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【12月31日】みずほ銀行の不具合から紐解く「メガバンクの内側の問題」とは?

12月31日日本経済新聞の朝刊に
『みずほ銀行ATM、振り込み不具合 システムの設定ミス』
という記事が掲載されています。

内容を要約すると次のとおりです。

12月30日午後。
みずほ銀行でATM・インターネットバンキングの他行宛て振り込みの不具合が発生。銀行側は、原因を「入金処理に関するシステムの人為的な設定ミスである」と説明している。
現在、不具合は解消され、順次入金処理の対応が行われている。
具体的にどの程度の影響かは公表されていない。

みずほ銀行は、2021年に入り、度重なるシステムトラブルを発生させていることは記憶に新しいです。
そして、今回のシステムトラブルは9回目。

このニュースから「メガバンクの内側の問題」について、カンタンに解説します。

メガバンクとは?

・三菱UFJ銀行
・三井住友銀行
・みずほ銀行

この3行は、「メガバンク」といわれる銀行です。
「バブル経済」が崩壊して以降、2000年代にさまざまな銀行が合併を行い、現在の3つのメガバンクができました。

メガバンクは、巨額の総資産だけでなく、グループを駆使した総合的な金融サービスの提供を可能にしています。
また、その規模の大きさは、日本経済に大きな影響を与えるレベルの銀行となりました。

ただ、僕的には、バブル経済の崩壊以降、日本経済の衰退やリーマンショック、ネットバンクの拡大、コロナウイルスなどのさまざまな影響が度重なり、現在のメガバンクはかなり難しい立場にあると、考えています。

もちろん、メガバンク故に倒産することは、まずあり得ません
ただ、2000年代当時と比べても、徐々に、徐々に力が弱くなっているというのは、事実といえます。

このニュースは何を示している?

では、このニュースについて、カンタンに僕の考えを解説します。
このニュースでは、

「チーム(組織)の構造的な内側の問題があるのでは?」

と考えています。
この問題は、3つのメガバンクすべてにあてはまるでしょう。

この「内側の問題」とは、カンタンにいえば

「チーム(組織)内の繋がりがしっかりしているか?」

という問題です。
このニュースでは、みずほ銀行が組織内の繋がりができていないが故に起こったトラブルといえます。

これは、メガバンクをはじめとした「合併した会社」にはありがちなことだそうです。
なぜなら、合併とは、「別の会社と別の会社が一緒になる」ということといえます。
これはいいかえれば「別のベクトルの人と別のベクトルの人が一緒になる」ということです。

合併以前までは、「そこの会社の決まりに従っていればできた」ことも合併以降は「できなくなる」ということも多いでしょう。
そして、それぞれの会社で不満が衝突したときに、今回のようなトラブルが発生しやすくなるといえますね。

三菱UFJ銀行や三井住友銀行では、このような影響の大きいトラブルは発生していませんが、警戒は必要だと思います。
みずほ銀行は、経営体制の見直しや組織の構造改革に注目しつつ、もしみなさんが利用されている場合は、トラブルの発生も踏まえて利用していく必要があるでしょう。

今回指摘した「内側の問題」は、本質的な問題として今後も注目する必要がありますね。

#日経COMEMO #NIKKEI

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