく幹部育成の一貫だと思うので残っておけば良かったかもしれませんねw)

翻ってソフトウェアの世界に転職してきて感じたのは、まだまだエンジニア出身で事業・経営を担う人は少ないということです。営業やマーケ、経理を中心としたキャリアを歩んできた人の方が経営陣の大半を占める企業が多いのではないのでしょうか。

だからこそ、まだまだ日本のソフトウェア・アルゴリズム産業でグローバルで勝てる会社がどんどん生まれて来ていないと感じています。


ビジネスサイドもテクノロジーを身につける時代

エンジニアが事業の主役にどんどん出る時代は、同時にビジネスサイド出身の人間も深く技術を知ることが当たり前の時代になると感じています。

例えば、Findyのマーケターは当たり前にプログラミングができるので、簡単なA/Bテストであれば自分で実装して実験した上で、恒久的に実装するか判断しています。営業もSQLを触ってデータ抽出をし、分析しています。クライアント企業では、マーケターがPythonとJupyter Notebookを標準的に使っているところも出てきています。

シンプルにこうした方が早いのもありますが、ビジネスサイドもテクノロジーで何を実現できるか知ることで、発想やできることの幅が格段に広がります。

私自身が入社した三菱重工でも、入社してすぐに現場で実際に生産ラインをつくる業務に従事したり、設計エンジニアから技術面を学ぶ機会などは多々ありました。

テクノロジードリブンな事業成長のためにはエンジニアが事業を担うと同時に、ビジネスサイドのテクノロジー理解もとても重要な側面になると思っています。


既存産業とソフトウェア・アルゴリズム産業が融合する時代

IT/Web業界だと「技術」=「コードを書く人」「ソフトウェアを開発する人」が担うとの認識が強いのではないのでしょうか。

ただ、今後は産業理解が深いエンジニアの存在もソフトウェア・アルゴリズム領域のプロダクト開発において重要な存在になってくると考えています。

例えば、Findyへの問い合わせが増えている業界として医療業界があります。高齢化および医療従事者不足で現場のデジタル化、省力化待ったなしの業界です。診断行為の効率化やレベル向上にAIも活きてくる領域です。こうした領域では、ソフトウェア・アルゴリズムの専門家だけではなく医療の専門家が必ず求められます。医者が創業メンバーや従業員にいる企業も多いですね。

Findy内でも自分の立ち位置としてはHRエンジニアの領域があると考えています。例えば、求人票解析アルゴリズムの開発では自ら求人を読んで分類し、分析の方向性決めやアルゴリズムの開発を行いました。

エンジニアサイドも今後、従来の技術力に加えて、産業技術の取り込みは大きな強みになっていくはずです。

以上、「テクノロジードリブンな事業成長を増やす」というビジョンにかける思い、いかがでしたでしょうか。最後は少しキャリア論にも踏み込みましたが、この分野を一緒に取り組んで、「技術立国を取り戻す」を実現したい仲間を募集中です。

詳細はこちらから