苦手分野の克服ではなく、得意分野で勝負しよう
「なりたい将来像」や「やりたい仕事像」が強すぎる
スタートアップを経営していると多くの面談、面接をします。また会社を経営しているとマネジメントを通してメンバーのキャリアに向き合うこともあります。
その中で思うのは多くの人が「なりたい将来像」や「やりたい仕事像」を持っているが、それが必ずしも得意分野と合致しないことが多い、ということです。
以前にバズったけんすうさんの「別に『やりたいこと』なんて見つけなくてもいいんじゃないか」に当時共感したのですが、最近の職業観として「やりたいこと」や「キャリア像」を描くことを過度に求める社会になった気がします。高度経済成長期はいい学校に入って、いい会社に入って、頑張るというシンプルなものでした。
もちろん、自分も面接でそういったキャリア像について質問はするし、やりたいことがある人とは自社で提供できる環境とにズレがないかは慎重に確認します。ただ、まだ分からないけど、自分に合いそうなところで思いっきり頑張りますとか、そういうのでも全然いいんじゃないかなと思ってます。
やりたいことが得意なこととは限らない
厄介なのは「やりたいこと」=「得意なこと」ではない人が少なくないということです。頭でやりたいことを考えた結果、必ずしも自身の強みと合致していない可能性が高いということです。
かくいう自分も全く同じで20代中頃から後半にかけて、ボストンコンサルティングに在籍していたこともあり、MBAに憧れた時期もあったりしました。当時は近い人に、私とよーいどんで競争して私よりいい大学に行けると思うならばやればいいけど難しいならやめればと言われてあっさりやめたのですが、机に座って勉強という一番苦手な分野で勝負をしようとしていました。(よく自分の強みを見抜かれていたな〜と思います。)
一般的な職種で言えば、例えば
・マーケティングをやりたいけどソーシャルはあまり得意じゃない
・プロダクト企画をやりたいけど新しいアプリはあまりDLしない
・エンジニアをやりたいけど新しい情報をキャッチアップしない
・人事をやりたいけど、人の話を聞くのは苦手
など、その職種に必須なことが決して好きなことや得意なこととは限らないというのがしばしば発生すると思っています。
仕事ができる人ほど苦手分野を克服したくなる
仕事ができる人ほどやろうと思えばできてしまうので苦手分野を克服しようという努力をする傾向があります。また、日本の教育が複数の教科で100点を取れる人が偉い、という発想なのでどうしても強みをとことん伸ばすより平均点をあげていい学校に入ろうとなってしまいがちです。1教科だけ飛び抜けている人を東大とかがどんどん入学させて行った方が面白いんじゃないかと思ったりします。
苦手克服はそれはそれで大事なことですが、組織は多様な人が集まり、集った人々が化学反応を起こして、1人ではできないことを成し遂げる場だと思っています。であれば、圧倒的に得意分野を出し合った方が、集まる意味が出てきます。勉強は1人でできる範囲を広げることですが、会社組織はみんなでできる範囲を広げる場です。
得意なことで勝負すると仕事が楽しくなる
創業経営者は幸か不幸か、創業初期は人が足りないので苦手なことでも頑張らないといけない時があります。例えば、創業期はマネジメントもプロダクト開発もセールスも経理もという具合に何でも屋さんになることも多いです。
ただ、創業後に感じていたのは、自分自身は大勢のメンバーに対するマネジメントや落ち込んでいるメンバーに向き合うこと、あるいは人前でプレゼンしてウケをとることなどは苦手だったりします。人前に出るのも決して得意ではなく、いまだに、オンラインのイベントなんか緊張するのでカンペを作ったりもしています。
最近はFindyも優秀な仲間が集まり、どんどん前向きに仕事をしてくれているので、得意分野に集中できるようになってきました。新しいプロダクトを作ること、初期の営業をすること、採用で優秀な人を口説くこと、未来について考えること、自分よりその分野に詳しい人に教えてもらいにいくことなど、得意なことに専念する環境です。これは楽しんですね、本当に。
こないだ会社でも「山田さんが楽しそうである」と言われて、「おう、確かに楽しい。(みんなありがとう!)」というのが率直な気持ちです。
ぜひ、「苦手分野の克服ではなく、得意分野で勝負しよう」の気持ちで仕事してみませんか。
ぜひぜひ得意分野でFindyで挑戦してみたい方、募集中です!
Findyの会社概要:https://findy.co.jp/
採用サイト:https://careers.findy.co.jp/
募集要項:https://herp.careers/v1/findy