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他動詞にはパンツが必要だ!高校英語授業のアイデア(2)

とにかく明るい安村のネタから他動詞自動詞について理解を深める授業について昨日はお伝えしました。"I'm wearing."で寸止めされると英語ネイティブには気持ち悪いんですね。(ちなみにI'm wearing pants.って言ってたらここまでウケてないと思う)これ、生徒にはものすごーく腹落ちしたようで、他学年でもネタにしています。今日はその授業の続きから。

まずはペアで印象を話し合ってもらいます。リアクションもですが、文構造にもちゃんと着目!

Connectするということ

わたしは授業で生徒を過去の知識や未来の目標、興味などにつなぐことを意識しています。生徒にとって身近なことの一つに模擬試験や入試問題もあります。今回は高校1年生の模擬試験に出そうなネタも挟みました。

他動詞自動詞の理解を問う例題

日本の典型的な語法問題です。あなたなら右か左、どちらを選びますか?

答えは、entered, talked, turnedです。enterは基本的に後ろに場所を表す名詞を伴って「物理的に入る」という語。goは方向を伴う前置詞が欲しいところ。discussは私のイメージでは議論のネタでバレーボールをしている感じ。だから、後ろの名詞に力がかかるから他動詞。最後のは葉っぱ=赤黄色が成り立つ。そしてturnには色相上で回転してるイメージだと以前説明してあります。こちらは自動詞turn。changeなら後ろの名詞は色です。

ただ、調べだすとenterはラテン語源でもともと自動詞と他動詞、フランス語では自動詞、英語でも例えば劇中で"The actor enters."のように自動詞もあるのは確か。discussだって、英語ネイティブが自動詞的に使うのを聞くので何は変わるかもしれません。他動詞だから、自動詞だから、というより動詞をパターン(文型)とイメージ(もともと持つ意味)から捉えられるよう工夫したいものです。

江藤心の声

述語を中心にパターンに分ける

とにかく明るい安村のネタや前述の文法問題を中心に今度は例文を抜粋してパターン分けします。基本的にはTPS(Think-Pair-Share)の形をよく取ります。

Sが動くのか、Sの補足説明が続いているのか、SがVの後ろの名詞をどないかしているのか(関西弁w)、そしてその時Vの前後はイコールでないということを意識しながら分けていきます。この後いわゆる5文型の話になりますが、いったんここまでを極力文法説明なしで行います。

答えはこんな感じ。

文型という言葉を最後にする

さらに細かく分けます。第1文型はー、第2文型はーというところから入った年もあったのですが、今年はあえてここまで文型という言葉は使わずきました。

できるだけ英語を英語そのままで見て欲しいからです。それがいいのか悪いのかはまだ分かりません。振り返りを見ると、急に???となったので、ちょっと早すぎたかも!一応授業ではここも自分たちで調べてもらいました。

参考書を授業で使う

理想的には、参考書を自然に開いて調べる授業なのですが、あまりにも時間がなかったのでページ指定で調べてもらいました。

この辺は最後の確認事項。

文法用語、さあどう使うか。英語を楽しく学びつつも、説明でどうしても必要な部分だけ学んでもらいたい。

一応ここまで。ハートってなんなん?って聞かれました。急に思いつきて入れて申し訳ない。失敗すると生徒からリアクションがあるのでそれを大事にします。

さいごに

昨日のブログからここまでを50分の授業で扱ったのでかなーり急ぎ足になってしまいました。ただ、これまでの授業で3種類に分けるところは結構品詞とともに念入りにやっています。テスト明けには教科書の内容に入ります。ここまでがちゃんと分かっていると学校や塾、自主学習で文法用語が出てきてもある程度は理解できるはずです。

余談ですが、江藤は採用試験の面接の時に主格と目的格の意味すら知りませんでした。今となっては笑い話。文法知識ゼロで高校で英検一級まで合格していたのです。センターもほぼ満点だったし、大学での専門でも問題なし。では文法はいらないのかというと、そうではありません。文法知識ゼロで英語運用能力は身につきますが、膨大な時間がかかるのです。短い時間で大人になってから第二外国語を身につけるなら、わたしはある程度の文法は必要だと思っています。ただし、文法のための文法にならないようにはしないといけませんね。

オーガニックラーニングでは年間を通して様々な講座やワークショップをしています。いつかお会いできるのを楽しみにしています。


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