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不登校について

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小4から不登校で公務員になった私の体験談のほか、徒然に考えたことをまとめています
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#子育て

小4から不登校で公務員になった話①「いい子」のエネルギー切れ

こんにちは、結(ゆい)です。 このnoteでは、長男の不登校をきっかけに、ホームスクーリングという育ち方を選択した我が家のアレコレをお伝えしている…のですが今回は、私自身が不登校だった時のことを振り返って綴っていきたいと思います。 私が不登校になったのは20年以上も前の話ですが、当時の私が感じた孤独感や将来への不安感は、いま学校との距離感に悩んでいる人たちとそう変わらないのではないかと考えています。 少しでも多くの人に届いてほしいので、やや検索を意識したタイトルになって

「不登校の理由」設問はこのままでよいのか-令和5年度文部科学省調査-

前回、文部科学省の不登校調査「不登校の理由」という設問の回答方法が変わったことで、学校が実態を報告しやすくなったと書きました。 じゃあこれで良いのかというと、違う。根本的な部分が改善されていないので、もう少し考えてみましょう。 ↓公式ページはこちら 不登校の3割は「やる気」がない?不登校の状況について学校が把握した事実がこちら。「学校生活に対してやる気が出ない」32.2%、「不安・抑うつ」23.1%と突出して高いです。 前回までの調査では、「無気力・不安」と一つの項目に

令和5年度文部科学省調査「不登校の理由」いじめが前回から6.6倍に増加

文部科学省が毎年秋に発表している不登校などに関する調査で「不登校の理由」という項目にちょっとした変化がありました。 ここから読み取れる文部科学省のスタンスが興味深かったので、ご紹介します。 ↓公式ページはこちら これまでは「要因」をひとつだけ選んでいた令和4年度までの調査は、学校・家庭・本人で分けられた「要因」の中から一つを選ぶものでした。 結果は「本人の無気力、不安」がダントツ1位。これについて私は、去年の記事で次のように表現していました。 実際、公益社団法人 子ども

3.7%の子どもが不登校 過去最多34万6千人を考える‐令和5年度文科省調査-

文部科学省が毎年秋に発表している「令和5年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果概要」が今年も公開されました。 ↓公式ページはこちら 前回に引き続いて不登校数が増加し過去最多この調査は、令和5年4月1日から令和6年3月31日までの実態について、文部科学省が各学校からの回答を取りまとめたものです。 マーカーを引いている箇所の通り、不登校児童生徒数は346,482人、1000人当たりの不登校児童生徒数が37.2人です。 人数・割合共に11年連続で増加

不登校の子どもの親が年度替わりに備えておくこと

子どもの進級・進学が近づく3月は、ちょっとソワソワしますよね。 その子が不登校の場合「次年度は通えるだろうか、担任の先生はどんな人だろう」という気持ちになるかもしれません。 そんな時におすすめな「学校への依頼文フォーマット」をご紹介します。 担任が変わると最初から説明し直し?子どもが不登校になる背景には、その子の特性、学校の環境、人間関係など様々な要因が絡み合っています。 もちろん先生間での引継ぎもされているはずですが、35人分の情報をニュアンス含めて完璧に伝えることは難し

不登校29万9千人 10年連続増加で過去最多を読み解くー令和4年度文部科学省調査ー

文部科学省が毎年実施している「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」が今年も発表されました。 ↓公式ページはこちら 前回に引き続いて増加この調査は、令和4年4月1日から令和5年3月31日までの実態について、文部科学省が各学校からの回答を取りまとめたものです。 左側が不登校児童生徒数 小学校 105,112人 中学校 193,936人 合計299,048人 右側が1000人当たりの不登校児童生徒数 小学校17.0人 中学校 59.8人 グラフで

不登校の保護者同士で大いに盛り上がった1時間

2023年7月30日に「不登校の先にあるものオンラインサロン」さんが主催するYouTube座談会に出演させていただきました。 不登校をテーマにした座談会今回は、不登校は不幸じゃないガイドの さとさん、ゆかりん、みょんさん、あやこさんと私の5人による座談会。 スライドに沿った説明は最小限で、その時感じたことをそのまま深堀しよう、ということになりました。 本番直前の和やかな雰囲気からそのまま配信を開始。 リアルタイムで最大42人の方が視聴してくださり、アーカイブの視聴回数はす

