見出し画像

WEの在り方

IからWEとはどのようなチームになることをイメージするのか。
わたしなりにもう少し言葉にしてみます。

まずWEというのは「場」です。

場は、目的と雰囲気で成り立っており、

なんのために集まっていて、
そこにいるとどういう気持ちになるのか。
これを集まった人たちが共通認識できることが、場が成立したということです。

一つずついきたいと思います。

①なんのために集まっているのか

なんのためにがパーパスです。
そして、パーパスの実現の手段をあれやこれやと四苦八苦しながら創造していくために、わたしたちは集まっています。
どの視野でパーパスの実現に取り組むかは、前述した「WEの視野」で決まります。

ここで重要なのは、「創造するために集まっている」ということです。

チームは一人でできないことをするためにある。
という言い方は昔からよく聞く言葉です。

少し哲学的かもしれませんが、一人でできることというのは、本当にあるのでしょうか。

営業は開発やマーケティング、管理部門などの支援があってはじめてお客様に販売ができます。

営業部内でも、上司からの叱咤激励や、同僚との励ましがもっと挑戦しよう、前に進もうという勇気をもらえます。

家に帰れば、家族や恋人、友人がおり、奥様が毎日ご飯をつくってくれたり、家族のやすらぎがあるから、次の日も頑張れます。

そう考えると、本当の意味で一人でできることなど、意外とないことに気づきます。
成果というのは、みんなで成し遂げたものであり、チームという概念は、組織だけではなく、家族や友人、そして世の中すべての人、先人たちとの阿吽の呼吸で実現したものです。

これがわたしの中でのWEの概念です。

ただし、社会や先人といった目に見えない方々までをチームと呼ぶよりも、
まずはエイトシークエンスという単位で考えていくのがわかりやすく、そして行動しやすいですよね。


「創造するために集まっている」

という話に戻すと、
創造は自分だけでできるものではないということです。
もっといえば、誰がつくったのかなど関係がないくらいの在り方がWEなのだと思います。

もちろん、営業したのは誰、企画したのは誰という主体があり、それが個々人の自己実現や自己肯定感に繋がることは前提ですが、
それありきのWEというよりは、WEの在り方で臨んだ結果、営業や企画のリーダーシップを発揮する個人が生まれてくるほうが創造性があり、結果として個人が能力以上の力を発揮する機会になるのではと思います。

例えば、サッカーやラグビーでは、シュートを決めた選手だけが得点をつくりあげたわけではなく、
全選手が阿吽の呼吸でパスを回し、ボールをもっていない選手も常に全体をみて動き、全選手がまるで一体となったような感覚になっています。

そこにはリーダーという存在による指示系統はなく、全員がリーダーシップをもって主体的に動いており、得点をあげるために今なにができるかを考え、声を掛け合い、動き、トライと修正を繰り返しています。

なにを創造したいのかに集中し、コトに向き合い、自分でやるんだという意志もつ人々が目標を達成するように何らかの影響を互いに与え合う。

こういう在り方がしっくりきます。


②そこにいるとどういう気持ちになるのか。


会議のあと、「ちょっと今日の会議は気まずかったね」や「今日はすごく盛り上がって前に進んだね」という感覚になったことは誰しもあると思います。

この雰囲気の力は、一人ひとりのエンパワメントに大きく影響します。そして、雰囲気の正体は「関係性」です。

関係性→思考→行動→結果というダニエルキム氏の「成功の循環モデル」は、見慣れてきましたことかと思いますが、それです。

われわれは、よく相手の気持ちを考えがちです。
そしてその場の雰囲気に適した発言をしようとします。
それが進むと、言いたいことが言えなくなってしまったり、
本心と異なる言葉を発してしまったり、
そもそもコトに向かう発言の量が減ることで「創造」へのパワーも減ってしまいます。

そういう特性があることを理解するからこそ、関係性のことを考える必要があります。

関係性の目安を考えるバロメーターを2つ提案します。

1つ目は「いい雰囲気かどうか」です。

主観的で構わず、今相手との間に「いい雰囲気が生まれているかどうか」を感じることです。
そして、「いい雰囲気」でなければ、そこにはなにかしらの価値観の相違があるはずです。

目的を達成したはずなのに、なにか雰囲気がよくないこともありますし、
達成していないのに、すごくいい雰囲気になることもありますよね。

そこには、チームメンバーの間の価値観の重なりが眠っているはずです。

2つ目は「なにを言っても大丈夫」です。

まさに心理的安全性です。これは言わずもがなですね(^^)


この目に見えない「いい雰囲気」や「なにを言っても大丈夫」な空気を生み出すために必要なのが「対話」と「共体験」だと考えています。

「対話」からいきましょう。

対話において重要なのは「聴く」という行動です。
自分の判断を一回忘れて、相手が何をみて何を感じ、伝えたいのかを聴く。
そしてコトに向け客観的な意見交換をしていく。

聴くということはどういうことなのかをもっと深く理解してみたい方は、
エイトシークエンスのクライアントの株式会社エールの代表が書かれたこちらを読んでみてください。

「まず、ちゃんと聴く。」


もう一つは共体験です。

一緒になにかを体験すると、距離が縮まる経験をしたことはないでしょうか。

これは互いに同じ空気を吸い、呼吸を感じ、共通の身体感覚を味わったことで生まれるもので、
共感を生むための大きな要素だと思います。

お客様と会食にいくと仲が深まり話しやすくなるのは、
「共に同じ釜の飯を食う」という共体験によるものだと思います。

一緒に商談や面談に出る、一緒にスカウトを打つ、一緒に企画や運営をしてみる。
もっといえば、リモートワークではなく、オフィスで一緒に仕事をしてみるのも共体験になります。

同じ空間にいる。雑談をする。なにげなく一緒に笑い合う。
こうやって考えると、そのほうが人間らしい自然な営みな感じがしてきます。

わたしはリモートワークそのものを悪いとは思いませんが、
リモートワークで関係性が育まれる要素は少ないように思います。
だからといって、出社を促進しようというわけではありませんが、
共体験が関係性を生むことを理解し、場を促進することをわかったうえで取捨選択することが大切だと思います。


以上が、わたしが考える「WEの在り方」です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?