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毎日超短話626「百葉箱」

保護者会があって出向いた学校に、辻くんがいた。小学校の頃に転校してきて、次の年に転向していった辻くんだ。辻くんは、会が終わると校庭へ向かった。たぶん、あそこだ。わたしは窓から辻くんを見る。いまもまだ百葉箱の前で、親友と出会うのを待っているんだろうな。あのころ行けなかった場所へと、わたしの足は向かっている。


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