不登校の親は「孤立」で苦しむ-土橋優平さん 年間300件の相談から見えたこと-後編

不登校新聞さんのyoutubeチャンネル公開された動画の紹介記事、後編です。 ↓前編はこちら↓ ↓動画本編はこちら↓ 親が笑顔が子どもに連鎖するフリースクールを運営しながら、保護者からの相談窓口「お母さんのほけんしつ」を開設した土橋優平さん。 たくさんの子どもと接する中で、元気になるのが早い子どもの共通点が見えてきました。 その子たちの親は「学校に行くかどうかより、子どもが笑顔であればいい」と考え、笑顔が多かったのです。 親が笑顔なら子どもは安心する、これは様々な講座

不登校の親は「孤立」で苦しむ-土橋優平さん 年間300件の相談から見えたこと-前編

不登校新聞さんのyoutubeチャンネルで「保護者の辛さの原因と解消法」について紹介された動画がとてもよかったので紹介します。 ↓動画本編はこちら↓ 不登校の子どもに関する情報に触れても消えない不安感不登校についてちょっと調べると、子どもの心境やどう寄り添えばいいのかという情報がたくさん見つかります。 それらに触れた瞬間は気持ちが楽になるけれど、実際に家に籠っている我が子を目にすると、やっぱり不安とイライラがわいてくる。 そんな方が多いのではないでしょうか。 他人事のよう

不登校の子どもの心の動き③

私は小4から不登校になり、通信制高校を経て公務員になってます。 当時の心の動きを改めて振り返るシリーズ、ラストです。 前回はこちら 高校卒業後の進路と向き合う10代をジャズダンス漬けで過ごしていた私ですが、「普通の大人」になれるんだろうかという不安は常に抱えていました。 そうして、高校生最後の年になり、いよいよ卒業後の進路と向き合うことになります。 まずは、進学するか・就職するかですが、これまで親の庇護下で学生生活を謳歌させてもっていたので、進学はせず経済的自立を目指そう

不登校の子どもの心の動き②

私は小4から不登校になり、通信制高校を経て公務員になりました。 今回はそんな私自身の心の動きを振り返ってみます。 前回はこちら 中学生 ジャズダンスに没頭小学校4年生から不登校になり、漫画やゲームに没頭することでエネルギーを充電していた私ですが、小学校6年生の頃ジャズダンスに出会います。 きっかけは、母の趣味に付いていっただけなのですが、音に合わせて体を動かす楽しさに魅了され、徐々にレッスンの回数が増えていきました。 ジャズダンスの先生が「学校通っていなくて日中時間があ

不登校の子どもの心の動き①

私は小4から不登校になり、通信制高校を経て公務員になりました。 今回はそんな私自身の心の動きを振り返ってみます。 低学年 学校生活に過剰適応私は、両親と年の離れた姉に囲まれ、末っ子ポジションを満喫する反面、「外ではキチンとしなければ」という意識が強い子どもでした。 そのため、学校で求められる「みんな仲良く元気よく」を絶対に守らねばならないと思い、ずーっと背伸びをしつづけることになります。 先生方から見れば、しっかり者で友達も多く、言うこともよく聞く生徒に見えていたことでし

ホームスクール家庭と学校の連携① 家庭の方針の伝え方~紙で渡すのがオススメ~

こんにちは、結(ゆい)です。 このnoteでは、長男の不登校をきっかけに、ホームスクーリングという育ち方を選択した我が家のアレコレをお伝えしています。 今回は、不登校を経てホームスクーリングを選択したとき、その考えを学校にどう伝えたかをお届けします。 ホームスクーリングをすることになったきっかけなどは、 【不登校からのホームスクーリング① 長男の不登校に揺れる親心】をお読みいただけると嬉しいです。 面談を重ねても噛み合わないやりとり 当時小1の長男がある日「もう学校に

ホームスクール家庭と学校の連携②辛かった欠席連絡とその解決策

こんにちは、結(ゆい)です。 このnoteでは、長男の不登校をきっかけに、ホームスクーリングという育ち方を選択した我が家のアレコレをお伝えしています。 今回は、不登校を経てホームスクーリングをしている我が家が、学校との連絡をどうしているかについてお伝えします。 ホームスクーリングをすることになったきっかけなどは、 【不登校からのホームスクーリング① 長男の不登校に揺れる親心】をお読みください。 電話での欠席連絡が精神的な負担に長男が小1の9月に「もう学校に行くのは無理