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#222 一杯のコーヒーから中国経済の話をするマスターに、「好きには勝てねぇ」を学んだ。

どんなに本を読んでも理屈や理論を知ってても、「好き」には勝てない。

行きつけの喫茶店がある。
田舎町の外れにある小さな古民家喫茶店だ。

そのお店は入った瞬間にビビッときた。
古民家の落ち着きと、センスの良いランタン。
店内にかかっている昭和歌謡。

落ち着く。

そのマスターはとにかく話好き。
(元学校の先生ということで、話がわかりやすい!)

一杯のコーヒーの話から、いろんな話に展開した。

焙煎の仕方ひとつで味の濃さが変動すること。
豆にはランクがあり、最高級ランクはなんと1杯5万円もするものもあるらしい。

全く知らなかったが、コーヒー豆には世界大会みたいなのがあるらしい。
世界中で選りすぐられたコーヒー豆でランク付けをしてトップofトップを決める。
競り落とされる価格はもちろん規格外。

そしてその価格は世界経済の動きによっても変動する。
今だとコーヒーブームで、中国企業がのーヒー豆の買い占めをする動きがあるらしい。
買い占めがあると他の国からすると、コーヒー豆の希少性が上がり、価格が上がる。
そんなことをマスターがマシンガントークで話をされていた。

一杯のコーヒーから、世界経済の話にまで発展するマスターの話に「好き」ってすごいなぁと思った。

話を聞いていた僕もその熱量に浮かされるように、コーヒーに興味が湧いてきた。
普段から当たり前のように飲んでいるコーヒーの、どこに魅力を感じているのだろう。
自分からすると全く違いの分からないコーヒーの、どこに違いを感じているのだろう。

目の前に差し出されたコーヒーの味の違いが分からず、なんだか悔しいような勿体無いような。そんな思いがしてきた。

「好き」には熱量があって、その熱量は人を簡単に動かしてしまう。
全くコーヒーに興味のなかった自分が急にコーヒーの本を買ってしまった。

その「好き」に出会えたら、これ以上の幸せはないのだと思う。
その好きに出会うためにはどうしたら良いのだろうか。

やっぱり興味のあることを試してみることだ。
一瞬の戦いである。

テレビを見ていて好奇心湧いたお店に行けるかどうか。
本を読んで興味が湧いた観光地に、面倒だけど行けるかどうか。
会いたいと思った人に、勇気を出して連絡できるかどうか。

一瞬の心の動きに従って、何か一歩を踏み出す。
そうしてたら「好き」に出会えるのかも。
なんて思った。



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