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やっぱりマティスが好き|日記

金曜日 祝日
休日だが5時起床。今日は一日冷たい雨が降り注ぐらしい。
んなこた関係ない。
これ以上早起きすると日中に支障が出そうで、でもその時はそのときか。と開き直ってスッと起き、もちゃもちゃになった布団を整える。

今朝の早起きの理由は明確で、前々から楽しみにしていた友人とのお茶会と、そのあとにマティス展を見に行くという、もうこの字面を見ただけで如何にも休日。祝!

10:30銀座ウエスト青山ガーデンに到着。
開店前の列に並びながら友人と合流し、極寒の中テラス席を選択。
11時のオープンと同時に着席し、気分はもう貴族である。

ごきげんよう。

濃厚うっとりロイヤルミルクティー
見眼麗しいハムたまごサンドと銀のカトラリー
バターが乗った座布団

はぁ。うっとり。
サンドイッチ。厚めにスライスされたハムは脂まで甘くさらりと口の中で溶ける。
名物のひとつであるホットケーキはぷあぷあ。最近よくあるスフレ系とも、昔ながらの口の中の水分がすべて吸い取られるような乾いたスポンジ系とも異なる、唯一無二のふわふわ感。
飲食店の行列に並ぶのは好きではないのだが、これは仕方ない。これは並んででも食べたい。特にホットケーキは一生食べ続けられる軽やかさと美味しさでした。
お茶をしながら交わす会話の言葉尻が徐々にお嬢様風になっていく。


ごっつぁんでございましたことよ。


心もお腹も満たされたあとは近くの新国立美術館へ。
お目当ては始まったばかりのマティス展だ。

わたしがもっとも愛している画家がアンリ・マティスなのだが、去年の東京都美術館での大回顧展に続き、2年連続で大きな展覧会が開催されるのは大変に喜ばしいことである。ホクホク。
友人の旦那さんもぜひ行きたいとのことで到着を待つ間、同時開催されている五美術大展へ。

旦那さん言うても彼も昔からの友人なので、つまり友人と3人で美術館。
楽しいに決まっている。鼻息が荒くなる。

五美術大展では多摩美エリアを鑑賞。
最高に素敵な作品ばかりで脳内ドーパミンが大量放出されていく。
かわいくて美しくて楽しくて。
嗚呼、才能があったら芸術大学に行きたかったものだ。
個人的に女子美も好きなので、期間中に再訪するつもり。

3人揃ったところでゆっくりじっくりマティス展を堪能。
最大の目的はニースの礼拝堂を再現したエリア。

わたしのマティス愛の原点はまさにここで、学生時代に現地を訪れた際に完全にハートを射抜かれてしまった。
感動し涙しすぎて警備員から冷たい視線を注がれたイタイ思い出もあるが、壁いっぱいに描かれたマティスのアイコンともいうべき抽象画とステンドグラスのコントラストが、まだ若かったわたしの中のあらゆる美的感覚というか概念をぶち壊し、まさに目を覚まさせてくれた、みたいな感覚に陥った。

かといって芸術的な才能が開花したとかもちろんございません。

タイル様式もかわいい
すみませんが知らない方を撮りました
最限度は高かったと思う

しっかり昼過ぎから日没後まで滞在。美術館は一日遊べるから本当に最高な空間だ。
小腹が減ったので六本木の中華で軽く夜ごはん。
ふたりとは二日後にまた会うので、さらりと解散。


土曜日
確か7時頃に起床。なんて美しい生活リズム。
三連休中日。前後に予定を入れたので今日はゆっくりする日。
昨日の冷たい雨で身体が強張っていたのか、冷えて疲れてしまったのか。
家事もそこそこに文字通り一日中寝っ転がっていた。
ホットカーペットの上に同化し、手の届く範囲にテレビのリモコン、スマホ、PC、雑誌、おやつ。
まさに世界の中心は俺だオレだー!と言わんばかりのダサい姿で撮り溜めているドラマ「春になれば」の続きを鑑賞。
深沢くん(劇中では岸君)のビジュアルにしびれる。

何を食べたのか、何時に寝付いたかも覚えていないほどには堕落した一日。
こんな日の存在のおかげでわたしは生かされている。


日曜日
昨日たっぷり身体を休められた証拠だろう。4時に起きた。
いまから午後の眠気が不安だ。

今日は友人の個展を見に、一昨日の友人夫婦とともに池袋へ行く。
大大大好きな友人が念願の個展を開くとのことで、ずーっと楽しみにしていた。

その前に差し入れを買いにお気に入りのコーヒースタンド「Daily supply SSS」へ。

ちょうど開催中のエキシビジョン「大桃フーバー センスオブワンダー」も鑑賞する。
ありとあらゆるパッケージの模写が創作スタイルのフーバーさんによるエネルギッシュな作品たちがずらりと並ぶ。
愛おしくて買い取りたくなったが、お財布と相談して今回は断念。

資生堂!
高島屋!

見たりなかったので店主には会期中にまた来る必ず!と約束し、足早に池袋へ。

友人はgopealという名義で会社員と二足の草鞋で創作活動をしている。
人柄が作品によく表れていて、とてもポップでハッピーな気持ちになる。


ビールが好きなゴピール氏
オリジナルのバンダナ。もちろん購入
点数が多かった。すごい!

写真に納まりきらなかったが、紫煙を燻らすダンディーおじの絵を購入。
さて届いたら家のどこに飾ろうか。考えるだけでにやけてしまう。

作品のひとつにマティスの絵を抱えたデザインがある。どうやらゴピもマティスの影響を多く受けたらしい。
みんな大好きマティスおじさん。さすがである。

画を見ながらあーだこーだ言っていると、前の週に同じ会場でイベントを開催していた料理人のきじまりゅうたさんも合流。そうこうしているうちに共通の友人たちも集まり始めてしばし談笑。みんなで何度も乾杯。

会場になった池袋 要町のクラフトビールのお店「CYCAD BREWING TAPROOM」は居心地よくビールの種類も豊富で、イベントがなくてもまた遊びに行きたいと思った。すごくすごく良いお店。

我ながらさすが三連休と言った充実ぶり。動も静も満喫した。

20代の頃は毎晩のように飲み歩き、さらに週末は連れ立ってライブにフェスにと常に一緒で第二の青春をともにした友人立ちも、結婚したりしなかったり、子育てしたり仕事で有名になったり。それぞれの人生を歩みながら楽しんでいる。
今はたまに会って近況を話すくらいで丁度良くて。個々に充実していればそれでよくて。その感じがとっても良くて。
その、「たまに」会う機会を作ってくれたgopealに感謝感謝。わたしも楽しく参りましょう、と心から思えた一日でした。

オチ、無し!
以上、最後まで読んで下さりありがとうございました。
また今度~!

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