「直感」文学 *ただの口実*
雲の下で何を想う?
まだら雲、とても綺麗で、その隙間に、何か小さな星を見た。
ずっと遠くの星だけど、なんだか意味は少しだけ近くにあるような気がしたりもして。とても綺麗で。
もし、その星をコウジも見ていたとしたら、私たちは何かちょっとだけ繋がっているように思えるかもしれない。
だからコウジに電話を掛けて「ねえ、今空見てよ!」と言ってみる。
「え?空?」
とコウジの低い声が耳に届き、私はただそれだけに満足してしまっていたみたい。
星なんて、ただの口実。
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