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セールスフォース日本法人、「障害者雇用率達成」していた(関係者リンクトイン)

セールスフォース日本法人が5月30日時点で、障害者雇用率を達成していたことが、関係者のリンクトインプロフィールでわかった。

30日時点で、採用関係者のリンクトインプロフィールが、「特例子会社ではなく一般部門付きで法定雇用率を達成した。セールスを除く幅広い部門に障害者の職域を開拓した。部門付きの障害者雇用では、日本でも有数の多様性のある雇用に成功した企業の1つとなっている」という内容に更新されていた。昨年8月時点では「具体的な年間採用数&達成率は非公開とするが、部門付けで年間で二桁以上採用実施」となっていた。2022年5月16日時点では「特例子会社でなく、部門付け採用のみで多数採用」とし、雇用率達成については明記されていなかった。

セールスフォース日本法人は、2021年12月31日時点で社員数が3551人になっており、法定雇用率2.3%で計算すると少なくとも81人雇用しなければならないことになっていた。2021年6月1日時点で雇用数は62人で雇用率は2.1%だった。だが現在は雇用率2.3%が達成され、厚生労働省の企業名公表による信用低下リスクは回避されたもよう。

全国的に障害者がリモートで働ける条件の求人が限られるなか、同社は在宅勤務可能な求人を多数出し、全国から在宅勤務を希望する求職者層を取り込んだとみられる。首都圏で障害者の採用が激化するなか、首都圏以外の地方にも採用対象者を拡大したことで、障害者雇用訴訟に関連した懸念材料よりも、在宅勤務可能という条件が採用にプラスに働いた結果と考察する。

一方で、2023年には法定雇用率が引き上げられることが予想されている。何パーセントに引き上げられるかは未定だが、法定雇用率が上がると採用目標はさらに増えることになる。

障害者の雇用では定着が重要とされている。同社が雇用率を維持していくのか、注視していく。

5月30日時点で、workdayに障害者採用の求人は、「セールスエンジニアリングサポート」「オープンポジション」「クラウドスペシャリストサポート」「ソフトウェアエンジニア Slack」「ソリューション・エンジニアリング統括本部スペシャリスト」の5種類が公開されている。

workdayをキャプチャー

5月31日追記「定着できる職場環境なのか」

同社が定着できる職場環境かどうか。定着できる職場環境であれば、雇用率維持・増加も可能だが、障害者雇用訴訟で、同社の障害者への合理的配慮体制のわかりにくさが表面化した。ハラスメント防止体制、社員を長く雇う意識には外向きのインタビュー記事やイベントでの発信内容と乖離があるのでは、という疑問がある。障害者採用では直近2年間で少なくとも3人の半年~2年での短期離職者が出ている(うち2人は本人の意に沿わない契約満了)。また判決次第では、障害者をいつでも解雇・雇止めできるようになると考える企業が増え、現状でも数か月~1年単位の非正規雇用が大半を占め、1年後におよそ半数が離職しているといわれている障害者雇用にさらなる不安定さをもたらすことになるのを懸念する声もある。

6月3日追記
関係者のリンクトインプロフィールについて以下のように追記。昨年8月時点では「具体的な年間採用数&達成率は非公開とするが、部門付けで年間で二桁以上採用実施」となっていた。2022年5月16日時点では「特例子会社でなく、部門付け採用のみで多数採用」とし、雇用率達成については明記されていなかった。


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