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SFRの危険性

今回は、近年話題のSFRについて述べてみようと思います。
自転車競技の強さは回転力で決まる、と書いてきましたが、ケイデンス50程度で大きなギアを回す、高トルクトレーニングは必要なのでしょうか。
これに関しては、安易に取り組むと伸び悩む要因になると考えています。
筋肉の働きを、ボール投げに例えてみましょう。
肩を回しやすいように肘を適度に曲げ、リラックスした状態から上腕三頭筋(力こぶの筋肉、上腕二頭筋の反対側)の筋肉がバネのように伸ばされた(伸長)あと、バネが縮むように短縮する。
この時に上腕二頭筋も短縮(縮む)していれば、車で例えるとアクセルを踏みながらブレーキも踏んでいるような状態になり、動けません。これを、共収縮(共縮)と呼びます。
共縮状態は、筋肉痛や肩凝りのような状態でもあり、人体の健康にとっても好ましい状態ではありません。筋肉、神経、関節に与える悪影響は多大なものとなり、血流も阻害されます。
自転車動作でいうと、前ももが短縮する際にはハムストリングスはリラックス、ハムストリングスが短縮する時には前ももは出力しないことが好ましいです。
共縮は、力み、ブレーキと考えていただくと分かりやすいでしょう。

さて今回のテーマのSFRですが、重いギアをゆっくりと回すと余程綺麗なペダリングが出来ていない限り、先程述べた共収縮を招く結果となり、パフォーマンスを低下させてしまいます。
なので、SFRは好ましくない。これが私の考え方です。

では、どうすれば登りやスプリントなど、トルクが掛かった状態に強くなるのか?
これは次回、自転車選手はウエイトトレーニング、ストレッチをするべきか、筋肥大に関しても書こうと思います

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