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光るパンツ|日記

ここ最近ドキッとすることが立て続けに起こってわたしを困らせる。
わたしが男子なら金玉がヒュンってするやつなんだろうけど、
生憎女子なのでそこはなんと言うか(自重)。

しかも、ドキッとした後にいけないことをしているような何とも言えない気持ちになり、もう本当に夜しか眠れない。助けてほしい。

そんなわけで今(土曜日の朝)も、昨夜食べた特売のお寿司の塩っ気を引きずり顔が浮腫みでパンパンだし、そもそも土曜日の朝はゆっくり寝てなんぼ。ほんまに土曜の朝なんてなんぼあってもええやつやのに、またもや今朝ドキッとすることがあってすっかり目が覚めてしまった。

光っている

先日、待ち合わせ場所に現れた恋人がずいぶんと鮮やかなオレンジというか山吹色の、しかも蛍光のハーフパンツを履いてきた。

普段はダークトーン一択の彼にとってかなり挑戦的な衣装のチョイスはちょっと笑ってしまったが、
新鮮でよい。かわいい色。似合ってる。かわいいかわいい、と褒めちぎった。

聞くとどうやらUNIQLOでお買い得だったらしく、ならば我も派手色に挑戦できようと買ってみたらしい。大成功だよ。

後日、行きつけの近所のコンビニを物色していると既視感しかないあの山吹色、そしてハーフパンツ。
視線だけそちらにチロリすると同世代と思しき見知らぬ男性。
Tシャツハーパンに鼈甲縁のメガネ、太めのヘアバンド、OOFOSのサンダルとかなりラフな装いだが小綺麗である。
(めっちゃ見てるじゃん)

さすがUNIQLO、少なくとも某区内で1週間に二人も履いていた。
山吹色界隈ではなかなかの高確率だ。

数日後、ベランダで洗濯物と格闘していると三度目の山吹色がきらりと光った。同時に心臓がドキッと、ズキっとした。
道を挟んで向かいのマンションだ。
胸がウっとなったがまず、このマンションについてどうしても伝えておきたいことがある。

このたてもの、平均年齢がだいぶお高めのこの街にありながら、妙に住人の年齢が若い。
戸数も多そうで、若者がやたらと出入りする。
渋谷に行くより手っ取り早く多くの若者を見られる、そう言い切れる自信がある。

この街にインフルエンサーみたいな女子居る?ってか要る?
K-POPアイドル風のお兄ちゃん、わざわざこの街選ぶ?
みたいな風貌の人々が多く、芸能事務所が借り上げているのではと思ってしまうほど。
お向かいさんとしてとても興味をそそられる。

問題の山吹色が光ったお部屋は我が家からみてド正面。
リビングの窓を開けたり、ベランダに出るとどうしてもお向かいが見えてしまう。これはお互い様なのだが。

実は以前からどんな人が住んでいるのか気になっていた。
と言うのも、部屋の明かりが点いているのを見た試しがなく、でもいつも洗濯物が干してあり、
どんなに多忙な日々を送っているのかよ、、、と勝手に心配していたから。

それがどうだ。ベランダに光る、風にはためく山吹色のパンツ。
推測するに、と言うか絶対にコンビニで見かけたお兄さんだよ。

Tシャツ・ハーパンに鼈甲縁のメガネ、太めのヘアバンド、OOFOSのサンダルとかなりラフな装いだが小綺麗である。

行きつけのコンビニでのシーンより

如何にも。
夏の購入品紹介で山吹パンツを紹介するYouTube動画でも撮ってそうだな。(偏見はそこまでにしときな?)

ほいで、だ。なんでそんなにズキッとするのかって。
めちゃめちゃ気にしてるし、めっちゃ見てるじゃん、っていう自分に気付いてしまったからだ。

幸いそこから変な妄想をしたり、ストーキングするような性癖を持ち合わせていないので安心してほしい。

ただただ、こっそり覗き見しているような罪悪感に苛まれただけだ。
何かをこっそりする。この行為に少なからず伴うこの罪悪感。。。

尻尾が出ている

こっそりと言えば、で関連するのが今朝唐突に起きたことだ。

ここ最近は、朝目が覚めたらポケモンスリープで一緒に寝ているピカチューを起こすためにスマホを開く。
そこで止めればよかったものを、普段はしないネットサーフィンを始めてしまったのがすべての始まり。

今日はまたなにか日記を書こうかなと思いつき、ベッドに横たわったままnoteアプリを開いた。
普段はあまり読まないおすすめの記事をタップした。
最後まで読んでハンドルネームとアイコンを見た。
分かる人にはわかる、隠しきれていない顔と名前。

完全に尻尾がはみ出ちゃってるよ。

胸がまたズキっとした。
そして二度見した。
そしてもう一度記事を読み、他の記事もいくつか読んだ。

多分、恐らく、間違いなく、会社の先輩だ。
たまたま、本当び偶然に、どんなアルゴリズムが働いたのか分からないが物凄い偶然とともにその人がおすすめされてわたしの元に届いた。

みいつけた!ではなく、見つけてしまった・・・というちょっとした罪悪感。
ズキっとしたときはだいたい罪悪感。
一瞬で、あ!やだ、どうしよ。の3拍子に襲われる。

知らない人の文章は読めるのに、知っている人のそれはなんでちょっとドキドキするの。
それが作家になると気にならないのに、なんでなんで。

それにしてもとても充実した暮らしぶりで、普段そこまで日常の話をしたことのない相手なだけに、余計に覗き見している気持ちになってしまった。
もちろんいいねもコメントもできない。でも確かに心の中で「ええやん」を送った。

この感情に名前を付けるなら何。

そう言われましても分かりませんが、お陰様で起床できた土曜日の朝。
やだもう夕方。

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