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東南アジアにおけるEコマース(EC)概況

今回は全体的に経済が停滞した2020年においても順調に売り上げを拡大し、今後より大きな成長が見込まれるECについて解説記事となります。
海外展開を検討している、少しでも越境ECに関心がある方などにとっての一助となれば幸いです。

ASEANにおけるEコマース(EC)市場規模

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東南アジアにけるEC市場は非常に成長が見込まれています。
Google、Temasek、Bain & Companyによる「e-Conomy SEA 2020」の資料によると、パンデミックが流行した2020年の流通取引総額(GMV)は620億米ドル(約6兆5,736億円)となり、2019年の380億米ドル(約4兆290億円)から63%増加しています。
また、同発表では2025年までに東南アジアのEC市場は1,720億ドル(約18兆2,365億円)に達すると予測されています。

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ASEANにおけるEコマース(EC)の現状

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1 越境ECの海外展開方法
EC事業において海外展開の方法は大きく分けて2通りあります。
・モール出店
・自社サイト運営
モール出店→Amazon、E-bay、楽天などのオンライン上のショッピングモールに出店する方法。
自社サイト運営→自社のサイトを国内のサーバー、もしくは進出国のサーバーを通じて販売する方法。


2 ASEANにおけるECモール事情

日本国内のECモールといえばAmazon、楽天、中国ではアリババグループが運営している天猫(T-mall)を思い浮かべる方が多いと思います。
東南アジアではAmazonのシェアは低く、「LAZADA」、「Shopee」という2つのモールが市場を牽引しています。

LAZADA

LAZADAは元々ドイツの会社が設立したショッピングモールで、2017年に中国EC最大手のアリババグループが1000億円で買収しています。
東南アジアのAmazonとも呼ばれる程、東南アジアのEC業界ではメジャーな存在で、業態もAmazonと近い部分が多々あります。
物流面ではAmazonと同様に自社の倉庫を保有している為、注文から商品到着までの時間が短いですが、一部の商品の配達には高額な費用が発生するデメリットがあります。
また、クレーム対応などのカスタマーサポートは基本的にLAZADA内で対応する仕組みで出品者はカスタマーとの連絡は不要です。
https://www.alibaba.co.jp/service/lazada/


Shopee

Shopeeはシンガポールに本社を構えるSea Limitedという会社が運営していてるモールで、東南アジアでLAZADAと並んで勢いのあるモールです。
日本から東南アジアへ商品を発送する場合、2通り方法があります。
1 Shopeeと提携している会社の物流倉庫に送付
2 日本郵便を使って購入者へと直送
自社倉庫を持つLazadaと比較すると、Shopeeの方が配送時間は掛かりますが、コスト面ではShopeeの方が抑える事が可能です。
購入者へのサポート体制は営業日を問わず、連絡が来たら12時間以内に対応する必要があります。対応は各国で異なり、
シンガポール・マレーシア→英語で出店者が直接対応
タイ・インドネシア→英語で入力すると現地語に翻訳される
となります。
https://www.shopee.jp


3 自社サイト運営
自社サイト運営を選択した場合、サイト作成、集客、配送、カスタマーサポートと関連業務は自社で賄うか現地パートナーを見つけるなど外注する必要があります。
モール出店と比較して膨大な費用が掛かりますが、手数料や年間維持費が掛からない、自社の商品の為の独自のサイトを作成出来る、などのメリットがあります。
一般的に、既に自社の商品やが対象国で知名度が高い場合は自社サイト運営を選択する事が推進されます。


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